ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

高知旅行おまけ。旧赤穂城庭園と「忠臣蔵の町」赤穂の町並み〜徳島・阿波池田の「うだつの町並み」など

高知旅行おまけ。3連休のうち初日はひたすら西へ向かう日、3日目はひたすら東へ向かう日。その中でのちょっとした寄り道。本当は片道だけでも新幹線や飛行機にしたかったんだけど(その分旅先での時間を増やしたかった)ちょうど良いフライトがなかったんだよね…。

徳島・阿波池田の「うだつの町並み」




香川県高知県の狭間にある徳島県三好市の中心地・阿波池田。高知方面への乗換で降りるのも何度か目。割と待ち時間が長いことが多いのだけれど…、そこで「うだつの町並み」を歩く楽しさを覚えると、楽しい(国の文化財も多い)。三好市の中心地であり「やまびこ打線」で有名な池田高校が近くにあります。ところで阿波池田は住所が面白い。阿波池田駅は「池田町サラダ」にある。サラダ!?ちなみに今回行った高知県佐川町の住所も「甲」「乙」「酉」みたいな感じだった。

今回2日目の夜は阿波池田からバスで10分程の温泉宿に宿泊(泉質がツルッツルで良かった!)。3日目の朝は宿の前から路線バスがあってラクだったけど、行きは阿波池田の隣駅・三縄駅から徒歩20分程。山に囲まれた無人駅からそこそこ真っ暗で人が居ない道を歩く…なかなかこんなシチュエーションはない(昨年の戸倉上山田はまだもっと明るかった)…のだけれど、道中意外と建物自体は多く。旧街道感はあるなーと思ったのでまた歩きたい。

秘境駅土讃線坪尻


四国を代表する秘境駅スイッチバックあり。しかしやれ静岡が長いだの山口が長いだの言われるけど、個人的には土讃線、特に阿波池田土佐山田は本線の中では最凶クラスだと思います。乗換の接続の悪さに加えて電波状況が悪い区間も結構ある(琴平〜阿波池田間も本数が少ない)。土讃線は高知以西も割とゆっくりなので本当に来づらい…だがそこがそそられる。

忠臣蔵の町・赤穂の町並みと庭園巡り。

今回途中下車して寄り道したのは「忠臣蔵」で有名な赤穂浪士の町、赤穂。今まで何度か赤穂線で通り過ぎるたびいつかは降りたいと思っていた。18きっぷ期間じゃないと来づらい町なので、今回初めて降りて赤穂城まで行ってみた。国の史跡。大石内蔵助旧宅の長屋門などが残ります。

赤穂城庭園

本丸庭園




国指定名勝。赤穂城へ来たかったのはこの庭園が目的です。江戸時代初期、赤穂城と同時に造られた庭園。色んな大名庭園があるけど本丸にこうした池泉庭園があるのは実はあまり見ない。芝が枯れている季節に来てしまったのだけ残念だけど、山をのぞむ借景も良い。

二の丸庭園


本丸庭園と合わせ国指定名勝。この12月に復元整備がひと段落し公開が始まりました(奥の方はまだ整備中)。芝が青くなる春以降に来ればもう少しきれいだろうなー。また来たい。

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忠臣蔵の町・赤穂の町並み





赤穂城の城下町として古い町並みが残っています。海が近い地域でもあるので隣の坂越駅には港町の古い町並みがあるらしい。あと海の方に普段非公開の名勝庭園「田淵氏庭園」があるのでそっち方面はいずれ!

そんな赤穂の古い町並みにあったのが「ビートルズサロン『GLASS ONION』」。なにそれ超気になる。残念ながらこの日はお休み。これ見て「そうだ、ポールの最速先行申し込まなきゃ!」と思い出した。お店の概要はこちら

赤穂市立民俗資料館

明治時代に出来た洋風建築で、旧大蔵省赤穂塩務局庁舎とのこと。赤穂城から徒歩10分程度の距離。赤穂の町には城下町だけでなくこうした近代的な建物もある。


そんな感じで、徳島の阿波池田駅を7:57に出発、途中寄り道もしながら24:58に吉祥寺駅に帰ってきました。乗車時間約15時間。飛行機ならマドリードまで行ける。今までの最高は1日12時間ぐらいだったと思うので多分過去最長…。座ってるだけだけど、つ、疲れた…(ちなみに高知を5:42の始発で出れば17時間強で帰ってこられる。但しそれを逃すともうワープが必要)。今までで一番高知を満喫したとはいえ、もう1日滞在したいなと思ったし(いつか宿毛まで行きたい)、徳島も池田に泊まるんだったら脇町やいつか祖谷〜大歩危あたりを満喫したいし、通過した香川もまた琴平、観音寺(琴弾公園)、丸亀、坂出あたりで途中下車したかった。四国アウェーがあったJ2は楽しかったよ…。

