ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

浜松とタオマフとJohnny Foreignerとわたし  と村井と茶野

タイトルからして音楽の話なんだけど、浜松じゃなかったら思わない話なので書いちゃいます。今季最終節の神戸戦の遠征計画を妄想しはじめ、「んー、その週末に東京で見れないのが惜しいライブってなんかあったっけなー。」と調べていたら、その中の一つがBRITISH ANTHEMS。「ううん、ヴァセリンズもジョニー・フォリナーも見たかったなあ。ジョニフォリ、昨年のサマソニでめちゃくちゃ良かったもんなあ。そういえば昨年もサマソニ以外にも小さなハコでライブやってたっけ。僕の遠征と一緒に関西でやらないもんだろうか?」なんて思いながら彼らのMySpaceを見たら、スケジュールに“G-Side (Hamamatsu, Shizuoka)”の文字。は、浜松!?

なんでまた。ビックリ過ぎる。そういえば浜松には昔もBeezewaxだったかSpace Kellyだったか、僕が好きだった洋楽インディーのバンドが来ていたはず。同じ人が呼んだのかな…。日程は12月4日。神戸戦の前日。これが場所が名古屋だったらきっと何も思わなかっただろう。が、行きたい。めっちゃくっちゃ行きたい。G-SIDEというライブハウスは行ったことがないけど、ゴリラが目印のビル、そこは浜松で働いていた頃に上司に何度か連れて行ってもらったバーの入っているビルだろう。実家帰ればいいので宿代は掛からないにしても、新幹線で浜松で途中下車するより、スカイマークで羽田から神戸に直接行っちゃった方が全然安いのだ。何より、早い。せっかく関西への旅行で、この間実家には帰ったばかりだ。そして年始も帰る。そんな理屈は分かっている。のだけれど、行きたい。どうしようかなあ。

まあ言っても平日なので、この日(というか神戸遠征前後に)有給取れるかどうかはここから一週間の頑張りに掛かっている。ただでさえ今週は追い込みの時期なのだ…!ところで、Johnny Foreignerとジュビロを無理矢理結び付けられる話が、僕にはある。もうすっかりああいう仕事から離れて久しいので書こうと思うんだけれど、去年一年音楽のライターみたいなことをしていた僕は、志願してサマソニ来日時のJohnny Foreignerにもインタビューをした。あまり誰々にインタビューした、みたいなことは意図して書かないようにしていたのだけれど、Johnny Foreignerの時だけはちょっとここにも書いたっけ。その時に書かなかったこと。

イギリスのバンドって、やっぱすごくサッカーが好きで。フェスの時に僕が持っていたタオルマフラー(ジュビロの)に、いちいち興味を持ってくれるバンドが居たりした。何故か名古屋グランパスのユニを持ってることをすごく主張したり。音楽の話は渋るくせして(笑)で、それまでにも僕は思っていた。せっかくインタビューを受けてくれて、何か渡せるプレゼントは無いかと。でも素敵なプレゼントは女性の関係者がしているだろうと。じゃあなんだろう…僕にしか思いつかないもの…と思っていた中で、思いついたのが、正に“タオルマフラー”!だった(笑)すっごいバカみたいな話でしょ。でも、これがどのバンドにも信じられないぐらい受けがよかった。「これは僕の街のクラブのマフラーなんです」「オー、ヤマハFC!?」(やっぱりYAMAHAは有名なよう)。で、Johnny Foreignerにもプレゼントしたのでした。

もう忘れてるかもしんないけど(いや、忘れているだろうなあ)、「ここがあの時のマフラーの街なんだ(←ちょっと違うけど)」なんて言えたらいいのになーとか思ったのもあって、行きたいなーとか思った。それですごく何かが結実する気がして。あとついでに家康の街だって伝えると喜ぶはず。ちなみにこのプレゼントは結構有名なバンドにもしたりしたけど、やっぱ受けがよかった。欧州の人ってほんとサッカー好きなんだなあ…って毎回思った。…そんなことしていたなー、となんか自分で書いてて懐かしくなりました。新作で日本ではレーベル移籍してしまったみたいだから、その時担当してくださった方にメールしたところで伝わらないからな。

当時はほんと貴重な体験を色々させてもらったなあ、と思いながら、とりあえず引き続き浜松に立ち寄るか泣く泣く諦めて神戸へ飛ぶか迷いたいと思います。その週末は関西は関西で行ってみたいライブが幾つかあるんだよねー。でもせっかく関西に行くのだから行きたい場所もあるわけで。むむむ、どれだけ動けるかな…。そうしてもう今季も終わりか、早いな。このオフ、前田にとっては考えられる時間が長過ぎる。得点王を手にする瞬間は早く見たいけど、それが同時にジュビロでの最後の勇姿かもしれないと思うと、本当に複雑だし切ない。ただ言えることは、誰が居なくなっても、僕にとって応援出来るクラブはジュビロだけだろうなあってこと。誰かが居なくなるから応援出来ないってことは無いだろう。今回のエントリは音楽ネタだけど、でも根底は同じところ。やっぱ地元、遠州が好きだというところじゃないかと。


朝起きて。茶野と村井も戦力外という報道。理由はクラブの財政難。うわあ、そっかあ。そこまできてるんだ。全ての選手を平等に愛しているサポには申し訳無いけど、23日の記事が出た時に僕は正直茶野か村井分の年俸削ってでも前田に上乗せして欲しいと思った。けど、いざ本当にこういう報道が出ると…いや、この二人の退団も既定路線だったのに「上乗せ出来る余裕がない」と報じられるぐらいなのだから、本当に厳しいんだなと。それに、この二人が削られて年俸上乗せしてもらったところで前田は嬉しくないだろう。気持ちでは勿論前田には本当に残って欲しいけど、でも今日のこの報道で、ちょっと諦めてしまった。金の切れ目は縁の切れ目。前田が金に動かされる人間とは思わないけど、それは直接的ではなくても、お金がないということから間接的に人の気持ちが切れてしまうことはあると思うから。

