ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

カマタマーレ讃岐-ジュビロ磐田 @ 香川県立丸亀競技場 / 蓮沼執太フィル「時が奏でる、そして僕らも奏でる」@ MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 / アラーキー列車、銭形砂絵、披雲閣庭園、丸亀の町並み…など香川旅行の話

カマタマーレ讃岐-ジュビロ磐田香川県立丸亀競技場

それでも、香川県でのJリーグが始まった

好天に恵まれたこの日の丸亀競技場の観客動員数は1万人を越えた。昨年のJ2・JFL入替戦の観客が約6千人だったみたいだから、もしかしたらカマタマーレのクラブ史上最高だったのかもしれない。試合終了後、バックスタンドのアウェー寄りまでジュビロ磐田の選手の挨拶を見に来る、ホーム側観客の多さ。一応「ジュビロ」のネームバリューはその集客に貢献したのかもしれない。

スタジアムに辿り着くと、バックスタンドにはカマタマーレのグッズを売るテント…しかし主要グッズは殆ど売り切れ。試合開始前やハーフタイムなのに、バックスタンドの売店は長蛇の列――しかしそれはアウェーサポではなく殆どがホームのサポーターという、案外見掛けることのない光景。ハーフタイム中にメインスタンドの裏側まで出向くと、スタジアムを背景にユニフォーム姿で記念撮影をする――カマタマーレサポーターの一家(あ、メイン側の屋台は空いてました。あとニックンロールが丸亀に。レア感ない)。

こうした、カマタマーレの、スタジアムへ通うことや地元のクラブがあるということが初々しい「おらが街のJリーグが始まった」感は、すーんごく良かった!帰りに結構スタジアムから駅まで歩いている人が多くて(僕は往復歩いたんだけど、片道40分以上かかる遠さ。人には勧められない)、これはきっとシャトルバスの並びが半端無いんだろうな~…と思ったらやっぱり地元の方のこのブログエントリを見るとシャトルバスは長蛇の列だったっぽい。売店にしてもインフラとしてさばききれていなかったということで間違いなさそう。でも、未熟かもしれない運営もその一部として――いずれにしても、1万人という未体験ゾーンとともに、香川県Jリーグは始まった!そうした場に来られて、僕としても楽しいアウェー遠征だった。(スタジアムから港や瀬戸内の島が見える景色も良い!)

決してラクな試合ではなかった、J2での初勝利。

というわけで、J2第2節、カマタマーレ讃岐-ジュビロ磐田@丸亀競技場を見てきました。カマタマーレを見るのは初めてじゃなく、昨年JFLで見ましたジュビロを見るのは開幕戦に次いで。スタメンは藤ヶ谷、駒野、駿哉、伊野波、宮崎、フェルジナンド、藤田、山崎、松井、ポポ、前田。山田が怪我で欠場?替わりに山崎の起用。結果的に山崎は2得点でヒーローとなったし、やっぱこの相手ではなかなかドリブルが止められない程キレキレだった。

しかし4-1で勝利したけど、決して簡単な試合ではなかった。シュート数が終わってみれば15対5だったけど、前半はシュート数負けてたんでは?ってぐらい押されていたし、カマタマーレのプレスがよかった。それは先制するまでも、同点に追いつかれるまでも。相手の出足が良いというのに狭いところで繋ごうとして奪われるし、前田も収まらないし(かつての盟友・西野が頑張ってたと思うと、まあ良いマッチアップなんだけど…でも昨年ブラジル代表との試合に出ていた選手なのに、J2で一番レベルは低いかもしれないクラブ相手にこの出来は寂しい…)、先制した以外は去年を思い出すような後ろ向きなサッカーだった。オウンゴールの時のスタジアムの盛り上がり、雰囲気もすごい良かったし、苦しかった。

でもそんな苦しい雰囲気を一変させたのは、後半頭の前田の一発だった!と思った。アウェー側スタンドはやっぱここが一番盛り上がった気がするし、やっぱエースなんだよな。エースの一発だから雰囲気が変わる。トータルの出来は厳しくてもなんだかんだフル出場なのって、やっぱエースの期待をされているから。(その時に白シャツ姿で駆け寄ってたのって金園?本当は多分交代の準備していたんだよね?)

