ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

富山でアートと建築を。隈研吾建築・TOYAMAキラリ / トーチカ展『ひかりあそび』@ 黒部市美術館や黒部市の町並み など

越後妻有から始まった北陸旅行も最終日。金沢編はこちら。金沢から帰る途中に寄った富山編。実際は金沢行く前に、黒部で始まったトーチカ展に寄っているので黒部→金沢→富山という流れですが、富山県なので一緒のエントリに。なぜそういう順序だったかと言うと美術館が月曜休みだったからで、21世紀美術館も、ミュゼふくおかカメラ館も、入善発電所美術館も月曜休み。唯一、隈研吾の新しい富山の「ガラス美術館」だけ月曜もやってたのでそこに寄った…そんな流れです。

新しい富山駅と変わりはじめた富山の街

富山駅が!昨年までのローカル感溢れた富山駅から全然変わっている…!かっこいいぞ…!前日の金沢の進化よりこちらの方が衝撃的でした。確かに昨年アウェーで来た時にはもうだいぶ工事も進んでいたけど、それでも前のローカル感を覚えていると、ねえ(笑)路面電車がJRの駅から乗継ぎ易くなっているのもナイス。駅前はまだ工事が続いているので、完成形楽しみだなあ…。あとは駅前のシネマ食堂街が…封鎖されていた…!(再開発対象とのこと。そりゃそうか。けど残念…)

富山、変わってるのは駅だけじゃない。富山県民会館もかっこよくリニューアルしてた。しかもその隅にはD&DEPARTMENTがオープンしてる…!富山の逆襲…。こうして見ていると向かいの建物もかっこよく思えてくる。(市役所だそう。市役所らしくない建物ではある)

富山の代表的な商店街であろう(と言っても、寂しい状況もなんとなく知っている)総曲輪のアーケード街も大きな通り挟んで逆側が大工事中。寂しい街中がどう変わっていくのか、なんか部外者だけど楽しみ。あとケロリンの本社を見つけた。TOYAMAキラリ方面から気になる道を進んでいったらたまたまあったんですが、なるほど、この方角から真っ直ぐ進むと昨年見た富山東遊郭跡に辿り着くんだな。(昨年は変な場所にあるな~と思ったけど、なんか納得)

隈研吾建築・TOYAMAキラリと富山市ガラス美術館




富山寄った目的、8月にオープンしたばかりの隈研吾建築・TOYAMAキラリ。表の外観は少し派手に思える、けど、裏手に回ってみるとグリーン&ソーラー(と石庭)。そしてなんと言っても中の吹き抜け&木を基調とした隈研吾建築。これはもう最高ですありがとうございました。この建物の素敵さは簡単には言い表せない…ガラス美術館の展示も良かったけど、これは絶対「また来たくなる建物」。と言っても、その「また来たくなる」観点は観光客に刺さるかはわからない――(ガラス美術館次第。ただこの吹き抜けのビジュアルは絶対刺さると思うんですが。環水公園の『世界一美しいスタバ』よりも絶対に『美しい』)。

TOYAMAキラリは美術館・図書館・銀行の複合施設。この組み合わせの複合施設ってあんまり無いと思うんだけど――そのオープンな図書館の中には「パソコン専用席」なんかもあって。直感的に、ああここは毎日来たいと思った。それが僕の「また来たくなる」感覚。でも、おらが街に「来たい」と思える場所=建築があるのはすごく重要だよねと。(…そういう視点を立てると、僕は浜松は大好きだけど別に帰りたいと思わないのはそこなんじゃないかと思う。ノスタルジーで言えば、アクトの4階にタワレコヴィレヴァンがあった頃、学生時代の僕にとっては毎日行きたい場所だった。イオンがそれを果たしてくれるかって言うとやっぱ違うんだよなあと。)

もう新国立の設計は隈さんで良いと思うんです――とその時勢いでツイートしたら、再コンペでは隈さんも参加すると。どうやら伊東豊雄さんと一騎打ちという話。どうなるか楽しみ。このTOYAMAキラリのオープニング展の一つでもある隈研吾「TOYAMAキラリができるまで」展が9月いっぱい。


トーチカ展『ひかりあそび』@ 黒部市美術館 と、黒部市総合公園


トーチカ展『ひかりあそび』@黒部市美術館を見ました。新潟から金沢へ行く途中に是非見たいと思っていた展覧会でもあり、この週末に始まったばかりだったのでグッドタイミング。黒部市美術館は最寄駅である黒部駅から徒歩25分(2km)程、バスは無し…(話を聞いたら今後通る予定だとか)。アクセスは良くないけど、展示は面白かった!