で、やっぱり全ての選手を平等に愛しているサポには申し訳無いけど、村井と茶野に関しては年俸と戦力のバランスを考えたら仕方ないと思う。だってお金が無いことは変えようがないじゃん。生え抜きの若手の年俸は安い。二人分の年俸で安い選手、何人雇える?って世界だし、じゃあ二人の年俸捻出する為に川口切るかって、それはさすがに無いでしょ?じゃあ金が無いことを恨むかって言ったら、それも違う気がする。そもそもこんな小都市でこの程度の観客動員で今までの規模の運営規模、人件費の規模だったことが無理があったってことだと思うから。今季18番目にJで戦うことが決まったクラブなのに、山形の何倍の規模で運営してるんだろ?

ヤマ発がちょっと前まで過去最高益を叩き出してたと思ったら、一気にしっぺ返し食らったからこうなったわけで、恨むとしたら景気を恨むしかないんだけど(笑)、でも無理に強さを維持しようと補強を繰り返した挙句、0円放出を繰り返し、固定の人件費もロクに下げられず。絶対ツケが回ってくるような運営だったと思うのです。しかも若手使い始めたと思ったら、その監督を切ってベテラン偏重に戻るという迷走の上でだからね。そういう感覚で経営を回してきた上、今こうして財政の問題になっている以上、全て経営者のビジョンの甘さとしか言えないと思う…けど、でもそういう意味ではジュビロは何年かごとに親会社からの出向で社長が変わっているようなクラブだ。そんなのでまともな経営ビジョンなんて描けるはずがないよね?(他のクラブが“社長”に対して苛立っていたのってこういうことだったんだ。)

今回の村井と茶野の件に関しては、もしかしたら僕は他の人程ショックも受けていないし、怒りも少ないかもしれない。二人とも一時期と比べれば主力として活躍しているだけに予想外ではあったけど、予想外だからこそ「そこまできてるんだ、じゃあ仕方ないんだろう」と思った。結果的にこの二人が主力で出ていた時期に良いサッカーを出来ていた時期ってほんと殆ど無かったような気がする…。このブログ自体はまさにこの2人が移籍してきた時から始まってるんで、読み返せばもちろん良い思い出も沢山あるんだけどね。なんだかんだでこの二人が居たからフクアリでのジェフとの試合は盛り上がって面白かった。来年はフクアリでの試合もないけれど。

こうしてどんどん主力が居なくなってゆく。けど、昨年の残留争いの時点で…J2落ちて主力が居なくなって、所詮小都市のクラブだから観客動員も減ってスポンサーも減ってベテランの年俸が払えなくなって、若手だけが残って。前田や川口や駒野は勿論、成岡や上田やカレンあたりも居なくなって。松浦と山本康裕が残れば御の字か。みたいなことを想像していたから、今更そんなに気持ちが落ち込むことはなかったりする。昨年そんなシミュレーションをした上で「でもJ2に落ちても、主力が全員居なくなっても、ジュビロしか応援出来るクラブはないなあ。若手が懸命に走ってるクラブになってくれるのなら良いな」と思ったので。その気持ちに迷いはない。J2落ち考えていた頃より、多くの優秀な選手が残ってくれるのだから。あとは…監督頑張れってところか(笑)年俸の高い外の監督呼べる状況でもないだろうし。

でも、監督が頑張って成績が多少良くなったところで、クラブやヤマ発の経営状況が改善されるわけではない。財政状況が劇的に改善されるわけではない。来年、今年より成績が結構良くなったところで、ヤマ発次第ではもっと経営は悪化する可能性がある。そういうこと考えていると、ヴェルディの話って全く他人事の話では無いんだって思うし、ヤマ発と心中でいいのかっていう…そもそものジュビロ磐田っていうクラブの在り方に関して、遠州っていう地域の中において考え直されるべき時期に来ているんじゃないかって思う。浜松のドンは15年前と変わっていないかもしれないけど、ジュビロという存在の意義や政財界全体は変わってきているはずでしょ。そういった大きな流れの中で“お互いにとってより良くなるために変わる”時期なのなら、僕はこれぐらいの決断いくらだって受け入れる。まあ、今年ホームに殆どお金落としてない人間が何言ってるかって感じですね。グッズしか買ってない…。でも万が一前田がジュビロ残ってくれたら、来年はきっとレプリカに9番を刻むよ。

翌朝のニュースで、前田残留の報。ああ、ほんとうによかった。もう本当にそれに尽きる。今のチームの軸は前田だもの。前田が残留した上で改めて考えると、やっぱ前線は結構人数が足りている。左って考え方なら上田や船谷が収まってくれればそれですぐ解決するし、西も左やってた時期もあったし、2列目って考え方なら松浦でも成岡でも良い。ジウシーニョも戻ってくる。未だ所属決まらない7番も戻ってくればいいんじゃないか。それに比べてDF陣は、二人の補強が決まっていたところでまだそもそもの数が足りない…。センターバックは質以前に数が。前田残留が決まった今どう考えても補充すべきは前線ではなく後ろだと思うけど、今のフロントがどんな行動をするかイマイチ読み切れない。もっと他のことも追記したかったけど終電に間に合わずタクシー帰りで眠いので、また明日…。でも、ほんとよかった…。