ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

Gomes The Hitman @ 吉祥寺Star Pine's Cafe

ゴメス・ザ・ヒットマンの03年以来の東名阪ツアーの最終公演へ行ってきました。昨年の3月にリリースされたメジャー復帰第二弾のフル・アルバムとなる"ripple"。"手と手、影と影"がJACCSカードのCMに長期起用されたこともあり、この1年半で再び注目度が高まった感のあるゴメス。昨年の"ripple-ism"ツアー時にはまだ浜松に居た身だったので、名古屋が無い。と言うのにとてもガッカリさせられたのだった(笑)今回は週末にあったみたいだったからちと羨ましい。その前の"omni"ツアーの時は仕事で名古屋行けなくって…その次の2004年4月の名古屋は山田氏の病気でキャンセルになったんだったか。

今回は今正に居住している吉祥寺。最初は「家から近いから楽だなあ」とか思ってて、19時半開始ならまぁ間に合うかな?とか考えてたんですが、仕事終わりが19時ちょっと過ぎになってしまった段階でちょっと無理そうと言うか、そこからも思ったより時間掛かっちゃったな。井の頭線急行に乗ったのが19時40分ぐらいで、駅から走ってSPCには20時着。帰るには丁度良いんだけどなかなかスムーズにはいかないもんだね。渋谷、下北ぐらいまでだと19時半で丁度いいんだろうな。

スターパインズカフェに入ったのは初めてかな。今まで来そうで機会もタイミングもなかった。二階構造みたくなっているのも初めて知ったわけなんだけど、なんかO-EASTやクアトロを小さくした感じで良かったな。今日は一階のフロアには椅子を置いてのライブ。普段は置いてないと思うので、なんか3月に行ったairdrop/トルネード竜巻のクアトロ・カフェみたいな感覚。

山田稔明名義のソロ含めるとゴメス見るのは…5回目?前回は先日のサマソニ。バンド形体のゴメスとしてはだいぶ空いて2年半も前にQUEで見た時以来。その後吉祥寺のStarletsのライブの時にも見ているんで(この時の「良かった」って書いてる2曲目ってのが、後の"手と手、影と影"だった)、井の頭線沿線で見ている割合は高い。のか?でもあんまり山手線沿線のハコでやってないよね…。

途中からなのでセットリストも覚える程じゃないのだけれど。新曲、"ドライブ"、"雨の夜と月の光"、"自転車で追い越した季節"、"Death Valley'05"、新曲?、新曲、"手と手、影と影"、"そばにあるすべて"。アンコールが新曲、"それを運命と受け止められるかな"、アンコール2が"ホウセンカ(新曲)"。"ホウセンカ"はサマソニの時もやってたから一応知っていた。正確なセットリストはゴメスの公式サイトに載るんだと思うのでそれを後で見ればいいや。

僕はもう遅くて座れなかったので横の方の壁に寄り掛かって見ていたんですが、いやぁ。やっぱゴメスいいなぁ。"ドライブ"を聴いていて、昨年あまりゴメスを一杯聴いたって印象は無かったんだけれど、多分そうでもなくて。結構聴いていたんだろうなーって。昨年"ripple"聴いていた時期って無職期間だったわけだけど、自転車やチョイノリに乗って走ってた景色とかがぶわっと思い起こされたもんな。何故か全部夕方なのはこのアルバムにそういうイメージを描いていたからなんだろう。

エコパの試合(静岡ダービーだっけ?)までチョイノリで行って…その後掛川に寄って、すみやで停めてた景色とかなんかそんな具体的な景色を。ああ、そう言えばそのすみやの近くのレモンで翌日のRORに備えて何か物色してた時にはポータブルプレイヤーからは"サテライト"が流れていたはずだ。なんでこんなことまで思い出せるのかってちょっと音楽ってやっぱりすごいかもしれない。

"雨の夜と月の光"は思ったより早く演奏。この時は山田氏はギターを置いてクネクネ踊りながらだった(笑)今までこの曲見た時は普通にギター演奏していたはずだけど。カスタネッツの牧野元氏の影響かなんかでしょうか。いやもう本当にこの曲をこの地で聴けるってのもすごい感慨深いと言うか…19や20の頃、雨の日の夜に中道通りをこの曲聴きながらよくとぼとぼ歩いてたなあ。って思い返して。多分スクービーの時ぐらい酒回ってたら泣けてた(笑)

