ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

北陸旅行(3)。七尾線~のと鉄道の旅。白米千枚田、時国氏庭園、上時国氏庭園、輪島の町並み など

北陸旅行、富山高岡編はこちら、金沢加賀温泉編はこちら。順番的には2日目に行ってるんですが、最後に輪島編。目的は「白米千枚田」。一昨年、越後妻有の大地の芸術祭へ行って「棚田って面白いなあ」と思い始めた頃に知って、その頃から行きたいなと思っていた場所です。ただ、なにせ遠い。鉄道も能登半島の真ん中ぐらいの「穴水」という駅までしか来ていないのに、白米千枚田能登半島の先っちょ。どうやって行くんだこれ。とまあその頃から調べたりはしていたんですが、今回みたいな「時間的な余裕があって、且つ北陸へ行く」時を逃したらもう行けないと思って、時刻表とにらめっこしながら行ってきましたよ。

七尾線のと鉄道




この日の出発地は高岡。9時半過ぎに高岡を出て、津幡で七尾線に乗換。来たのは七尾線の「長谷川等伯号」。七尾市ゆるキャラは「とうはくん」で、終点七尾駅で迎えてくれた。同じく七尾線にはまゆまろみたいな見た目をしたゆるキャラ「わくたま号」も走っていて、それがかわいくて乗りたかったんだけど(笑)乗れず。残念。七尾線のと鉄道に乗換。ノー・トゥー・ゴー!(能登号)のと鉄道。車両にはマジンガーZデビルマンのラッピング。能登半島の海沿いを走ってゆきます。やっぱ地域柄なのか、漆のすごいテカっている瓦屋根のお宅が多かった。終点の穴水は今をときめく遠藤関の出身地で、駅には等身大パネルがあったり、遠藤ファンへの地元の方からのメッセージなども。

で、冒頭に書いた通り「穴水って駅までしか鉄道がないのにどうやって行くのか?」なんだけど、調べるとかつては能登半島の先、「輪島」まで列車が通っていたと。なるほどー(だって輪島って地名は有名だもんね)。だから駅が無いのに「輪島駅」みたいなバスターミナル名だったりするのかー…などと思いつつ、穴水駅からはのと鉄道から接続する形でバスに乗り換えて、輪島駅を目指します。穴水を出て40分程、13時50分頃に輪島に到着。こんな風にすっかりローカル線のことをブログに書く機会が多くなっているんだけど、調べれば調べるほど「もう存在しない路線」を知るし、僕がおじいちゃんになってまた自由な時間が出来る頃にはもっともっと路線は減っているんだろうなあと思う。

輪島の古い町並み







駅前も朝市に近い商店街も古い建物が多くて楽しい。後半4枚は遊郭跡。現役の居酒屋「うめのや」さんが元遊郭をリフォームした居酒屋だって書かれていて、そこへの地図を参考に向かってみた。

白米千枚田

世界農業遺産・白米千枚田。そもそもここへ向かうにあたって、路線バスで行って帰ってくることも可能だった。んだけど、輪島に着いてから1時間ぐらいは時間があって――まあその間レンタサイクルで駅近くを回ろうと思ったのが最初なんだけど、観光窓口で聞くと「電動自転車なら片道45分ぐらいでいけます」とのこと。但しアップダウンがあるから電動自転車が無いときついよ、と。じゃあまあ、レンタサイクルにしよかな?バス待つ必要もないし。と思ってレンタサイクルで向かったのでした。

電動自転車とはいえ電池を節約したいからそれなりにヒイヒイ言いながら坂を登り、白米千枚田へ。絶景。でも想像していたよりは一つ一つの田んぼは小さかったのと、周辺も棚田ばかりなのかと思いきや全然そんなことなく急に街道沿いにこの風景が現れる。へえー。夕陽が沈む景色がより絶景みたいで、夕方頃には良いカメラ持ってた人が沢山待ち構えていたけど、以下は多分その1時間前ぐらい。レンタサイクルの利用時間的に、その時間までは居られなかった…。(売店の人曰く18時30分頃に夕日が沈むと)

棚田の素晴らしい写真は検索すると色々出てきて、それを見ると「見に行ってみたい!」と思うんだけど。公共交通機関やレンタサイクル利用だと、なかなかそういう「夕陽が沈むところ」だったり、たとえば星峠の棚田の「朝霧に浮かぶ」みたいな、そういう風景を見られない。悩ましいところ(この千枚田でそういう風景を見る人は100%輪島泊なんだと思うし、僕もそうすれば良かったかなと少し思ったけど)。でも四季の中では一番今回のような「水が張られている時」が個人的には好きなので。良い時に来れたかなあ、とは思う。あ、バスなら18時34分?まであったので(それでも金沢まで帰れるし、それが最終)、そっちにしておけばもう少し夕陽が沈むっぽい景色が見られたかなあ。
oniwa.garden
で。この白米千枚田の更に先…10km程のところに「時国氏庭園」「上時国氏庭園」という名勝庭園がある。ここまで来たらせっかくなら行きたい。というか元々そのハシゴが可能なバスの時間を調べてきてるんだけど、まあここまで自転車で来てるんだから行けるだろうっていう、そういうノリ?で再び走り始める。ここからの10kmは向かい風かつここまでのようにアップダウンがあり、マジでしんどかった…。

時国氏庭園



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上時国氏庭園


両家とも元はというと、壇ノ浦の戦いで破れた平家の平時忠能登流しにされたところから始まっていて、そこから分家されたとのこと。うんその人、遮那王にも出ていたようないなかったような…。近くに↓の曽々木海岸がある分、ある程度町になっているエリアではあるんだけど、「こんなところにそんな歴史的な建造物が?」という場所ではあった。
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曽々木海岸

上の2つの庭園からはすぐ近くの海岸、一応こちらも国の名勝に指定されている。時間が無かった…というよりクタクタだったので入り口だけ。へー恋人の聖地ですかそうですか…。

そしてここから千枚田まで、追い風でこそあれ、来た時と同じアップダウンを。電動自転車にもバッテリーがあるので、元々「25kmまで電動で走れます」と言われていて。最終的には40km近く走っているから、うち15kmは電動使わず走ってるわけです(別に使い切ってないから、もっと電動無しで走ってることになるけど)。いやあ、帰りもレンタサイクルの閉まる時間があるから必死に走って…。この旅行の終わりまで疲れを引きずったのは、確実にここで4時間で40km(アップダウンあり)を走ったからだと思う…。けどまあ、やっぱこういう海沿いを自転車で走るのは楽しかった。

それ以外の風景




レンタサイクルを輪島駅に返して、そこから4時間掛けて金沢へ帰って、輪島(能登半島)旅行は終了。本当に1日がかりだったけど、だからこそこういう時に見に行けてよかった!

北陸旅行記は以上です。こんなにガッツリ北陸へ来ることはしばらくないと思うけど、来年も富山アウェーが無いとも限らないし、金沢アウェーが無いとも限らないし、21世紀美術館で良いイベントがあれば来たいって思うだろうし。ビートラムとか加賀温泉郷フェスとか…来年には北陸新幹線もオープンする(からJRじゃなくなる…)し。またそんなに遠くない未来に足を運ぶんじゃないかと思います。

一応そのまんまFC東京対清水エスパルスの話や、中2日での信州旅行の話に繋がったり繋がらなかったり。