ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

ザ50回転ズ @ LIQUIDROOM Ebisu

今よりもだいぶ若い頃、一時期(現行のシーンの)音楽を聴かなくなった時期があった。何故そうなったかと言う理由は今までにも幾つか書いてきている気がするけれど、そのうちの一つが「人と共有出来ない音楽を聴きたかった」。音楽の話ばかりして来て、それが鬱陶しくなっちゃって(笑)で、当時すごく感じていたのは、“聴いている音楽による選民意識が強い”。僕と似通った音楽の趣味の人が、ヒット・チャートや他ジャンルを聴いている人を見下すと言うか、バカにすると言うか、優劣を付けたがる。そういう傾向があって。今風に言うと“上から目線”ってやつなんだろうか。たかが音楽、たかがリスナーでしょ?みたく、僕はそういうのが嫌に思ってしまった(そう言っている自分がまた“上から目線”っぽくはあるのだが)。聴いている音楽だけで僕は人より優れている風になれると思ってもいなかったし、もっと純粋に聴いていたかったから。

年を取って、それなりに人生というものが長引いて、色々なことがあって(色恋沙汰以外)。今も当時のそういう感覚はさほど変わっていないつもり。当然、自分の好みはあるし、あんなのが良いのかー、と思う音楽も沢山あるけど(笑)仕事をしていて、尚更音楽というものがすごくフラットに聴けているんじゃないか…って感覚はあります。と言うより、仕事だからかな。それが無くなれば、やっぱ「こんなのがいいの?」みたいなことをサラッと言う気もするけど(笑)、そんなの言われたくないよね。面倒臭い。でもやっぱ、“理解出来ないもの”はそれ以上でもそれ以下でもないのだから、“分かれない”ものを見下す様な視点は持たないままで居たい。

こんなこと思っていた伏線は、今更ながら(ちゃんとは)初めて聴いたRADWIMPSが非常に良かったことや、月曜日にとあるレーベルさまへお伺いしたこと。別の会社の方と伺って、会話中「詳しいですね」「よく知ってますね」と言うような…まあ結構よく言われるんだけれど。(個人的な気持ちとして)「音楽の話はあまりしたくないな」って思うことは、今もたまにあるのだけれど、そんなこと言われるぐらいなのだから。やっぱ僕は音楽を好きで色んな情報をキャッチしてるのかなあ、と思うんだよね…ま、結局のところ仕事である以上、詳しいにこしたことはない。

一応、名目はシステム担当者と言うか…システム側の人間だから、そう思われるんだろうけどね。ほんと、今は確実にシステムのことより音楽のことの方が頭に蓄積されているよ(笑)どうしよう。名刺にもシステムの人間だと明記されている。でもこれは役得な感じがしていて、名刺を渡すと大体皆そこに目がいくのか、色んな形で触れて下さる。小さなレコーダーといい、なんか運が良いのか…。…とは言え、結局本職であるはずのそっちが追いついてきていないのは、後ろめたさだけ。

一緒に行った別の会社の方が「バスで帰るので」と言って別れた後、(中目黒から)ふと気分転換に歩こうと思って。代官山まで歩いたところで…さっき別れた方とバッタリ会い(笑)この時は二人して思わず笑って話してまた別れたのだけれど、なんていうんだろ。(仕事の損得勘定で繋がっている訳なので)もしかしたら相手は僕なんかにまた会いたくはなかったかもしれない。迷惑掛けているし、自分自身ちょっと力が及んでいない感がすごくある(もっと出来ると思いながらも…)。

でも、こんな風に(こういった大きな会社の上の立場に居る方と!)バッタリ会えてしまう。何か、そういった縁が無駄にあるのか(笑)なんだろうなあ、生きている以上、誰にも迷惑掛けられずには居られないものかなぁと。でも、自分のキャパシティなんてたかが知れてるって気付いていながら、そういう色々に飛び込んでいるのは僕自身で。東京来ていることすらそうかもしんない。飛び込まなきゃさ、こんなことにはならないのに(笑)でも飛び込まずには居られなかった、としか言い様がないところで…“歴史には価値のない化石の一つになる”のが分かっているから、怖いもの知らずで時代ははしゃぎ回ろうとしているのが今…なのかなあと。

