ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

MGMT @ 新木場STUDIO COAST / PHOENIX @ 新木場STUDIO COAST / 高校サッカー選手権決勝 富山第一高-星稜高 @ 国立霞ヶ丘競技場 / 六本木クロッシング2013“アウト・オブ・ダウト”展 @ 森美術館 など最近見たアート展

年始旅行の無かった、音楽・サッカー・アートな成分の補充。サッカー観戦は表題の選手権決勝のみだけど、土曜に蹴り始めて、日・水・金と今年も多めに蹴っております。

1/11 MGMT新木場STUDIO COAST

2010年のフジロック以来MGMT、こうしたワンマンで見るのは初めて。年始の旅行中にもしかしたら大阪でちょうど見れるのでは…と思っていて、まあ結果大阪では見なかったんだけど、見たい気持ちが生まれた中で東京も売り切れてなかったので見に。売切れてはなかったけどほぼ一杯。

セットリストはこれ。“Congratulations”“Time To Pretend”で歓声が上がって始まった後は、基本的にはナローに展開してゆく。特筆すべきは映像とのシンクロ。ライヴ後会った友人に聴いたところによるとああした映像の下でのMGMTはJAPAN TOURでは初めてだったような気がする、と。アニメーションの展開も、ライヴの映像自体をその場で加工してゆく(カメラの並べ方も、ステージを斜めから複数のカメラで撮っているみたいな感じで、その場でエフェクトみたくなっていくのが面白かった)。

アニメーションの――あのバルタン星人みたいな海老みたいなキャラ、日本人クリエイターが作ってそうだなと思ったり。なんか映像はかなり日本人ぽいセンスを感じる部分が多かった(富士山っぽい画もあったし)。オープニング・アクトとして登場していたMELT-BANANAMGMTのご指名な筈だし、映像もそういうのがあってもおかしくない(どうなんだろう)。あのアニメーションの――B級感?がMGMTの世界観なんだなと受け入れると、面白さが増幅。

あとなぜか“Kids”やらないんじゃないかと勝手に思い込んでいて(「やりたがってない」みたいなそういう記事を読んだことがあった気がして)。でも終盤、アンドリューがギターを置いてキーボードの前に立って、そしてドラムのキックのやり直しで、場内は「“Kids”クルー!」そして「“Kidsキター!!」な展開で大盛り上がり。僕は2階席の立見で見てたんですが、目の前の男性がそれまでは眠そうに座ったりしていたのに、“Kids”が来た途端、立ち上がって、重ね着していたTシャツを脱ぐという切替の早さを披露(笑)“Kids”の為に高いチケット代を払ったのかなと思う程、でもそれぐらい“Kids”は一時代のアンセムなんだと思った。この日のライヴの中では浮いた曲かもしれないけど。ちなみに、この日一番携帯の画面の光が目立ったのもこの曲だった。アッパーなポイントは少ない中での、満を持してのこの曲だったのに、それでも踊ることよりムービー撮ることの方が大事なのかなあ。ともあれ、思ったより長く…1時間半以上はやったライヴで、大満足。

ライヴ前の話。目白台のフットサルで蹴り始め。この日までの、馬喰町での青木野枝展へ行きたかったけど、フットサルで思ったより汗かいたので銭湯へ行くことを優先。新木場の近くで、月島の「月島温泉」。紹介サイトには露天風呂ありってなってたのに、無かった…。でも新しめできれいだった。これ見てると、有楽町線付近はなんかよさげな銭湯が多そう。湊湯も行ってみたい。(でも開演時間に間に合うように行ったらMELT-BANANAがあった、って感じだったので、それちゃんと把握していたら青木野枝展行ってたなあ…)

1/13 PHOENIX新木場STUDIO COAST

2日ぶりのコーストで、Phoenix@新木場スタジオコースト。前回2010年のAX公演を見れなかったから、その前のサマソニ以来。今日のコーストは気持ち良いぐらいフルハウス。てか今回もチケ取れてなかったし(前回取れず悔しかったから、正直お金の力を使ってしまった)、前回のAXもそうだったし、その前のクアトロも確か割と早々売り切れてた。コーチェラのトリをこのサイズで見られる、という以前にサマソニでの動員の割に選んでるハコが毎回小ちゃいんじゃないかと。(まあクリマン清水さんがいつぞやのインタビューで「大事にしているバンド」として挙げていたのが、シガー・ロス、デスキャブ、フェニックスの3つだったので。あえてそういうハコでの演出ってのがあったりなかったりするのかもしれないけど――)