その後も加点して4-1。ま、ゆうても相手はJFL2位。これぐらいの力の差は当然…だけど、久々の「勝利は続くよ~」はやっぱ嬉しかった!力の差があるので選手の出来をどう見るかは難しいけど、とりあえずペクはムスカからの信頼が厚いのか唯一の2戦連続途中出場だし、松浦も珍しい左サイドでの投入だったけど惜しいシュートや左サイドからの仕掛けも幾つかあった。攻撃陣が徐々にかみあってくるかな?

カマタマーレも終盤に押し込むシーンも見受けられたし、一見さんにガッカリされるような内容ではなかったはず(日本代表として名の知れているはずの前田や駒野のような選手が得点したのは、一見さんへの印象付けとしては「とられ方」としても良いとられ方じゃなかったんだろうか?)。まあ苦しいシーズンになるのは間違いないけど、徐々に根付いていってほしい。試合の内容より、インフラ、ホスピタリティ面での未熟さがどう悪い風に作用するかが心配なところ…。


ということで、旅行話に移ります。長いっす。ちなみに丸亀も香川も11月に瀬戸内国際芸術祭に行って以来なので、そんなに久々じゃない。せっかく香川行くからには直島か豊島行きたい気持ちも多少あったけど、結局その時に満たされていたので、そういうネタはその時のエントリにて…ということで。

体調を崩しながら西へ

さて開幕戦の後、帰京するなり風邪をひいて(なのでほぼマスクし続けた一週間)。元々金曜から四国へ出掛ける予定で居たけど、金曜の朝に前日と比べると少しぶり返していたので「寝て変わらなかったら今日出るのはやめよう」と決める。けど起きたら下がってたので一応「今日は18きっぷで行けるところまで行こう」と思い家を出た。結果的に姫路まで行けそうだった。体調が優れないので電車の中でもただただぼんやりと浜松まではいつもの道中の景色を眺める。浜松から西も豊橋や大垣での乗換は慣れたもんで、体調も米原ぐらいまでは平気だったんだけど、米原から西へ向かう新快速が妙ーに寒い。京都駅で人にメールしてたぐらいだからまだ平気だったんだろうけど、大阪~神戸の頃にはもう寒さで身体がガタガタ震えてた。

ホテルをとった西明石で降りたら、もう歩くのもしんどい。どーにか辿り着いて熱をはかったら39度越えでビックリ…。道中では――神戸の安いカプセルとか、午前1時に出る高松行きフェリーとかも考えてたぐらいだけど(笑)、いやあホテルとってよかったし(薬も持ってきてよかった)、間違っても友人に泊めてほしいなんて言っておかないでよかった。でもそもそも旅とかしていい状態じゃない。土曜起きて37度何分とかあって身体もしんどかったら新幹線で東京帰ろう!とまで思っていたけど、どうにか下がって。とりあえず高松向かって、きつかったらホテルで寝ればいい…と思ってたけど、一応そこからは大丈夫だった。今回は体調を考慮し早起きはせずにチェックアウトぎりぎりまで眠った旅だったので、いつもの自分と比べたら全然行動していない。けどタイトルにしてみるとなんだかんだ結構色々見た香川旅行でした。

※ちなみに元気だったら飛行機で早く四国に入って、四国周遊したいなと思ってたけど――調べたらJR四国の乗り放題きっぷは18きっぷより安い(週末しか使えないけど)(参考:これ)。ただ一昨年に高知へ行った時に各停は特急の追い越しによる停車がすごく多かったので、特急込みの3日間のやつが一番よさそう。愛媛アウェーの時にぜひ使いたい(砂浜美術館のTシャツアート展もちょうど期間内!)。GWだから問題は宿だなーって感じだけど。道後オンセナート含めて楽しみ!

