ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

Tapping Crazy, Cooking Mad

2007年の音楽を振り返る”の中でも書いておりますが、the chef cooks meがとても良いです。'05〜6年に掛けてハマっていたトルネード竜巻Date Course Pentagon Royal Garden以来の僕の中の大ハマリバンド。この2組に音が近いかと言うと、全く近くないので…名前を出したのは参考でも何でも無いんですが、何か久々に「ずっとこれだけを聴いていられる」って音楽です。当然その間も色々な最高なバンドが居たけれども、でもこれ程「全曲好き」なバンドは前述のバンド以来なのです。今春にはメジャー・デビューが決定しているシェフ(略称。らしい)の、プレ・メジャー・デビュー盤に近しいミニ・アルバム、"tccm〜Tapping Crazy, Cooking Mad"が今年最初買ったCD…になるのかな?

上記の通りほんと好きなので、今年を振り返った時によく聴いたアルバムとして挙げるのはきっとこれや今後リリースされると期待しているニュー・アルバムになるのだろうし、曲もその中の曲になるのではないかと既に思っています。と、僕はすでに大推し状態なのだけれど、例えば僕と音楽の趣味が近い人が聴いた時にそう思うかと言うと、多分そうではないんじゃないかなあと。例えば、ここを見ている人が「この人推してるんなら聴いてみよう」と思って聴いた時に、「すごい良い!」と思うかと言うと、全くそんな気がしない(笑)だから周りにも推してはない。

僕がこの作品を買う時のポップで引き合いに出されていたのは、Your Song Is Good。確かにパーティー・バンド的な要素も兼ね備えているとは思う、けど…パーティー要素を期待するんだったら、シェフは足りてないと思う。そこまで針を振り切っているバンドじゃないと思うし…昨年のメジャー・デビュー組で、デビュー前にミニ・アルバムを出していたアーティストで言うと…9mm Parabellum Bulletとかmonobrightとか、あの辺と比べても針を振り切っている感じじゃない。別に新しいわけでもない、正直、普通のポップ・ロックなバンドだと思うよ、個人的には。

でも何で大好きかって言うと、そんな普通のポップ・ロック・バンドが好きで、その中でこのバンドはツボだからだ。“中途半端さ”を感じ取ったとしたら、その“中途半端さ”は他には真似出来ない絶妙さが僕にとってそこにあるのだと思う。そして別に新しいことが重要なのでもない。でも、こういう音を鳴らすバンドは現行のJ-ROCKシーンには居なかったと思う。引き合いに出されたというユアソンを軸とするならば、ユアソン・ミーツ・カスタネッツというか。カスタネッツセロファン、ゴメス・ザ・ヒットマン…あの界隈の匂いをこのバンドからは感じるのだ。

現状既にかなり音楽を聴いている僕と同世代〜上の世代の人たちだったら、'97〜8年頃の、オレンジ、夕暮れ、切な、ポップ。みたいなその辺のバンド(前述のthe castanets、Cellophane、あと僕的にはカーネーションやコレクターズも)を好きで、且つユアソンやFrontier Backyardが好きな人は、好きかも。という感じかも。その辺をそんなに聴いていなくて、かっこいいものを求めているリスナーにとってはちょっと違うんじゃないかなって思う(だからお勧めしようと思わない)。

んで、そんな良い感じのサウンドに加えて、やっぱ歌詞!トルネード竜巻Gomes The Hitmanも、遡ればピロウズや更に遡ればミスチルもそうなんだけど、“歌詞が今の自分と重ねられる”のが大ハマりするか/しないかの境目であり、ある意味最大の理由と言っても過言ではないでしょう。てなわけで、トルネード竜巻の時みたく、シェフの曲の好きなフレーズをまた書き出してみる。でも、正直シェフの歌詞の世界観は若いリスナーの広い層に受ける気はするんだよなー。

