ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

19シーズン開幕直前キックオフパーティを終えて

このブログも2019年初更新。旅行記も再開したいのですが先日開催した表題の件について「反省点」として思うことが色々あるのでエントリにします。(まずは、来ていただいた方・企画に関わっていただいた方・出演者の方々、皆様ありがとうございました!)
「苗場支部」について見慣れない方にはググッていただけたらと。

反省点の前に

反省点よりも先に考えたいのは、

  • 苗場支部ってなんなのか
    • なぜ、苗場支部にはあれだけ人が集まるようになったのか
    • なにが成功要因・魅力なのか
  • その苗場支部のイベントとはなんなのか
    • 誰にその存在を届けたいのか
    • 誰に来てほしいのか
    • 終わった時、どんなゴールがあるのか

ということ。反省点と一言で言っても「やる人目線」「出る人目線」「来る人目線」で価値が違うし、共通のゴールが無いと反省点言い合ったところで評価がブレる。

偉そうな顔するつもりもないし、本来的には「そのクオリティコントロール」は自分がすべきだったのかもしれないけど――それは今回さておき、自分なりの「想像」の反省点を記したいと思う。あくまで長く苗場支部を見てきている自分の、「苗場支部」と名乗ったイベントが求められると感じたものなので、実際「今回目指していたイベントの姿」とは違うかもしれない。

苗場支部ってなんなのか

苗場支部の魅力ってなんなのか。これはイベントの前にもつぶやいてたこともあるけど、単純な「サッカー×音楽」というコンセプトだけではない。

  • 成功要因
    • Jリーグの各クラブのユニフォームが集合すること自体が珍しく、その画に価値があった
    • もちろん、その場に居たら普段関わることができない他クラブサポとの交流に価値があった
    • それが主にネットにおける口コミ、バズで広がった
  • ではなぜユーザーが面白がってくれるのか
    • それはユーザーが主役だから
    • そして参加へのハードルがない(フジロックに居れば誰でもふらっと入れる)
    • ※なおフジロックへの参加自体がハードルが高いので、そこでの同志というか信頼感がまずある

バッヂ配ったりこそすれ、あの場のイベントを盛り上げているのは参加者の全員であって、チャントも撒き芸も胴上げもシャーレも参加者が作り上げてったもの。『主催者からのトップダウンではない、全員参加型』が「苗場支部らしさ」なのではないかと思っている。
だとすると「苗場支部らしいイベント」で得たいものって以下みたいな点かな。

  • 来た人自身が「参加」できて、主役になれること
  • 普段関わらない他サポーターと交流をしてもらうこと
  • イベント後にSNSに写真や、「他サポとこんな会話をした」という声が沢山上がること
  • SNSにアップしたくなる写真が撮れること

あくまで「らしい」イベントにするか、そうしないかは、やりたい人が決めたらいいなと思っていたのでそこのコンセプトの強制もしなかったけど、「苗場支部」という言葉で期待されるのってそういうところかな〜と思う。

そもそもイベントの集客って難しい

集客について。

  • フジロックという場で200人、SNSのフォロワーで1000人居る苗場支部ですが、1000人のフォロワーって「所詮」というレベルの数値。そのブランド力に頼るのは危険。
  • 「東京で集まったらもっと人集まる??」という期待はむしろ逆で、苗場にいると競合は「他の6つのステージ(とか宿とか)」だけど、東京に居たら無数に娯楽、競合が存在する。
  • 東京では「無料招待ライブ」にすら、広告費をかけて人を集めたりする。無料ですら人が集まらないこともあるのだから有料のイベントはもっと難しい。ましてや夏の苗場支部の集まりは無料だ。
  • 更に世の中的に、新規の催しに人を集めるのは難しい。夏10万人以上集めるフェスが新しいイベントやって集客が1/10以下だった、みたいなことも知ってるから、ブランド力に頼ることは絶対に危険。

たとえばそんな風に集客をネガティブに考えて、「集客は行って10人」というところからスタートすれば、イベントの組み立て方自体が変わっていったかもしれない。
言い換えると、10人ならば顔も思い浮かべられる。苗場やフットサルや飲み会にいつも来てくれてる人。その人達が望むイベントって何かな、なんて組み立て方も出来たかもしれない。