アラーキー列車

土曜日に姫路から岡山へ向かう時、播州赤穂経由で岡山へ。元気だったら乗換時間の間にレンタサイクルして、赤穂城とかそこの名勝庭園とか行ったんだけどねえ…(またいつか)。姫路もまた姫路城が再開したら来たいし、明石もせっかく泊まったのに歩けなかった。この日もただぼんやりと電車で景色を眺め進む。

で、今回せっかく香川まで行くんだったら見たいなと思っていたのが下の銭形砂絵…でして、そこに向かう為に四国に入った後は観音寺を目指したんだけど、その時にたまたま乗ったのが「アラーキー列車」!昨年の瀬戸内芸術祭の時は見れも乗れもしなかったからラッキーだったし嬉しい。まだ走ってるんだね。しかしこの地方で普段走っているには、ちょっと刺激の強い絵柄だなあ…とも(笑)予讃線は海のすぐ近くを走ったり、古い町並みも目に入ったりしてきて楽しい。

琴弾公園銭形砂絵と観音寺の町並み




2年強で4度目の香川、今までも色々?行ったけど、そういえば見てなかったのが銭形砂絵。ぜひ見たいと思い(そんなに動き回らないでもよさそうだったから)、見に来てみた。観音寺駅前の案内所でレンタサイクルして、琴弾公園までは10分ぐらい。銭形砂絵は間近に行くとどでかい砂場なんだけど、展望台から見るときれいな銭形。これが江戸時代から保たれているというのだからすごい。

その道中、観音寺は古い町並みも割と残っていて、すごく面白い町だと思った。自転車返却の都合上、最後はかなり慌ててしまったけど、もう少し広い範囲走ってみたかった!そんな風に、それなりにわたわたしている中、18きっぷを落としたらしい…ショック。観音寺から丸亀、丸亀から高松ってそれぞれ微妙に距離あるんだよな~。まあ4回目だったしとっくに元はとっていたからまだよかった。
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蓮沼執太フィル「時が奏でる、そして僕らも奏でる」/“あそびのつくりかた”展 @ MIMOCA 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館




そして丸亀に移動して、MIMOCAにて蓮沼執太フィルのライヴ。この日の目的、そして土曜のうちに香川まで行こうと思っていた理由はこれ。蓮沼フィルは2月で横浜で見て以来。あの後に「ツアーも見たいな」と思ったら、ちょうどこのアウェー遠征中にこのライヴがあった!しかも会場がライヴハウスとかでもなくMIMOCA!ということでチケット予約をしていたライヴだったのですが、本当に最高だった。MIMOCAのカフェ内のスペースで、お客さんとほぼ同じ目線に各楽器が配置され、お客さんがそれを取り囲む形でのライヴ。以前スパイラルで見た時みたいな感じだ。

今一番ライヴが好きなアーティストかもしれないと思ったぐらい全編良かったけど、しょっぱなの“Earphone & Headphone in my head”から感動して――2月ではこの曲見逃してるんだけど、蓮沼フィルが今一番ライヴが好きなグループかもしれないのと同時に、今ライヴで一番好きな曲はこの曲かもしれないってぐらい音が心にズシンと来た。体調しんどい中ここまで来てよかったなーと…。

1部40分+20分休憩+2部40分という形式で後半は環ROYも登場。アンコールの時に環ROYの「まるがめ!まるがめ!」コールに、大谷能生さんが「カマタマーレってサッカーチームがある」的なこと言って、メンバー誰も拾えず微妙な感じに、そして蓮沼くんにつっこまれ(笑)カマタマーレ知ってるとは大谷さん詳しいな!サッカー好きなんだっけ?あと、ライヴの前後最中にはMIMOCA内の展示を見ることもできたので、企画展“あそびのつくりかた”展も見ました。面白かった。猪熊さんの常設展も11月の時からは替わっていた。あとドリンクのアップルサイダー(ホット)、とーっても美味しかったです。

