ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014 @ 国営ひたちなか海浜公園 とフェスの楽しみ方について思うこと / 水戸散歩。鈴木康広“近所の地球”展 @ 水戸芸術館 など

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014@国営ひたちなか海浜公園へ行ってきました。間に色々ありましたが、ファンとして行ったのは2008以来です。初の2週開催の3日目。先週は35度だったらしいけど、この日の予報最高気温は28度。とりあえず涼しそうで何より。↑のエントリの頃もそうだったけど、それまでは「ピーク時間外してお昼前頃に着けばいいや」ぐらいの行動パターンだった。けど、今回は急行ロックインジャパン号に乗りたくて、早々に指定席券もとり、5時半頃には起きて7時に上野。乗る前に写真を撮っているのは鉄っちゃんだったけど、中は――かつてこんな若い女子率が高い列車があっただろうか?と思う客層。男一人ですら肩身狭い。で、元々そんな早く会場着くつもりも無かったので僕は一つ前の水戸で下車して水戸散歩(後述)。キュウソネコカミの始まりに会わせて11時半頃会場着。





見たもの。キュウソネコカミBase Ball Bear(チラ見)→back number(チラ見)→でんぱ組inc.→くるり(チラ見)→きゃりーぱみゅぱみゅチャットモンチーゲスの極み乙女。andropCAPSULE(チラ見)

まずキュウソネコカミ。PARKパンパン。というかPARKキャパ広げたんだなあ。下手したらLAKEと同じぐらい、1万人ぐらいは入るんじゃないか。それがパンパンなんだからキュウソネコカミすごい。でんぱ組inc.。FORESTもキャパ広げたと思う。やっぱこっちも1万人ぐらい居たんじゃないかなあという体感。夏の魔物で見た時はもがちゃん不在、バスの都合で最後まで見れず消化不良だったという前段があって。あの時(メンタル的な?)体調不良だったもがちゃんが舞い踊ってる姿にも、完全にホーム感ある観客の一体感にも感動(思った以上に皆フリ分かってる!)。最後のバンドでの“でんでんぱっしょん”最高だったなあ。

友人と合流してくるりきゃりーぱみゅぱみゅチャットモンチー→ゲス。まずくるり。広いGRASS STAGEで聴く“東京”がすごいチルアウト感あるなーと思って。だいぶ向こうでレイソルの3番が気持ちよさそーに踊ってた。うん、この辺も晴れたり曇ったり小雨パラついたりだけど風が涼しくて過ごしやすい。そしてきゃりーぱみゅぱみゅ横浜アリーナで見て以来かな?フェスで見るのは初めて。かわいい。

チャットモンチー。一児の母えっちゃん、これが出産からの復活ライヴ。「We are back!」と書かれた段幕を広げて大歓声。序盤から“シャングリラ”から“風吹けば恋”と出し惜しみ無し。休む前のフェスでは2人編成で色んな変わったことやろうとしてたりしたから、こんな早く“シャングリラ”やるとは思わなんだ。途中までサポートドラマーももう一人のサポートもビジョンに映らなくて、あれ誰だ?detroit7の人じゃないし…でもあの短髪細身眼鏡ってもしや…と思ったら、ライヴ中に発表。やっぱツネさんだ!すげえ。

ゲスの極み乙女。。絶対規制掛かると思ったから早めに行った結果、結構前の方で。PARKは前の方もデコボコしてるからあそこでぎゅうぎゅうになると将棋倒し起こりそうで怖かった。耐えたけど終わって右足に違和感…。ゲスを見るのはアラバキ以来。あの時テントの中で25分だけ、というのすら遠い記憶になりつつある人の多さ。リハの新曲と“ぶらっくパレード”からかなり大盛り上がり。へー今は“ドレスを脱げ”じゃなくて“キラーボール”が最後の編成なんだなあと思いつつ。いやもう、“キラーボールも”“パラレルスペック”はあんなモッシュ曲じゃないと思うんですよ…(笑)しかしまあ、最高だった。パラリラの曲はフルで聴いたの初めてだったけど、あんな無茶苦茶かっこいい曲とは!

その後はandropCAPSULEを少しずつ見て帰路へ。数年ぶりにお客としてのひたちなか、ほんと楽しかった。過ごし易かったのは涼しかった(むしろ寒かった)、雨も時折の小雨で済んだのもあるけど、会場の快適度、雰囲気作りが数年前より格段に向上してる…のをファンとして身をもって感じられたなーと。

他人の祭りにケチをつけるのは野暮だと思う。

その前週からTwitterで流れてくる言葉見てて感じてたこと。他人の祭りにケチつけるのは野暮だよ。色んな祭りの形がある。日帰り出来たらフェスじゃなくてライヴって、なんじゃそら!どんなケチのつけ方だよ(笑)自分の目で見てフェスじゃないと思うのなら良いよ、ネットの都合の良い書き込みで理論武装するのはやめよーぜ。日帰りだろうが小さなフェスだろうが、参加者がフェスと思えばフェスでしょう。大体、ダイヴやモッシュヲタ芸とかしないしさ。しなくても楽しめるじゃん。そういう人に限って「そんなのロックじゃない」とか言う。フジロックでしてる人そんな居るか?