黒部市美術館のある黒部市総合公園自体が、新しい公園という感じがした(だからまだ公共交通機関が無くて、今後バス通すってことなのかな~)。イメージ的には富山の環水公園のような感じ。大きなアリーナ施設や屋根が緑化された良い感じの建物(老人ホームだったかな?)とか、なんか良い雰囲気の場所ではある。ちなみに黒部市美術館の近くの広場にポツンと立っていた変わったオブジェは、イギリスの建築家ロン・ヘロンという方の作品だそう。

黒部市の町並みと「山内古美術店」、そして遊郭



黒部の繁華街は総合公園とは逆、黒部駅から言うと南側。富山地鉄の電鉄黒部駅から東三日市駅あたりが中心街の入り口になる。黒部立山へ行く人たちは黒部の街中に見向きはしないと思うけど、街道沿いの「山内古美術店」がかっこよくて見てみたいなあと思って町を歩きました。







先の美術店の向かいの小路が気になって入ってみると、いかにも、な古い町並みが。かつての遊郭、花街跡がこの辺りとのこと。飲み屋街っぽいものは電鉄黒部駅からこの辺りまで点在。小路の多さがこの町の特徴に思えた。黒部余談。この町は妙に「桜井○○」が多かった。桜井高校、桜井タクシー、桜井病院…。そこでふと思い出したのが数年前にあった「ミスチル桜井さんが富山に息子のサッカー見に来てた」という話。その時はなぜ富山??と唐突感あったけど、富山にもルーツがあるんかな、と思って。山形に親戚居る話は覚えてるんだけど(98年のSWITCHで…って古い!)。

YKK黒部堀切寮

黒部・YKK黒部堀切寮。設計はteonksというチームだそう。黒部市総合公園から市街地に向かってのどかな田園地帯を歩いていたら急におされな現代建築が現れてビックリした。YKKは施設を結構そういう建築家にお願いしているんだとか。ネットで検索すると他のも色々出てくるけどどれもかっこよさげ。

おまけ。北陸本線の変貌と北陸新幹線初乗車





今回、往路の直江津~金沢は鈍行で行ったので、JR北陸本線から様変わりした、えちごトキめき鉄道~あいの風とやま鉄道~IRいしかわ鉄道に乗車した。初対面だった直江津では――北陸の旅で何度と乗換えた駅だけに、駅標が変わっていること、見慣れない車両に結構衝撃(直江津駅自体はまだJR信越線が本所属らしいけど)。そして旧北陸本線富山県新潟県の境あたりである泊駅で分断される。長野方面もほぼ全部妙高高原で分断。不便になるなあ…(けど、ふと地図見て気になって調べたら、泊駅から1km程に現役の花街が残っているみたい。今後乗換え待ちの時に歩かねば…!)。

北陸新幹線も初乗車。ちょうど「乗車率が芳しくない」「もう飽きられたか」「その原因はトンネル多くて電波が繋がりにくいこと」みたいな報道があった頃だったけど、いやいや…越後湯沢からはくたかで富山まで2時間近く掛かってたことを思えばやっぱ速くなったし便利だよ!(上越新幹線ほくほく線も結構電波繋がらないし!)1時間に2~3本あるのが…それだけあると便利なんだけど、そもそもそこまで輸送客が居ない、みたいなのはあるのかもなあ。…でも一発の観光はやっぱそれまでだけど、Jリーグクラブがあれば、2週間に1回は外から多くの人が来るわけで。新幹線の安定性は今後それにも絶対寄与していくはず。なので、北陸のJリーグクラブ頑張れ!!(苦しんでいるカターレも…)

これで今回の北陸旅行は終了――なんだけど、一週間後にはまた新潟へ行っているし、一ヶ月後には福井にも行っている