ガーデン・シティ・ライフ・ログ

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中山雅史、ジュビロ磐田退団決定

“ついにこの日が来たか。”最初に記事を目にした時は、そう思った。今これを書き始めた時点で、まだ他の人のエントリや感想は一切目にしていません。今週も早速終電終電と続いているんだけど、でもこれについては今日のうちに書いておきたい。本当はもっと早く帰ってきて書きたかった。「磐田、ゴン中山戦力外通告」。出社してYahoo!を見てようやくその文字を目にしたので、第一報からするとだいぶ遅かったかもしれない。でも、最初思ったのは、ショックとか怒りとか悲しみというよりは、さすがにそういう日が来ることはそう遠くない未来だと思っていたし、「仕方ない」という気持ちの方が大きいです。秀人に関してもだけど、たぶん僕はこの二人が出場した試合というのを今季スタジアムで見ていない気がする。それは大きいと思う。

このことを知らずに、昨日寝る前にちょうど昔のジュビロYouTubeで見てて(笑)2002年の中山って、もう35歳ぐらいなんだよ。でもすっごいんだよね。プレーが。よくこんなの決めるなーってのを決めたりしてる。静岡県西部民として、小中学生の頃からエスパルスよりはジュビロだった僕だけど、実際にスタジアムに通い始めたのは2001年。それも東京で。初めて見たジュビロの試合は味スタでのヴェルディ戦。中山はやっぱりその試合でもゴールを決めていた。たしかVゴールだったかな?それ以降、関東でのアウェーは全部通ったし、その範囲だけれど中山のプレーを見続けた。地元に帰ってヤマハスタジアムに通い始めたのが2003年。この年もスタートはよくなかったんだけど、復調の兆しが見え始めたところでの恥骨炎での離脱。これ以後、正直2002年の時のパフォーマンスまで戻ることはなかったと思う。

それでもやっぱり中山は中山。何故か競り勝てるんだよね。だから周りが活きた。自分でゴールは奪えなくなっても、中山とならグラウも前田もカレンも活きるみたいな、抜群の動き出しとポジショニング、運動量は変わらなかった。2005年の低迷期の頃は中山賞賛のことばかり僕書いていた気がする。中山と太田ぐらい走れよ、見習えよ。みたいなこと。だから僕もずっと「中山がFWの軸」みたいなこと言っていた気がするんだよね。中山と前田のコンビが一番、みたいなこと。でもさすがに時は経つもの。前田がトップとして自立した時期と中山がさすがに競り合いに勝てなくなってきた時期が重なり合って、前田が完全にエースになっていって。去年ですら、僕は中山が“通用していたな”ってシーンを、あまり見た記憶がないんだよ。それでも今年もまだジュビロだったのは、それはやっぱり中山の価値だと思う。

今年の中山を僕は見ていないから、もっとやれるのか、もうさすがに…なのか、判断がつかない。でもずっと(おそらく他の誰よりも)中山を見続けている柳下監督がああ言うのだから、もうそれは信じるしかないなって思っている。親会社のヤマハ発動機がちょっと前の最高益から一転、不景気の影響モロに受けていて、高給のベテランは対象になりやすいと言ったって…内部の人間がこの20年の中山の価値をわかっていないわけがない。大体、十数試合1得点が数年続いたアラフォーに4年間、それなりに高い年俸を投じ続けたわけだから。それは中山に十分の価値を感じ続けていたからこそのことだ。中山の活躍を待っていたのはファンだけじゃない筈。だから、今日この日こうなってしまったのは、いつか来る日が来てしまった。それだけのことだと思っている。僕は球団や監督を責めるような気には全くなれません。

でも、中山は引退ではなく現役続行の意思を示した。なんかこれも中山らしいんだと思う。自分でも言ってる、「ジュビロで終わるのがきれいだと思うけど、それでも辞めるよりも――」って。だから、やっぱなんか仕方ないと思った。名波みたいな“引き際”を考えるようなタイプの人ではないよね。そんな風に頭ではすごく納得している。ジュビロ磐田中山雅史中山雅史ジュビロ磐田と言っても過言ではないと思うから、来年中山がジュビロから居なくなるという実感はまだ沸かないし、9番を他の選手がつけるというイメージもまだ沸きにくい。一時期の高原や、今の前田なら務まるだろうか?でもその重みはつける選手にしかわからないだろうな。

柳下は「残り試合も特別扱いしない」って言ってるけど、そこは特別扱いしろよって思うけどさ(笑)引退するわけじゃなくてもセレモニーはして然るべき選手。どんだけ感謝してもしきれないと思うもん。最終節、神戸へ行く意味が出来たかな?これが一緒に戦う最後なのならそれこそ元旦まで行ってほしいよ。「ああ、本当に中山が居ないな」ってのはたぶん来年の名鑑を見て、そこで実感が沸くんだと思う。中山が居ない開幕を迎えてようやく感じるのだと思う。前回のエントリの中で、“来年のうちこそ不安だ”と書いている中なので、クラブの精神的支柱過ぎる中山や秀人が一気に二人抜けるというのは、一体どれだけ見えない影響力があるのだろう?

そんな風に不安は小さくない。それでも、今日はいつか来る時が来た。ただそれだけ。もう前に進むしかないんだ。僕はそれでもジュビロと言うクラブが好きだし応援し続ける。長居にだって仙台にだって行くよ。それにさ、中山がジュビロに戻ってこないわけないもの。監督になるか広報部長になるか社長になるかわからんけど(笑)だからちょっとお別れするだけだと思う。永遠に会えなくなるわけではない。また応援出来る。それこそ今年は「死」みたいなことが多くて、本当に永遠になっちゃうことがあっただけにね(バンドとかもね)。これぐらいのことなら、新しいスタートだって思える。別れとはいえあんまり中山に対して悲しみや涙は似合わないよな。たとえば中山の同級生でまだまだ一線級のバンドの歌詞から思い出すとしたらこんなフレーズ。“上昇し続けることが出来なくても またやり直せるさ”

うーん、書き切ったかな。何か思いついたらまた追記する。って、秀人のこと何も書いてなかったな(笑)秀人のことについても書くよ。中山と同じ熱さを持っていた大好きな選手だ。とりあえず今回の二人のことは、今までの選手たちとの別れとは全然違う感覚です。