何でもそうだけど。「他人を見下す/否定する」ことで保てるプライドなんて、中身が空っぽなちっぽけなもので。そのまま年取っちゃった老害と言える人間を見てきてる(笑)から、ほんとくだらない。大体さ、毎年いちいち嫌える(=興味を持てる)エネルギーがあるのなら一度体験した方が早いと思うわ。百聞は一見にしかず。どうせ来年も同じこと言うんでしょ?興味無くさないのが逆にすごいというか、「ロッキン見下してフジロック行ってる俺かっこいい」、それでしか「フジロッカーである自分のアイデンティティ」を保てないから毎年気になる。都合の良いツイートRTして理論武装。やっべーそれまじロックっすねー!

東京戻ってきて、目の前の超かわいい子がポルノグラフィティのトートだったのを見て思ったのは。ロックフェスとか行く連中ってゆっても5人10人に1人のマイノリティだと思うんだよな。それで見下し合うのは目糞鼻糞。同じ糞なら踊らにゃ損損。そんなことを思った…。ま、でも「目糞の方がマシ!」とかあるんだろうけど。今年はフジロックがガラガラだっただけにその対比がなんとも滑稽に思えた。

でもいよいよ剥離してきた日本のロック・シーン

でもそのいわゆる「フジロッカー」が年を重ねながら毎年「ロッキン」のファンを見下す構図は、日本における「ロック」みたいなものが一年ごとに剥離していることを意味してもいる。フジロック自体毎年朝霧JAM化していて、新たなロックバンドが入っていく余地が無い。

昔はフジロックサマソニのメインのどの位置に出るか…って格付け(共通認識)があった気がしないでもない。近年(08年以降)そのメインのトリ前以内に出た日本のアーティストって、フジでは電気グルーヴBRAHMANスカパラYMOThe Birthday(代打)。サマソニミスチルX JAPAN、B'z。それを前に一枠広げても、フジはルースターズクロマニヨンズ、ブンブン、エルレサマソニはSuperfly、ホルモン、ユニコーンカエラRADWIMPS。日本の現役感あるギターロックはかなり少ない。BRAHMANも「なんであいつらがトリ前なんだよ」というのをトシロウがMCでネタにしたぐらいで(笑)

結果それは邦楽ロック好き若者が洋楽ロックを見る機会を失わせてただ剥離しただけに感じる。んで上記のうち、フジ、サマソニ両方でメインの夕方以降に出たことあるのはブンブンだけ。じゃあブンブンが洋楽ファン、邦楽ファンに熱く支持されているかと言うとそうでもない。無難感というか、ブンブンだったらセンスが疑われない、みたいなところあるよね。そういう意味では――サマソニが今年Superflyをあそこに置くのは、ポップフィールドというか常に新規開拓を目指す意味ではすっごく正しいし、そこにルースターズを置いたフジはもう成長を諦めた感じがする。

そして若者は若者で…鍵盤があるバンドやアイドルに価値を広げている(からゲスもでんぱもパンパンになる)。最後にandropを見ていて、日本のギターロックってもう独自の進化を遂げてるなーというか。翌日の飛行機で前列の子たちが昨日RIJFに行ったバンドマンっぽい会話をしてて。出演者じゃなさそうだったけど、出てくる単語からするとある程度のハコまでいってそう。視察だとしたら研究熱心だなあ…と思う他バンドの評で面白くって。今の子たちは邦楽ロックの方が影響大きいんだろうなあと。それをチャートで広げたのはやっぱアジカン辺りで…ゴッチが「日本最大のポップミュージックの祭り」とTwitterで皮肉りつつ?もナンバガ“透明少女”をアンコールでやるというのが凄く意図が面白いし、見たかったな。

Twitterでのつぶやきを再構成して書いているので文脈が無茶苦茶だ。以下はフェス行く前の水戸散歩。

鈴木康広“近所の地球”展 @ 水戸芸術館

RIJF行く前、鈴木康広展“近所の地球”@水戸芸術館を見ました。3年前の大友良英展以来水戸芸術館でした。久々だったけど毎回面白い企画展やってるからずっと来たくって、ようやく。今回の企画展は10月までやっているので9月の水戸アウェーの時でも良かったんだけど、まあ早く着いたので。鈴木康広さんは浜松出身の現代芸術家。ナディッフアパートで小さな個展を見たことがある。今回の大きな個展も、無茶苦茶面白かった!イラストが素敵な人なのだけれど、今回は沢山、色んなインスタレーションがあって、とにっかく面白かった。秋の金沢21世紀美術館の別企画展も見たいー…!

水戸の町並み。歓楽街と旧赤線などを歩く








遊びで水戸を歩くのはその大友良英展以来(とその前年にSense of Wonderに来て以来)、あの頃と今では町の歩き方も変わります。朝早く着いたから、せっかくなので歓楽街や旧赤線の町歩きもして色々写真撮った。町の規模の割に歓楽街がすごく広く感じるのは、やっぱ歴史がある街だからつーことなのかな。お城の建物は有名な廃墟。こんな歩くと9月のアウェーの時行くとこ無くなるな…。

本エントリは以上。翌日から西日本旅行へ。