"不平や不満だけぼやいていてるのなんでだい/頭もひねらず答えを出せる問題/何でもかんでも思い通りにはなんない/当たり前は僕らの目を覆う/スローなライフは送れないさ/無理が出来るのは今ぐらいだ/大体24時間は規則的にってさ/不可能なことばっかりに見えるような気がするんだ/僕ら時間と追いかけっこしても越せるわけないなって思ってる/それじゃ何になりたいのだろう 頭を抱えてばかりでは辛いな/僕らを待つ泣き笑いも何も「ハロー」で全部愛してしまうんだ"("ハローアンセム")

"いつも僕は考え過ぎで 耳を澄ましたって踊れやしない/カリキュレーターじゃ測れやしないし/コミュニケーションは時に面倒だ/わかんないよ いつも同じなんだ/雨のち晴れでも醒めないよ 君の欲しいモノわかんないよ/外は雨でも晴れないよ 繋いでるモノなんて見えるわけない ないよ"("DDHSH")

"僕らには単純明快に正解にたどり着く器用さはないから/いいわけばかり 譲れないものばかり/いつのまにか春は過ぎてしまったよ/雨は止まない 寂しくはない/あじさいには色がついた 旅に出るよ 手を振るだけ/いつのまに雨は少し止んで 僕は立ち止まって手を振る君を少しだけ思い出したよ/僕はすぐそこで君を送り出せた/僕に傘はいらない"("アンブレラ")

"それでも僕はなんだか不安で仕方ない/君のその色みたいに誰かを照らせるかな/一体いつになったら心は晴れるんだ?/聞こえるかい?僕の言葉 不安なんてすぐに言うなよ/照らすのは僕じゃなくて 君自身 それだけのこと"("アナログサンセット")

"何度とない自己否定を繰り返しては欲しい言葉を待つだけ/無責任で不誠実で上げればキリのない負の大行進 僕が思う 僕はそうさ/そんな僕の歌う歌は相も変わらず不安定で屁理屈だけ紡いでる/けど大きな声で君を見て歌えるようになったのさ 聞こえているのかな/僕を生かすその全部に「ありがとう」伝えきれるかな/あれから何年経ったかなんて振り返ることが出来ることが僕にはたまらないほど愛しい/これから先もなるようになればいいよ/よろしくね 目一杯になるまで"("マイボタンダウン")

"ワン・ツー・スリー カウントを待って 目指す先は特にないさ/愛しい日々は消えてしまうのかな?そんなの知りたくないから/今いる今日と連想の明日をただ進んでるんだよ"("僕らの住む町")

"僕の好きなモノ全部はあまりにも多く在り過ぎる/比べることも出来ないヒトとコト。溢れかえるアレやソレ。/バランス崩す天気続くから悩む種は相も変わらない/面倒くさい 耳を塞ぎたい 僕は何も嫌いにはなんないよ/未来のことはわかりもしないし昔のこと思い出してもられないし/交じりたい線と線/長い夜は明けそうにもないな/バランス崩す天気続くので二人の距離相も変わらない"("バイザウェザー")

"どこへでも行きたい なんて僕らはまだ若い/留まることのない高鳴るアイデア譲れない/寂しくなったり 人に当たってしまったり/手は繋いでいたいけれど先はまだ長い/わからないことばかり 道の進み方知らない/無駄に焦っては大事な目標目曇ってしまう/思いもしないところに僕は立っていて 気付いた時には一人ぼっち/新しい日々のスピードは不規則で僕ら離してしまうから/繋いでいよう イメージと手と手 鮮明の色は君のもの"("高鳴るアイデア")

