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小田原の庭園(邸園)を巡る。古稀庵(旧山縣有朋別邸)、清閑亭、松永記念館 老欅荘、小田原城、東海道・小田原宿の古い町並みなど

小田原の邸園(庭園)を巡りました。

「邸園」とは邸宅+庭園の造語だそうで、ここ2年ぐらい小田原で乗換える度、駅に置いてある邸園巡りのマップに惹かれていた。小田原といえば小田原城だけど、明治〜大正期に小田原を始めとした相模湾沿いに、政財界の大物の別邸が多く建てられていて、それを観光資源として各自治体が売り出し中という話。それとは別に前から山縣有朋の別邸だったとされる古稀庵にずっと来たくて…ただここが日曜のみの公開でなかなかタイミング良く来るには至ってなかった。この日はちょうど静岡から東京戻る前に寄れるんじゃないかと。実家起きだとなかなか15時までに小田原来れないのが悩ましかったので静岡泊だった今回が丁度良かった!この日それまでの静岡の庭園巡りは↓。
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小田原城


言わずと知れた北条氏の城郭です。昨年まで行われていた改修工事で天守もきれいになった。小綺麗になっている表の顔も良いけど、天守の裏側にある、昔の大地震で崩れたままになっている石垣というのも生々しくて(より歴史を感じられて)良いなあと思ったりする。


清閑亭(旧黒田長成別邸)




年間を通して公開している、小田原市の「邸園」としては中核施設となる清閑亭。大正時代に造られた建物で国登録有形文化財黒田長成福岡藩主で黒田官兵衛の子孫にあたる人物だそう。庭園の向こうに相模湾が眺められるのが良い。

古稀庵(旧山縣有朋別邸)







そしてお目当ての古稀庵。最寄り駅は箱根登山鉄道箱根板橋駅小田原駅から歩くと30分近く歩く距離。入口が分からず坂道を右往左往して疲れた…けどその疲れを吹き飛ばす、期待以上の庭園だった。古稀庵は京都の無鄰菴、東京の椿山荘と並んで「山縣三名園」と呼ばれているとかいないとか。山県有朋といえばやはり前の2つの方が有名だと思うのですが、明治時代後期、山県が晩年を過ごしたのがこの古稀庵。庭園の所々にある「流れ」が、無鄰菴を思い起こさせる、山県こだわりの庭園って感じがする。現在は企業の保養所ということで日曜のみの公開なのだけど、自治体が本気出して整備したら無鄰菴に負けない名園になるんじゃないだろうか。紅葉の時期が一段ときれいそうだな〜。また来たい!

古稀庵の近くには、同じく山縣有朋の別邸だった「皆春荘」や、国登録有形文化財「共寿亭」を元にした「山月」という料亭があるのですがいずれも非公開。皆春荘は個人宅なのだけど、入口の門からのぞくだけでもなんか良い雰囲気…。対する山月は廃業しているんだろうか。入口の廃墟感がなかなかすごい…。

松永記念館 老欅荘


松永安左ヱ門という昭和の電力王の邸宅として作られたのが老欅荘(国登録有形文化財)、その敷地に作られたのがこの松永記念館。松永記念館の庭園には茶室「葉雨庵」も大正期に造られた登録有形文化財





小田原文学館 白秋童謡館(旧田中光顕別邸)




東海道の南側へ。現在は「小田原文学館」になっている旧田中光顕別邸の本館(明治時代に造られた洋館)・別館も国登録有形文化財田中光顕も明治期の官僚で土佐では坂本龍馬の同志。ところで、フットサルがらみでよく訪れる新江戸川公園・椿山荘辺りに、公開していない古い邸宅があるのが気になっていたのですが、あれも田中光顕の邸宅だった「蕉雨園」なんだそう。同じく年2日だけ庭園が公開されていて行きたい、富士の「古渓荘」も。

松本剛吉邸



小田原文学館の近くにある、明治時代の貴族院議員の邸宅。木〜日のみの公開。草が生い茂っていて庭園の写真としてはなんともあれなのですが、やはり古い茶室があったり敷地内の小さな山の上にも建物があったり。整備されたらすごく良さそうなのになーと思われられる。ちなみに小田原文学館・旧松本剛吉邸の近くには静山荘という非公開の邸宅も。

東海道・小田原宿の町並み







小田原というと小田原城という印象が強過ぎるのだけど、江戸時代以降は東海道の宿場町でもあった。今回邸園を巡るにあたって必然的に東海道旧東海道)を歩くことになったのだけど、広い道路沿いにもまだまだレトロな建物も残っていて面白かった――これらの幾つかの近代建築(看板建築)のうち、幾つかだけでも価値が認められて生き延びてくれたらいいなあ。白い近代建築の隣にあったメガネスーパーのふくろうのキャラクター、久々に見た気がする(調べたらメガネスーパーは小田原が本社らしい!)。冒頭の「済生堂薬局小西本店店舗」は国登録有形文化財

東海道から少し外れて、住所で言うと「浜町」の通り沿い。町の名前の通り相模湾に沿ったエリア。なんとなく古い面影が残る建物がいくつか。あと海沿いなだけあって海鮮系や練り物のお店が多い。




この喫茶店気になるなあ。「純喫茶 途上園」。

旧抹香町の町並み


東海道を進み「江戸見附跡」の近くにある「抹香町」が小田原の遊廓跡。カフェー街だった頃の面影のある建物が残る…ということだったけど、想像していた以上にはフツーの住宅街。細い路地や町割りも、若干の遺構――不自然な古い木の塀や、ちょっと変わった建築が残っていなければ何も感じなくなるんだろうなあ。木の手すりのある建物は数年前は飲み屋だったみたいだ。
以上、雨の中約4時間歩き続けた小田原邸園巡りでした。地図を見ていると他にも気になる所色々あるし(あと「竹の花新地」という花街の遺構もあったらしい…)、雨じゃなければ是非レンタサイクルしたかった…。今後も乗換で幾度と来る町ではあるので又の機会に。くたくたで帰りは小田急の特急利用。