最近ちょっと勉強的に読んでいた本があって、すごい面白いんだけれど…でも本質的にはどこか入り切れていないというか、「勉強出来ねえなあ」と思っている自分が居て(笑)極端な話、東京に来ていることすら相応しくないんじゃないか、とかね。それ位、頭の出来は悪い。ま、それぐらい自分を卑下してこそ自分らしい立ち位置だと思うから、ネガティヴなニュアンスでもない…こともないけど…うーんでもある意味、僕なんてネガティヴなこと言われてナンボの人間な気もして(笑)

勝ち組と負け組ならとうの昔に負け組になっているはずだし、天使と悪魔なら悪魔だろうし、白と黒なら黒だろうし、賢者と勇者なら…勇者かもしんないけど。バカ正直って意味で自分の中の身勝手な正義感に忠実なので…だから人を上手く味方に付けられないんだけれど。駄目じゃん(笑)ほんと、こんな人間が“勝ちたい”“届きたい”だなんて、どれだけおこがましいことか。「僕なんて届くはずがない」んだよ。負けて当然、駄目で元々。僕はそういったポジションの人間なはずだ。

でも、勝てる見込みの低いリスクの高い勝負に挑む程、僕はHP(ヒットポイント)は高くない(笑)まして勝てる程HPが高いわけでもない。数打てる程、瞬発力が無い。それじゃどう勝負するのよって言うと、息を潜めて隙を狙うしかないというか、いざ勝負の表に出るまでの想定や準備しかないんだけれど。まあなんていうか…自分で手を挙げて飛び込んでおいてなんだけど、自分を客観的に考えればやっぱおかしいと思うもの(笑)頼れる人間じゃない。そりゃそうだ。今なんて背伸びにも程がある。主観的には出来ると思い込んだんだから、やるしかないんだけれど。

でも結局のところ、“でも、そんな僕でも、こんなことが出来ているって。こんな僕でも、そんなものに届くだなんて。”って、そんなことが面白いから、(自信なんて元々無いんだから)「もう二度とないことだろうから」って無邪気に進んでしまうんだけれど。あんまし後先考えていない(笑)そゆ意味では、まだまだ良いことでも悪いことでも面白いことが一杯あるはず。自分で自分に期待しない方がいいなあとは思うけど、悪いことに対しては悲観するようなことじゃないんだと言い聞かせたい。

今また東京来ていてすごい色んな方と出会えて、当然その中にはきっと僕を良く思って下さっている方も居る…はずで(笑)良かれ悪かれ、誰かの歴史に僕は刻まれているんだなと言うのは、ある反面としては…怖いよな(笑)今そんなこと思うのは、自信を失くしているとか不安に思うことがあるとかそういった心理状態だからなのだろうけど。前回の中で書いている「思い出作り」で終わるか、それ以上のものと出来るかは、まだまだこれから次第。…それでも、このレーベルさんとこのまま良い感じにやりとりしてれば、僕はさほど聴いてきていない某大物のライヴも行けるんだろうなあ。そういう意図は無かったのに…何で自分の手に転がり込むかな…?

(前振りが脱線して長くなったけれど、)そしてザ50回転ズのライヴのお話です。ライヴを見るのは昨年のサマソニ以来。セールスや今もてはやされるようなバンドとは掛け離れた方向性を考えると、リキッドを埋めるというのはすごいことな気がする。しかしそれも納得のライヴ・パフォーマンス。最高。ダニーの動きがきもくて面白いのだけれど、Silversun Pickups(というUSのバンド)を大袈裟っぽく「スマパンマイブラの良いところだけを組み合わせたバンド」と言うのなら、50回転ズはミッシェルとブルハのいいところを足して光浦靖子をかけたバンド(笑)