前のアルバムの曲もあり。歌詞カードが手元にあったりなかったりなので、聴きながらのやつもあるけれど。"アンブレラ"は僕の中では"風向きアンブレラ"のアンサーソング的な…アンサーソングってよりは輪を掛けた感じだけど(笑)まあなんだろ…内心不安なことばっかりだけど、前へ進んでいる/進もうと思っている人にはすごい合致することを歌っているバンドだと思う。"ハローアンセム"と"高鳴るアイデア"はもっと頑張って仕事しよう!と思える曲だなっていうのがあって、"マイボタンダウン"は今この立場に居られる自分へもっと頑張らなきゃーと思う歌で、"バイザウェザー"は恋愛出来ないなーって言っている自分という感じかな(笑)

この"Tapping Crazy, Cooking Mad"に関しては7曲入り35分で1,000円なので、「きっと買って損はしない…」とは思うんだけれど、上記に書いているような既にかっこいい音楽を幅広く聴き込んでいる人にとっちゃ、出しても出さなくても変わらない1,000円だと思うの。だから出さないでいいと思う。いや、出すな。枚数限定盤なので、聴かないで埋もれちゃうのが勿体無いので。僕個人としては、13〜17歳ぐらいのまだ音楽歴の浅いリスナーに、お小遣いやバイト代のうちの1,000円を握り締めて今すぐCD屋へ走れ!と言いたい。そういう子達にとっては、この作品1,000円だけど今年一杯聴きこめるよ、きっと。そんな作品だと思います。

…なんか推しているのか、そうじゃないのかよくわかんなくなってしまったけれど(笑)うーん、でも最近MEGの"BEAM"を聴いて。というかずっと会社のPCに立掛けて飾ってたんだけど、聴いたのがようやく最近で…そしたら全然聴けなくって(笑)また別のバンド聴いていて思ったのは、安易にボーカルにボーコーダー掛け過ぎだろ、と。何かああいう“ちょっと近未来的な”感じが安売りされて安っぽくなっちゃってて、駄目だあ。と思って…全然かっこいいと僕は思えない。それこそ、エレ×ロックの融合的なところは、DCPRGを越えるバンドは僕の中ではそうそう現れないと思うので…まあ、シェフに関してはそういうフィールドじゃないから(割とちゃんと歌として良いから。歌が上手いかはあれだけど)、好きなんだと思う。

…とか、何かすっごいシェフ推しのこと書いてるのに、ここ2日は日曜に買った木下美紗都の"海 東京 さよなら"ばっかり聴いてた(それ以外にも仕事絡みのやつも聴いてはいたけど…)。特にリード・トラックの"ボーイ・ミーツ・ガール"は月曜の帰りこの曲だけリピートで家まで聴いてたりして、2日間で50回近く聴いてるんじゃなかろうか。月曜は仕事中に(聴いてないのに)頭の中にあの浮遊感漂うギターのフレーズが渦巻いてて。冒頭の“君の街は朝が来ない街だ”から刺さる。上で書いた“長い夜は明けそうにもないな”って、そうだよなあ。とか思い返して。

電車の中で何もせずこのフレーズばっかり聴いてたらそりゃ沈むんですが(終電の中央線ってシチュエーションも何かきっと合うのだ)。でも、西荻から電車が出ないなと思ったら、「吉祥寺駅で前の電車内で迷惑行為を働いた被疑者が線路に降り逃走しようとした為、運転を見合わせます」なんてことになったり、「被疑者が係員に取り押さえられた為――」のアナウンスで何故か車内が笑いに包まれたり、このニュースを見たらこの時の通訳さんと同じ方だったので、昨年はそんな人と仕事出来たのかと思うと「決して全く夜明けじゃないわけじゃないだろう」と思ったりするのだ。長い夜明けと言うか、夜明け前の弱すぎる光――ってところかねえ?

