ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

18きっぷで山陰~山口~福岡を巡る(4) 庭園編。雪舟のお庭・医光寺庭園/萬福寺庭園/常栄寺庭園/清水寺本坊庭園や、深田氏庭園/宗隣寺庭園(龍心庭)など

4/13の北九州アウェーに辿り着くことを目的に、18きっぷなどで山陰~山口~福岡を巡りました・その4。その3はこちら。いつもはその日ごとにエントリを書いてるけど、今回はせっかくまとめて雪舟のお庭さんを見たので庭園でひとエントリにしてみようと思います。前回福岡の雪舟庭園をめぐった時のエントリはこちら。しかしどの雪舟庭園も素晴らしくて、正直その後に小倉城庭園とか楽水園見てもそんなに楽しくなかった。良いの見過ぎたな。とりあえず巡った順で書きます。

深田氏庭園


米子駅の隣、東山公園駅から徒歩10分程のところにある名勝庭園「深田氏庭園」。と言っても個人宅のお庭なので事前に電話予約をして、インターホンを鳴らして見学。個人のお宅、と言っても地域の豪商なんでしょう、周辺には深田家による通信社のレトロな建物とかもあった。このお庭はその歴史とは別に、重森三玲の研究によって世に知られることになったそうです。
oniwa.garden

医光寺庭園(雪舟庭園)


益田の雪舟庭園へはレンタサイクルで。益田駅から2~3kmの距離にある医光寺庭園。池の形が鶴を表し、中央の島は亀島となっていて、不老不死だったか長寿だったか、生前の理想の世界を描いたとされる――みたいな説明を案内の方から受けたけど忘れてしまった。枝垂桜がきれい。
oniwa.garden

萬福寺庭園(雪舟庭園)

上の医光寺庭園から多分数百メートルぐらいの距離にある萬福寺庭園。こんなに近いのに、また全然趣がこちらの庭園にもあり、医光寺庭園の借景とはこちらはまた違って、なんとなく摩訶耶寺を思い出す。こちらは死後の世界の表している――と医光寺で説明された方はおっしゃっていた。こちらの庭園の係の人もまたマシンガントークで説明をしてくださった(笑)
oniwa.garden

常栄寺庭園(雪舟庭園)



山口駅から3kmほどの距離にある常栄寺庭園。これもまた益田の2庭園とは全く違うデザイン。池が奥にあるから、お寺の境内からだとなかなか立体的には見づらい(奥の滝もかっこよさそうだけど、遠い)。手前の石組を見ていると、万福寺庭園に近いのかな――とも思うけど。あと同じく山口市には常徳寺庭園という庭園があるのですが、市街地から遠く離れた山の中だったので今回は断念。
oniwa.garden

宗隣寺庭園(龍心庭)



宇部の中心駅、宇部新川駅から徒歩15分ほどの宗隣寺庭園(駅から近いバス停へも30分へ1本ぐらいは出ていたので来やすいところではある)。雪舟の生きた時代よりも古い庭園ということで、山口県の中では最古の庭園だそうです。「お寺の歴史にはこの庭園の存在が記されていたけど、実際は1mぐらいの土の下に埋もれていて、幻の庭園だと思われていた」みたいな説明があって、面白いなあ~と思った。そういう埋もれた名園が全国にはまだあるのかもなあ。
oniwa.garden

清水寺本坊庭園(雪舟庭園)



清水寺本坊庭園は「瀬高駅から約3km、徒歩40分」というアクセス情報。公共交通機関は無いっぽかったので地図を見ながら色々調べた結果、隣の筑後市のレンタサイクルが羽犬塚という駅からあったのでそれで向かうことにした。距離は約8km。自転車でもまあ40分ぐらいはかかる距離だけどチャリの方がラクなので。最後の数百メートルだけ坂を登らなければいけないのがそれなりに大変で――そして着いてみたらちょうど何かイベントがあったのか、瀬高駅からシャトルバスが出てた(笑)なんでえ。でも1時間半に1本ぐらいだったから自転車でよかったといえばよかったけど…。

でも頑張って行った甲斐のある素敵な庭園だった。借景も奥行きも池も…。今回見た中では、最も座ってその景色を眺めていたくなる庭園。僕の後に入ってきた年配のご夫婦の旦那さんの方が開口一番「これは素敵だなあ」とつぶやいて、もう完全に激しく同意。紅葉がきれいなことで有名なようなので、昨年の鳥栖遠征の時期に見に来てたらもっと良かったのかもな~(あの時はここまでちゃんと調べなかった)。
oniwa.garden

小倉城庭園

庭園が復元されたのは割と近年になってからだそうです。小倉城が見上げられるのは良い感じだけど、リバーウォークの赤い建物まで見えるとなんか、ねえ(笑)
oniwa.garden

楽水園


博多駅から徒歩10分ほどのところにある日本庭園。ほんとこじんまりとした庭園。
oniwa.garden

まとめ:庭をめぐって

この時も「庭をめぐって」って書いてた。今回旅先で会った方の奥さんに「なんで庭園が好きなの?」と聞かれた。実はこういう質問あまりされたことなくて考えて答えたのは「うーん、見てると癒されるからですね」。実際に最初はそうだったんだけど――最近の雪舟庭園や夢窓疎石の庭園は――美の世界として素晴らしすぎて、「すげえ!」って盛り上がっちゃってそんな癒されてもいない(笑)そしてその庭を見に行く為の自分の行動(本数の少ない電車、バスを乗り継いだり、レンタサイクルで長い距離走ったり)を考えると、もはや癒しを求めているのではなく、収集趣味になってきては居るんだけど。

でもほんと雪舟の庭園ってアクセスの悪いところに多い。最もアクセスの良い京都の芬陀院はすっごいこじんまりしてるし。益田や山口の庭園はまだ比較的市街地に近いので残っていくのかもしれないけど(まあ、山口や益田市自体がどうなのかってのはあるにせよ…)、魚楽園なんてほんとアクセスが悪いし、清水寺本坊庭園も行きづらい。あれだけ素敵な日本庭園、後世に残っていってほしいなあ…と思うんだけれど。

ワタリウム美術館重森三玲展やった時に結構人入っていたし、若者も多かったから、越後妻有のような自然に求める都会の人たちにも――庭園は好まれると思うんですけどね。って、何言ってんだ自分って感じだけど(笑)日本庭園は世界に誇れる日本の文化だとも思うし――。んー、行きたくて行けてない近場・静岡の庭園(清見寺、柴屋寺)行ったあたりで一度今までに行った庭園をまとめてみたい。ちょっと今回見たものがクオリティ高すぎて今後がちょっと不安だけど(笑)、今後も色々な庭園をめぐりたいと思います。