ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

全国高校サッカー選手権決勝 山梨学院大附属-青森山田 @ 国立霞ヶ丘競技場 〜全力で走れ 全力で走れ 36度5分の体温〜

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サブタイトル的に付けたのはフジファブリックの“Sugar!!!”より。なんだか志村の逝去というニュースから山梨県代表の全国初制覇までたった2〜3週間の出来事で、そういえば志村って雑誌の企画でサッカー(フットサルだっけ?)やってたよなと思ったので無理矢理こじつけてみたかったのです。ただそれだけですが、昨年末から聴き直した『TEENAGER』というアルバムの良さが、2年経って、そしてこういう景色を見ることで、今になってすごくグッと来るものになっている。特に“記念写真”が良い。“記念の写真 撮って僕らはさよなら 忘れられたなら その時はまた会える/季節が巡って君の声も忘れるよ 電話の一つもしたのなら何が起きる?”

というわけで表題の試合を観戦。寝坊して後半から…。決して名門校同士でもなく、サッカー強豪県同士でもなく、お客さんの入りがイマイチ読めなかった。けど3年前に見た作陽対盛岡商も結果的に4万人近く入った記憶があったから今日も結構入るんだろうなあとは思っていた。けど行ってみたら当日券も売ってなくて。国立のキャパが数年前と違って4万3〜4千ぐらいになったのもあると思うけど、でもすごいことだと思う。前売りで買っていたのでそれで入場。近い分山梨側の方が混んでそうと思ったので、青森山田寄りのゴール裏バックスタンド寄りの上の方で観戦。最上段の立見客もかなり居たけど、あいだあいだの空席がちょいちょいあった。

準決勝もちゃんとは見ていないし、それまでの試合も藤枝明誠の試合以外は見ていないのでどっちが優勢かもわかっていなかった。けどなんとなく青森山田の方がタレントが揃っていて優勢なのかな?ってなことを勝手に思っていたんだけれど…。前半に先制していたのは山梨学院、そし試合の主導権を握っていたのは山梨学院だったと思う。初出場校であることから「波乱の大会」とも言われたけど、堅い守備をベースにチーム全体の運動量が非常に多くて、且つ全体がすっごくスピーディー。人もよく連動して動く。FWのスペースへの動き出しが早くてダイナミックな展開も多かったし、本当に面白いサッカーをしていて。納得の優勝!だと思いました。

でもね、ほんと両方の高校とも良いサッカーをしていた。昨日の試合がゆるい試合だったせいもあるかもしれないけど(笑)、なんてスピーディーな試合なんだろって。別に昨日の試合と比べなくても、これだけスピード感のある試合、これだけお互い攻めの姿勢がある試合、Jリーグでもあまり見れない気がした。いくら一発勝負のトーナメントであったり、決勝という舞台だと言ったって、なかなかこれだけ面白い試合は日本代表の試合やJリーグでも無いと思う。数年前の野洲も面白いサッカーだったけど、どんどんそういう方向性が浸透してきているのかなあ、山梨学院も青森山田も「うわあ、普通にさらっとこんなプレーやってのけるのか」ってプレー多かった気がする。昔の高校サッカーと比べれば選手の華やかさはないかもしれないけど、でも絶対数年前の決勝と比べてもレベルが上がって面白くなっている筈。

ほんとねー、よく走るし反応も早いし、視野も思っていた以上に広いしアイデアも思っていた以上にあるし、高校サッカーでこれだけの面白い試合が出来てなんでJや日本代表に出来ないのかなあ、と思ったもの(笑)その“次への切替の早さ”や“運動量、連動性”が青森山田より山梨学院の方が一つ上回っていた、という試合だったかなと。何となく山梨学院のサッカーに“日本らしさ”を感じたけどなあ…それはボランチの碓井が度々攻撃、フィニッシュまで絡むというところを含めて。そして(高円宮杯の結果を真に受ければ)この高校サッカーを上回る連中がユースにゴロゴロ居るわけだから…すごいよね。子供の頃に2002年W杯を見て育った世代だもんね、確実に底上げされてるんだよ。未蘭とかランとかそんな名前以外にも、地味に“圭祐”という名前が居たのも、父親の趣味が見えて透けて面白かった。

“面白かった、レベルは絶対上がっている”と書いたけど、じゃあ何故各年代の代表はダメなのかとか、そもそも何故日本代表はダメなのかとか、それはそれでそれぞれ理由があると思う。僕は昨年のU-17の試合は見てないから何とも言えないんだけど、でもそういう問題は今年のW杯が終わって、次のW杯への課題じゃなく、今後10年と付き合う課題なんだと思う。日本サッカーの若年層がダメになっているわけでは全くない。けど、今後年が経てば経つほど“黄金の中盤”を見て育った若年層の、中盤人材への偏り…といった風になるのかなあとか、前線は“決定力不足”と言って課題とされてきたけど守備陣は話題にもそう挙がってこなかったよなあとか。どうやって守るんだって時、思い出すのがオシムの言った“日本化”。今日の両チームのスピーディーな試合に、日本サッカーの良さや未来を見た気がする。

試合終了の笛とともに倒れ込む両チームの選手。“来季もある”とまだ思えるJリーグのカップ戦と違って、高校サッカーのこのシーンはそれと比べてすごくリアリティがあっていいなと思った。本当に本当の最後だものね。そして表彰式。数年前の決勝ではロイヤルボックスに登っていなかった気がするんだけどどうだったっけ。カップを掲げるシーンは高校サッカーで見てもいいもんです。山梨学院のユニは青×赤×白が基調なのでヴァンフォーレのユニとも似ていて、姿を重ねた地元民は多かったんだろうなー。こりゃ甲府は今季J2で情けない姿は見せられんよ。先週甲府で途中下車した時にはまさかこんなことになるなんて思いもしなかった(笑)帰ろうと思ってスタジアムの外に出たらやっぱヴァンフォーレのグッズ持ってた人も居た。最後に「ウィーアー、甲府!」と聞こえた気がしたけど気のせいかな?

試合後友人と落ち合い、青山一丁目から徒歩で表参道→外苑前に戻って→細い道通りながら渋谷まで歩き、飲んで帰ってきた。年末から思っていることとして、忙しい日々が胃にきているなと思った…。弱くなっているわけじゃないんだけど、あまり入ってこない、アルコールというか炭酸が。「あー試合がなくて暇だー虚しい」とか年末は思っていたけど、良い試合が2つ見れて良い休日だった!だいぶ虚しさも晴れた。これで来月には代表戦とゼロックス、そしてJ開幕と思うと早い。開幕戦の情報もちらほら出てきて、帰る計画も立て始められそう。今月のArtMapも入手して、来週からの空白の2、3週間ぐらいはそっちで何か見に行きたい。あとはフットサル。先日整形外科に行ったところ、先日の右足痛の件は“ひねった拍子で古傷のじん帯を痛めたみたい”とのこと。湿布兼痛み止め薬を塗っているんだけど、痛み止めが効いてあまりに普通に歩き過ぎるので、それが薄れた時に別の箇所が痛い気がする。考えものだ。これが治らないことにはフットサルも出来ないからなー…。