でも、そんなAXで見れず悔しかったことも忘れられる、もう今年一かもしれないライヴでした(サマソニでまた来るけど)。セトリはこちら。けっこうギリギリに着いたので、入場したのが“ENTERTAINMENT”のところだったんだけど、最初の曲と後で分かってホッ。2日前は上だったけど今日はフロア。“Lasso”“Liztomania”“Too Young”から“Girlfriend”のメドレーあり――と出し惜しみない楽曲のオンパレードでフロアは合唱続き。Phoenixのファン層ってイマイチよくわからないなーと思ってたけど、男女は半々ぐらい、大体同年代ぐらいが多い感じ。

中盤のインストの後、“Consolation Prizes”からもう一度ギアを上げて、“Armistice”そして本編ラストの“1901”で最初の沸点。この時点で大体1時間ぐらい。アンコールの最初が弾き語りでの“Countdown”――をトーマスはステージから降りて。クアトロの“Playground Love”の時もそういえばステージから降りていたっけ――AXの時もなんかフロアでかつがれている姿を映像か何かでは見た気がするなあ…と思いながらアンコールも終盤へ。

大名曲“If I Ever Feel Better”と“Rome”で二つ目の沸点、これで大団円と思ったら――再び“ENTERTAINMENT”が途中から鳴り出す。トーマスがステージを降りて脇の通路を通ってゆく(ファン近寄る)、そこからどうするかと思いきや、コーストの構造を利用してフロアの脇の手すりから1階、そこから宙2階、更に2階へと手すりを利用しながら移動。完全に落ちたら危ない(けど抱きつかれる。そりゃそうだ)。そのまま2階を上手から下手へ、そして降りた??と思っていたら、最後はフロアの真ん中を泳いで――もといかつがれて、ステージへ帰還。

…まさかこの為にコーストにしたんじゃないよな?(きっと違う)思わず安西先生の言葉が浮かんだ。「おい…見てるかTOSHI-LOW…お前を超える逸材がここにいるのだ…!」(でも日本のバンド真似したら危険行為で出禁になりそう。撃鉄のボーカルだったらやれるだろうけど――ってそういう問題ではない)。まさに“ENTERTAINMENT”。度肝抜かれた。あれきっとリハの時に一度あそこを登って辿ったんだろうな。うーん、曲芸バンドじゃなくておフランスのオサレバンドなんすけど…。そう、フェニックスは“クールでオシャレなポップ・ロック・バンド”のようで、全くそんなことない、熱い熱いロック・バンドなのだ。だからライヴに魅せられてしまう人がやまない、だから毎回ハコが大きくなっても、間が空いても、ソールドしてしまうんだな。終演後に「どうせ登るつもりならマイク有線じゃなくてワイヤレスにすればいいのに」と冷静に言ってる人が居てちょっとワロタ。サマソニも絶対観たい…。

1/13 国立最蹴章。高校サッカー選手権決勝 富山第一高-星稜高 @ 国立霞ヶ丘競技場

Phoenixのライヴも劇的だったけど、昼間見に行った高校サッカー選手権決勝・富山第一-星稜@国立霞ヶ丘競技場も劇的だった。昨年は準決しか来なかったから、決勝は山梨学院が優勝した時以来かな?国立でのサッカー観戦が好きだから高校サッカーもなるべく来ていたつもりだったけど、決勝は4年ぶりだった。好天に恵まれサッカー観戦日和、北陸同士なのに今日は国立もフルハウス。立見すごかったし、試合開始から遅れていったら青山門にはチケット買ってなくて入れない人が沢山居た。(なんだかんだ選手権決勝って毎年売り切れている気がするから、前売り買いなよ〜って思いつつ…)

どっち応援するでもないけど、そういう時って追い掛けるチームを応援する。ちょうど着いたところでPKで1-0になっていたから、富山第一追いつけ頑張れ〜って気持ちで見る。でもここまで無失点の星稜の守備がさすがに堅い。渡辺君の裏へのスピードやサイドバックながら個人技の光る3番竹澤君のサイドからの崩しに見所があるも、中で星稜が跳ね返す。そうこうしているうちに完璧なサイドからの展開、森山君の9番らしいゴールで2-0。星稜の守備の堅さを思えば正直ここで試合は決したかに思えたけど、それだから余計「富山第一にも1点はとってほしいな」という気持ちが生まれた中立派が国立には多かったのでは。