話が変わって。これ、昨日曲が終わったところで丁度チャンネル替えて気付いたのだけれど、こんな曲なのかー…どうなのだろう。ピロウズが今更どうこうってことは無いけれど、でもどうなの?ていうか淳のダンスが嫌だ(笑)まぁ何かのインタビューを読んでいたら「Beckのオルタナファンクっぽいことをやりたかった」「別にこれが最後じゃないし、こういうこともやってみたかったというだけ」と言ってて、成る程なぁ。とは思ったけれど。でも前2枚のシングルの売上げ(チャート順位)から見るに、今回は10位以内行くんじゃないかなーと思ってるんだよね。

そういう意味では、これで10位以内に入って欲しくはないという(笑)ちょっと複雑な感じ。僕は、あのピロウズが一体どこまでシングル・チャートで上まで行けるのかってことにワクワクしている方だから、売れてほしいんだけれどさ。でも、10位以内ってやっぱ違うから。今まで知らなかった人に与える印象が強いんだよ。そういう意味でね…前2作と比べると、この曲はイレギュラーと思うだけに。個人的にはちょっと…"I think I can"以来の…微妙な曲だと思っているところ(笑)

何かまあ、この映像は初めて見たけど、やっぱこっちの方がしっくり来るな。幾らお客さんが増えていても。…ってか、この曲も出てもうすぐ10年なのね。そりゃ15歳から25歳になるわけです(発売日が誕生日だから)。Little Busters Tourの映像で、"Little Busters"でさわおがギターを抱えて高く跳ねている姿に憧れて、ギターを弾きながら跳ねる練習をした、そんな時代だったわけだよ(笑)いや、でもまたバンドやりたいよ。今年の年始スタジオ入れなかったから余計に欲求不満!親会社のタメの音楽趣味の合う人に軽い気持ちでちょっと話振ってみようかな…。

…こうYouTubeで動画見ていると、もし今ピロウズが"Good Dreams"(ルースターズのカヴァーの方)をライヴでやってる時の映像とかを出してこれたら見たい人結構居るのかもなぁ、とか。この曲のライヴ映像はあんまり持ってる人居ないんじゃないかと。…実家に眠ってるけどもうビデオデッキがないという。…しっかし、このトリビュートに参加しているバンド9組中、解散していないのは3組だけ。でもスカパラもレコーディング時からメンバーが複数人入れ替わっているし(青木さん最後の曲だっけね。)、グルーヴァーズも(昨年ライヴ盤出してたけど)開店休業状態だし、実質あそこからそのまま動き続けてるのはピロウズだけ。すごいよなぁ。

木下美紗都のCDを聴きながら、そうやってYouTubeの動画見ながら、キリンジのライヴDVDを見ながら。聖徳太子スタイルというか…(我ながら頭に入っているかな?)。これで電話でもしてたらすごい(笑)何か、年を取って、ライヴ映像を見れなくなったと言うか、ライヴ映像にワクワクしなくなっちゃったな。高校生の頃はあんなにもワクワクしたのに。これは実際にライヴを沢山足を運んでしまうから、なのだろうなぁ。さて、日テレのMusic Loversにエレカシが出ててふと思ったこと。この収録を汐留の日テレタワーでやっていたとしたら、一番近いライヴが見れる会場ってそこになるな!と思ったのだけれど、麹町の方だそう。なんだ残念。

ジュビロ話。新ユニのスポンサーが決定。ドイツ2部のクラブへ加入が決まった菊地の影響もあり今季でスポンサーを離れることとなったNestleさんに替わって背中スポンサーとなるのは、ジョインベスト証券さん。…馴染みがない。今年のユニは悪くない気がするけど、でも東京の会社ばかりにユニに付いてもらって、うちが弱くなった時にはどうなるんだ…?今はまだ知名度のある選手が居るから東京の会社を獲得出来るんだろうけど、今年のチームに期待していないだけに不安。城引退試合のコメントで、山口素さんが「(名波)浩は最高だね」なんて言ってるのですが、一体どんなプレーしたんだろ。まだやれるのなら少しぐらいは期待しちゃうところで。あれ?昨年の16番って誰だっけ?と思ってたら、林か。もう忘れてた…。