という感じで18きっぷ期間終了につき旅行の予定はひと段落。なんか昨年秋ぐらいから色々行き過ぎて感覚が麻痺してきた…(近年ずっとそうと言えばそうだけど)。次は長居での開幕戦…と思うとなんか遠く感じるので、やっぱ鹿児島行きたいなあ。飫肥志布志、知覧、そして市内で仙巌園と旧島津玉里邸庭園。PSMの予定はよ!
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高知旅行②。土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線を巡る。北川村「モネの庭」マルモッタン、奈半利の町並み、安芸市土居廓中の町並みなど

土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の旅。

高知旅行後半。土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線編。目的は後述の「モネの庭」なのですが、初めて乗ったごめん・なはり線が楽しかった〜。全ての駅に駅名にちなんだやなせ先生デザインのキャラクターが設定されていて楽しい。各駅のキャラクター見てるだけでも飽きない、ごめんなはり線でした。



しかも駅標に描かれているだけでなく、モニュメントも!



後免駅から1時間程で終点の奈半利駅。どローカル線の終点にしては高架の立派な駅舎なのは、津波の避難用施設も兼ねているから。デッキからは海が望める(ごめんなはり線はほぼ海沿いを通っているので松原の景色が良い。あと地元の人の乗降客数も思ったよりは多かった)。


北川村「モネの庭」マルモッタン





奈半利駅から町営バスで10分。昨年岐阜県のモネの庭が話題になったけど、ここはフランスの本家「モネの庭」監修で造られた公式の施設で、高知県の中でも上位の観光客数を誇るとのこと。日本庭園ではないけど、高知まで来てこの「モネの庭」に行ってないって、なんか悔しい…!と思って行きました。

行った日は冬季休園(1月初旬〜2月下旬)前の無料公開期間…無料なのは花が散ったり枯れたりしてしまったから。それを覚悟の上行ったけど……町営バスの方に「もう殆ど花も枯れちゃってるから期待しないで」と釘刺されたけど、本当に絵にならない…(笑)しかもこの日は雨だったので全く人が居らず。まあ今回はほんと「高知で庭を巡ったのに行ってない」というのは悔しい、という想いだけだったので――今回に関しては行ったことに意味がある…かな…。また良い季節に来たい。ところで北川村の名産はゆず。「ゆずの里 北川」ってフレーズ…(笑)デュオのゆず好きにも有名なのかしら?
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奈半利の古い町並み





奈半利の町には登録有形文化財の古い建物が多く残っていて古い町並みを形成。奈半利駅からモネの庭までのバスの接続が良いので(ありがたい)かなり駆け足であまり遠いエリアまでは行けなかったけど…少し遠くて歩けなかった場所もバスで通った限り良い感じの石塀が残っていた。川を挟んで向かいの田野、その一つ先の安田にも文化財建築や古い町並みが残っているみたい。モネの庭共々また来たいなあ。

安芸市土居廓中の町並み


ごめん・なはり線の中心駅が安芸市の中心となる安芸駅。阪神タイガースがキャンプを張っている街…?ってことで、駅にはグッズコーナーが。あと安芸のゆるキャラはやっぱりやなせたかし先生だった。安芸駅から徒歩30分程のところに重伝建地区「土居廓中の町並み」があるのでそこへ向かう(駅にレンタサイクルもあった。意外と遠いので自転車借りれればそれが○)。


駅から土居廓中まで向かう途中にあるのが、明治時代に作られた時計でこの町のシンボルでもある登録有形文化財「野良時計」。それ以外にもこの辺から長屋門などが見られるようになり、もう少し先へ行くと「土居廓中」。重要伝統的建造物群保存地区で「安芸の小京都」とも。江戸時代は安芸城の城下町で、それを中心に形成された武家屋敷の町割が今も残る。




公開武家屋敷 野村家

安芸にはそれ以外にも岩崎弥太郎生家などの見所も。次回また来た時にはレンタサイクルしてそこまで行きたい。

ごめん駅〜後免町駅




そしてごめん・なはり線の始発駅、後免駅へ戻ってきた。この日の夕方、高知でBase Ball Bearのライブがたまたまあったのでそれを見たい気持ちもあったけど、結局古い町並みを選んでしまった…。乗る予定の阿波池田方面の最終電車まで時間があったので後免の町を歩きました。高知市電の終着点でもある後免の町。長い商店街とかもあったし、モータリゼーションの前はきっと阿波池田方面や室戸方面からの色んな人が行き交う町だったんだろうなあ…と思う。

今回の旅一覧。
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高知旅行①。土佐三名園を巡る。竹林寺庭園、青源寺庭園、乗台寺庭園〜高知城や高知の町並み、佐川の町並みなど

1月の3連休で18きっぷで高知まで行ってきました。2017年行きたいと思っていた中で、1月に行ってもそれ程寒くなさそうな場所・そして少なくとも3日休みが無いと行けないと思っていた場所。高知県へ行くのは2014年に砂浜美術館のTシャツアート展へ行って以来(あの時はアウェー愛媛戦合わせ)。その時は高知市内は寄らなかったので市内を行動したのは初めて来た時以来5年ぶり。その時もレンタサイクルで1時間走っただけなので、色々歩いたのは今回が実質初めて。目的は勿論庭園巡りです。