3番竹澤君の鋭い縦パスが基点となり、2-1となったのが後半41、2分。もうここから国立は富山応援モード。ロスタイムは3分。それもおそらくラストプレーと思われたゴール前での混戦、竹澤君がここでも鋭い身のこなしでDFがたまらずファール、そしてPK。竹澤君は力強いガッツポーズ(倒した相手が中学の同級生というドラマはその後色々と記事が出ていたので省きます)。キッカーのキャプテン大塚君の背中を叩く。ああいう異様などよめきの国立は――初めてじゃなかったかもしれないけど、僕の記憶には無い。あれは決まっても外しても語り継がれるシーンだっただろうなあ。ど真ん中に蹴るかもなーと思っていたけど、見事に左隅に決めて、同点。そして前後半終了。

スタンドでは富山コール。周りに居た、おそらく東京の中高生の集団も3番竹澤君のプレーに後半途中からすっかり魅せられていた。ほんと竹澤君のドリブルのリズムの面白いこと。延長はお互い惜しいプレーがあったけど、後半終了も近付いてきて、富山ベンチではPKに向け田子君が準備している方に目が行き始めていた(スタンドも)。そこで、あの目が覚める、よく抑えの効いたゴラッソ。そしてそのまま3-2で富山第一の優勝。いやあ…サッカーって面白いな!最後の国立決勝に相応しい名勝負だった。

大塚監督「日本の育成も変わっていく」高校選手権決勝戦後 富山第一監督会見
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/soccer/hsyouth/2013/columndtl/201401130006-spnavi

夜に富山第一監督のインタビュー読んだら、富一はほぼ県民で構成、星稜は留学が多いという話。星稜も決してヒールだったわけではないけど、富山側スタンドの方が盛り上がっていたのは、判官贔屓だけでなく少なからずこういう「県民の熱」の差があったのかも。なのであれば、この盛り上がりがカターレに繋がってほしいし、きっと繋がると思う。すぐは繋がらないかもしれないけど、こうした「成功体験」には中毒性があると思うんだよね。それはかつて新潟や山梨が通った道なのでは、と思う。

聖火台近くには国立への感謝のゲーフラを掲げる人が。国立は今日最後じゃないけど(ゼロックス行こうよ!)、高校サッカーでは最後。余談だけど、試合終盤に聖火台付近でゲロ吐いた人が居て、「滑りますから!」「汚いですから!」と通行禁止に。この時間でそんなにお酒で酔うかなー?と思ったけど…まさかノロじゃあるまいな。そっちのが怖いわ。


以下は、主にこの3連休中、ライヴやサッカーの前後間に見たアート展。

三宅信太郎展“Sitting on a Chair, Eating Bread”@ 小山登美夫ギャラリーヒカリエ / 47 textiles today @ ヒカリエ8/

三宅信太郎さん。こんな感じの画は見たことがある気がするけど、名前を意識したのは初めて。かわいい画を書く方なんだなー。他の作品や展示も今後見てみたい。

篠原有司男・篠原乃り子二人展“愛の雄叫び東京篇”

篠原有司男さん作品は昨年大分のアートプラザのネオダダ特集で見たりして、この方の彫刻作品、かっこいいなあ…と思っていたけど、渋谷PARCOで、こういう「カワイイ」感じの展示として見るとは思わなかった。(でもやっぱり彫刻作品かっこよかった!)

杉本博司展“Architecture of Time”@ CoSTUME NATIONAL Aoyama Complex



六本木クロッシング2013“アウト・オブ・ダウト”展 @ 森美術館




六本木クロッシング3年前に見た時以来。柳幸典さんの犬島を初めとした幾つかの島のアートプロジェクトの展示が面白かった。その他チケットを買っていたDOMANI明日展(〜1/26)、デザインミュージアムに向けて展(〜2/9)は行けず。期間はもう少し先なので改めて。森美術館、次はアンディ・ウォーホル展。2月1日〜。文化庁メディア芸術祭は2月6日〜。それぞれ微妙に日程がかぶりそうで揃ってはいない…。