高松・披雲閣庭園



前日は高松泊(丸亀あたりはもう良い宿が無かった。琴平と迷ったけど、そうすると今回高松行かなさそうだなあと思い)。高松は11月に来た時に自転車で多少広めに走ったけど、元気ならもっと高松歩き回りたかった。せめて通り道だった高松城跡、披雲閣庭園へ。11月の時もライトアップを見に来たけど、後から国指定名勝に最近なったと知り、だったら昼間見たかった!と思ったので。
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高松を歩いていて思ったけど、高松には殆ど「カマタマーレ」を感じさせるものが無い…例えば駅標に、野球チームやバスケチームのロゴは入っているけど、カマタマーレのロゴは入っていない(丸亀でもそう)。ヴォルティスは実際は鳴門なのに徳島でも入っていた。ポスターやのぼりや広告も見掛けない…。昨年プレーオフ前後にあった『クラブの生死を懸けた入れ替え戦。カマタマーレ讃岐が絶対にJ2昇格しなければならない理由』という記事でも高松の財界からはあまり良いように思われていない印象を受けたけど、Jリーグに上がってもまだその状況は変えられていないんだなと実感。

高松を出る前にうどん屋に入ったらジュビログッズ身に付けた人が他に3人ぐらい居た。この段階でもまだあまり食欲が無かったので、それまでの「ここ数日で食べたものがおにぎり一つとドリンクゼリーを2つずつ」みたいな状態よりはだいぶ回復。そして冒頭の試合観戦。

丸亀の町並み。丸亀城や駅裏の遊廓跡

試合前後は丸亀の町並みを探索。丸亀駅にレンタサイクルがあることは調べ済みだったんだけど、土曜の段階で「駅で割とちゃんとアナウンスされてるなー、出きっちゃったらどうしよう」と不安ではあったんですが…やっぱり出きってた!どの街行ってもレンタサイクル派の自分としては大変にショック。中津万象園行きたかったよーう。丸亀市はアウェーサポにもっと市内観光してほしかったら自転車増やした方がいいよ!

で、丸亀駅の裏には遊廓跡があったり(他にも探索者が居た(笑)アウェー遠征の人ではないと思うけど)、丸亀城までの商店街も少し裏に入ると古い旅館や蔵があったりと古い建物が多く面白くて。その一方、ハローワーク丸亀がフォントとか含め軽く美術館ぽい建物だったのが面白かった。オシャレハローワーク。この辺はMIMOCAの街だわーと思う。試合の話の中にも書きましたが、こういう街歩きをしたかったからシャトルバスではなく往復歩いたけど(帰りは人とだったから長く感じなかった)、でもこれから行く人には勧められない…今後はシャトルバス増発やレンタサイクル増を目指してほしい!












(しかし11月には本島も行ったし、あの時と今回とMIMOCAも2回行ったし、Jリーグのアウェーサポとしては丸亀を最大限近く楽しんだのではと…。)

坂出・香雪園 など


土曜日にマリンライナーで四国に渡った時、坂出駅の近くに庭園があることに気付いた(昼間に坂出を通るのも数回目だけど、今まで気付かなかった!)。駅から徒歩3分程度の距離だったので、日曜に四国を出る前の10分ちょいの乗換時間の間にさくっと見に行った。坂出も古い建物っぽいのが見えたりして、多分商店街。古い旅館みたいなのあったりするんだろうな~。四国にはそういう街が多いのかもしれない。良くも悪くも近代化、現代化の波から一つ遅れているということなのかな…。(その一方で瀬戸内国際芸術祭の島々は近代化の犠牲となった島たちだった、という背景があるわけだけど…)
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岡山、姫路と乗り換えてこの日は神戸の友人宅に泊めてもらう。岡山はまた岡山アウェーの時に楽しみたい。旅の話は次エントリに続きます。あと上のゆるキャラは使いどころがなかった姫路のゆるキャラ