竹林寺庭園



高知市内にある五台山竹林寺庭園。今回の高知の最大の目的はここ。高知県で唯一の国指定名勝庭園。夢窓疎石による作庭と伝わり、お寺は四国八十八箇所霊場の第31番札所でもあります。高知駅からは約5km…と、天気が良ければレンタサイクルで行こうと思っていたんだけれど(この日は生憎の雨で、結局1時間に1〜2本の観光路線バスを使いました)、バスも一気に急坂を登った山の中腹にあったので、自転車じゃなくバスにせざるを得なかったのは怪我の功名かも…。




竹林寺の向かいにあるのが高知県立牧野植物園。この間見た練馬の「牧野記念庭園」の牧野富太郎博士は高知県出身で、その業績を讃え作られた植物園…とのこと。今回は時間の都合でスルーしたけど、中には庭園もあったようだし内藤廣さん建築もあったみたい…ここもまた次回に!あと乗った路線バスはそのまま乗り続ければ桂浜まで行けるのですが、そこも今回はスルー。

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青源寺庭園





ここから佐川という高知から特急で25分、鈍行で50分程度掛かる町の庭園(実際は拝観時間を色々シミュレーションした結果、朝8時に佐川町からスタート)。青源寺は山内一豊の家臣・深尾氏の菩提寺で、庭園は江戸時代初期に作られたとのこと。高知県指定名勝。竹林寺と合わせて土佐三名園の一つ。
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乗台寺庭園 ひさご園





こちらも佐川町にある高知県指定名勝で土佐三名園の一つ。佐川は2箇所とも前日に拝観予約を入れてたんだけど、青源寺は快く早い時間からの拝観を受け入れていただいたし、乗台寺もご住職にとても親切に案内していただいた。お寺の方が言うには「今は樹木が枯れて見頃が過ぎた…」とはいえ、やはり温暖な地域だからか、この季節にしては両方とも緑がきれい。旅先を土佐三名園にしたのは正解だった。また別の季節にも見に来たい!以下は庭園以外のこと。
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佐川の古い町並み





佐川町はかつては山内一豊の家臣・深尾氏による城下町。今は城下町らしさはあまり無いけど、酒造の町として大きな酒蔵や町並みが残っている。また牧野富太郎博士の出身地が佐川で「牧野富太郎ふるさと館」というのも。庭園のことがなかったら絶対来ることがなかった町だけど、来たら色んな発見があるもので。

旧青山文庫

旧浜口家住宅

酒造の建ち並ぶ町並み以外にも、登録有形文化財の古い町家や近代建築「旧青山文庫」がある。なお現・青山文庫には江戸時代中期頃の武家屋敷庭園がある…と町のパンフレットで知ったんだけど、残念ながら改築工事中。知ったからにはまた来たいぞ…!

以下は佐川のそれ以外の町並み。





高知城


山内一豊によって築かれた現存十二天守の一つ・高知城。その向かいに建設中の現代感たっぷりの建築が高知県立歴史博物館。外観はもう完成しているけどオープンは春とのこと。

はりまや橋高知市内の町並み






高知市は人口規模で言えば決して大きくはないんだけど、他の大きな街から距離がある分なのか繁華街は結構賑わっていた。浜松の町中なんかより数倍人がいる(笑)同じ四国でも高松以上松山未満という感じ…?夜歩いた時も飲み屋街もかなり賑わっていたし屋台もかなり出て賑わっていて、良いカルチャーだなーと思った!行動した日の昼間が終始雨でレンタサイクル出来なかったのが残念…。ほんと街の中心部だけで、藁工ミュージアムや玉水町へ行けなかったのでまた次回に。

得月楼

はりまや橋の近くにある料亭。ここは登録有形文化財指定も受けていて、古いお庭もあるみたい。食事すれば見られるとのことだったので、次回来る時には見たいな〜。

今回の高知。町やバスやお寺、色んな場所で土佐弁にもふれた。知らない町の言葉、知らない町の盛り上がりを見ているとーー地域の共通言語の一つとして「この町にもJリーグクラブが出来たらな」って思う。そういえば残念ながら高知ユナイテッド的なものは見掛けなかった…(駅標に併記されているロゴはファイティンドッグス)。形式的に「1都道府県に1Jリーグのクラブ」と言うんではなく、言ったら別にサッカーじゃなくても良い(Bリーグでもいい。言い換えれば、その役回りをBリーグに取られそうな危機感)。その地域の人たちが「自分たちのもの」として共通の話題として語り得るもの。高知・土佐はきっと郷土愛が強いはず。そんなこの町に、アウェーの試合を観に旅行に来れたらきっと楽しいと思うんだ。

高知旅行後半・ごめんなはり線の旅へ続きます。

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