でもなんとなく、選択肢が無数にある東京だからこそ、「顔が見えている」距離のイベントが良いのだろうなあ〜なんて思う。前回のイベント↓はそういう距離感だったように思う。

http://j-naeba.tumblr.com/post/86349544282/jリーグ苗場支部14-決起集会
j-naeba.tumblr.com

だとすると、どんなイベントが成功に近いのか

以上を踏まえると、

  • スモールスタート
  • 開催はゴールではなくPRの場。次回へ繋げるために「写真を撮りたくなる、撮って載せたくなる仕掛け」を念頭に。

というのは今後イベントを新規で考えるにあたって大事なところなのかなと思ったりする。
とにかく『写真撮って、載せたくなる』こと。それ自体がイベント…というか、「その人がそこに時間を費やす価値」。

たとえば「泡パ」が人気出たのもそんなポイントだろうし、『チームラボ ボーダレス』なんかも、これまでチームラボの作品の多くが無料で見られる場に展示され続けた結果、3,600円を払ってでも「写真を撮るために行きたい」と思わせるまで広がったわけで。

現代は、参加者は「鑑賞すること」だけにお金を払う時代ではなくて、それプラス「そこに自分が居た・見た、と発信する価値」にお金を払う(うまく言えないけど)。

唐突にフジロックに話を戻すと、フジロックにここ2、3年若者が戻ってきたのは、ケンドリック・ラマーのような従来とは違うアーティストが出演したのもあるけど、タレントがSNSで発信してくれたことでフジロック=映える」という認識が広まったことも非常に大きいのではと思っていたりします。

反省点を踏まえた上でのアイデア

あまり起承転結になっていないテキストでしたが、最後に次回もしやる場合はこんなことあったらいいなあと思うこと。

  • ユニフォーム着用をドレスコード、または「ユニフォーム着てきたらディスカウント」
  • ユーザーが主役のコーナー。チャントじゃなくても目標順位とかプレゼン大会とか。

…って、夏にやってることと同じだけど、夏にやってることやらなかったら「らしく」ないだろうと思う。
そして個人的にやれたらいいなと思っているのは、サポノフさんやTIF支部さんのような、絡んでるようで絡んでない方と絡みたい。
今回最初に「ターゲットを苗場支部だけじゃなくそれ以外にも広げる」という話があって、それはめちゃくちゃ否定した(=そもそも苗場支部の人たちを呼べる確証もないのに広げて薄くなったら、「顔の見えている」苗場支部の人すら来なくなると思った)のだけど、僕個人は本当は異業種交流会こそ面白いと思っているので。

逆に、別に苗場支部的なものをやるんじゃなくフラットに『サッカー×音楽のイベントをやりたい』ならば、組み立て方もまた違ってくる。
フラットだからこそ、同じように各々のユニフォーム着用とか(この場合海外や代表も含まれる)、写真を撮りたくなるような…みたいなことだとなんだろ?ソックリさん居るとか?
でも何かしら交流出来る仕掛けがなきゃな。なんだろ。
Jリーグ、ってテーマで絞るのはやっぱ「交流時の会話が最初から限定できる」のが良いんだよな。
交流は大事。そういう意味でもスモールスタートは悪くない。

詰んでた

ちなみに自分の状況として…前々から、年に一度のフジロック(と朝霧JAM)での集合以外でも、何かイベントがあればいいかもとは思っていた。一方で、あの集まりは「年一回の同窓会的なもの」という想いもあるので、積極的に「もっと集まる機会を」と思っていたわけでもなく。
今回やりたいという声掛けをもらった晩秋。仕事的にも生活的にも詰んでたので「正直全く手伝えないけど、やるなら公式の告知はする」というかなり引いたスタンスだった。自分の手が詰まっているからと言って「やりたい」というのを止める権利は無いので。

果たしてそのスタンスが正解だったかと言うと…理想はいろいろあるけれど、じゃああの時「エネルギー割けたか」と言うと200%無理だったので、サポート出来なかった心苦しさもあるけど、お疲れ様でした…以外の言葉は無いなあと思います。

色々書きましたが、トークショー含め面白いイベントでした!またなんかできたらいいな。