先月末ぐらいに自転車で井の頭公園走ってて、ふと改めて「またここに来れて住んでいられる時間を大事にしないとなー。」なんて思ったんだけど、このライブを見ていてもやっぱり思った。二度目になる土地で、この街はやはり大好きだし、別にゴメスに引き寄せられたわけではないが…前のこの場所に居た時にゴメスを聴き直したら意外とハマって、その後の"omni"以降は完全にゴメスは吉祥寺発のバンドって感じで(monoblog読んでるとそう感じるだけかな?)、僕にとって一方的でも縁みたいなものはあったのかもなぁ。

先日のBeezewaxにしても、Scoobie Do野音にしても、4年経って今東京でこの曲を(前日休日なのに仕事とか、さっきまで仕事とか、そんな状態の後)ライヴで聴けて、すごいなぁ、ここに居られてよかったな。って思ったんだけど、一番僕を「日常に戻してくれた」のは、Gomes The Hitmanなんだろうと思う。だから見ながら一番記憶を掘り起こした(笑)のは、多分今日のライブだったんだろうし、感謝の気持ちみたいなものも見ていながら思っていた。

インディーからメジャー行って、一回切られてでもまたメジャーに戻って来て上昇気流の中に居つつ、でも自分のペースであるって言う、そんでゴメスは別に力強い音楽をやっているわけではないんだけれど、それでもなんか姿を見ていて山田氏は男らしいなって思ったよ。「この10年あっと言う間…だったかと言うと全然そんなことないし、色々あったし長かったと思う」の辺の話が面白かったな。

そういえばそもそも"weekend"を17の時に買ったのはこっち(吉祥寺じゃなく三鷹のレコ屋だけど)だったし、手元にある"cobblestone"を買ったのも同じ店、同じく手元にある"mono"も三鷹か。"自転車で追い越した季節"をライブで聴くのは初めてかな。今回のライブは新曲多め(新曲だと思ってたら"SONG LIMBO"に収録されてた曲もあったみたいだけど。やっぱ欲しいな。)。アンコールの最初に披露された曲はシングルっぽいかな、って感じがした(暗い曲だったけど)。

そんな新曲たちも良い曲揃いで。「再来年にはリリース出来れば」とか言ってたけど(笑)もっと早くリリースしてくれると嬉しいし楽しみにしています。"mono"から"omni"が2年、"omni"から"ripple"が一年半…んで今の時点でもう"ripple"からは1年半。次の昨年はいつになるんだろうな(笑)多分この4年ぐらいで一番聴いているのって、きっとゴメスなんだろうな。身体に馴染んでいる部分とかは、言葉には言い表せないものなんだろう多分。

"そばにあるすべて"、"それを運命と受け止められるかな"は丁度最近聴いていたんだけれど、改めて良い歌だな、と。最初これ聴いてたのが僕自身が丁度日常へ戻っていく最中だったけれど、日常であることがたまらなく好きなのは、多分その頃までの僕の生活の流れがあって、そしてゴメスのこのアルバムがあったから、なのかも。「どんな幸せも不幸せも そこにあるすべての物語が今を繋ぎ止めている」って本当に良いフレーズ。この2曲を聴いていると、なるようになっていくんだなぁって思う(投やりな意味じゃなく)。それで居て、何か許される感覚があるんだろうな。

この街を離れたところで誰か呼んでくれるわけじゃないけど、足跡を刻みたいな、なんてそんなことを思った。先日仕事で雑誌に名前が載っていてね、「うわー」っていう、すごく嬉しくなったんだけどさ(Webよりも紙の方が確かなモノになっている感じがして。Webにも仕事で最近本名が出ているので、後日本名で検索したら引っ掛かるようになると思う。知っている人は試してみてください)。ここまで来れたのは本当にあの時ゴメスがあったからと言っても正直過言じゃないと思います。

まぁそんな感じで。終始良い雰囲気のライブでした。本当にやっぱ、今ここにあってよかったなぁと思った。生きている以上は、今は今で期待や欲ってあるもので、その度に「僕は多分期待せず生きた方が上手くいくと思うんだよなぁ」って思いながら、でも多分そういうわけにはいかなくって、その「間」をね…ゴメスにせよ、トルネード竜巻にせよ、表現してくれているから大好きなんだろう。

帰り、久しぶりに中道通りを歩いたりしてみて。遠回りというか75度ぐらい今とは方角が違うんだけどね。結構店が変わっているな、なんて思いながら。昔の散歩コースを通って帰宅。なんていうか、そんな風に歩いていければと思うし、これからもゴメスには良い音を届けてもらいたいと思った。そんな感じかな。ライブ以外の話はまた後日まとめて書ければと思います。