逆に見た目としては色物っぽさがないわけじゃないと思うけど――でも小難しくなくって、すっごい純粋にロックンロールを鳴らしているよなあ、ってところが、他のバンドには感じなくて、50回転ズには感じる“あの頃のロックな感じ”なんだと思って。仲間に入れない負け犬が鳴らすロックというかさ…もし最近のバンドで、前の方へ行って跳ねたいバンドを考えるとしたら、50回転ズかなあ。と思った。

スリーピースのバランスの良さもいい。僕の前に名前のあったゲストの方々は割とバンドマンが多くて…でも50回転ズは慕われそうだなぁって感じはする。特に、やっぱあの頃のシーンを好きだった人は。なんだろ。当然どのバンドも97〜00年頃のシーンに影響を受けて出てきているんだけれど、でもなんだかんだで当時のリスナーってあんまりそういうバンドに居着いてないじゃない。でも、50回転ズには居着いているなぁって感じがする。オイコールもダイヴの感じもなんかあの頃みたいだった。やっぱ僕はあの頃の人たちが好きなのです。以下は補足のセットリスト。

01. Mr1234MAN
02. マブイあの娘
03. 1976
04. たばこの唄
05. MONEY!MONEY!
06. 夜明けに走れ
07. 拝啓、ご先祖様
08. 少年院のソナタ
09. 港のブルース
10. ゲゲゲの鬼太郎
11. 出稼ぎ行進曲
12. 夜が来る
13. TEENAGE SHOCK
14. 故郷の海よ
15. WE ARE THE KIDS
16. レッツゴー3匹!
17. 放課後のロックンロール
18. 夜汽車のブルース
19. 女のひとり酒
20. 大人になんかなるものか
21. Thank You For RAMONES
22. YOUNGERS ON THE ROAD
23. 50回転ズのテーマ
24. おさらばブギウギ

ライヴ終了後外へ出ると、(ゲゲゲの鬼太郎のテーマを歌うことが決まった為なのだけれど)、鬼太郎とねずみ小僧が居た。結構豪華な仕掛けな気がしたぞ。50回転ズなのに(笑)ライヴ後、恵比寿から外苑前まで歩く。理由はあるけど意味はなく…。んー、でもやっぱこの辺はいいなあと思いつつ。246沿いの、XBOX Cafeとかあったところに建ててるビル、すっげえアンバランスに思うんだけど…。頭が大きくて…。地震とか怖そう。雨が降り出したりして23時過ぎに会社に戻って終わり。

今週は色々ライヴや試聴会の話があって…結局50回転ズしか行かなかったんだけれど、うーん。システム寄りの自分と音楽寄りの自分と二つに分けないとやっぱ回し切れないけどそんなの無理なことで…疲れた。久々に聴いたRoyksoppが非常に良いので、今更ながらライヴアルバム買おうかな。やっぱ僕はロッキンなやつよりは静かなやつのが好きなのです。元々ラウンジ〜クラブジャズ方面いってた影響が強いんだけれど。あとDeerhoofとXIU XIUの来日が決定。絶対行きたい。

水・木で徹夜した。けど午前4時半に限界を感じたので諦めて、ここに泊まった。泊まったというか仮眠程度だけれど。午前4時〜9時はフリータイムで2,000円。多分、カラオケとか行くより全然安い。雑魚寝だけどマットとかもあって意外と寝心地良くて(笑)周りの雰囲気に合わせて早起きも出来て、大浴場なんてのもそれこそカプセルホテルとか泊まってた頃以来だから快適…(温泉とか行かないしね)。徹夜した時はここに泊まればいいなとかちょっと思ってしまった(会社がすぐだし)。…またあんまり徹夜が癖にならないようにしよ…。結局疲れは引きずるし。

なんか今週はネガティヴなことばかり考えていて、やっぱり自分は人として駄目だなぁと。一生懸命足掻いてみせてるけど、それは変えようがなかった。3ヶ月経ってみたけど、ただぐるぐる回すだけで何にも変わらなかったし変えられなかった。多分このままじゃまた同じ何ヶ月かを過ごしてしまう。そりゃ僕自身だって後ろめたい。でも根本的に足りない。だから結局のところ徹夜しちゃうし、したところでちょっと時間が出来るだけで何も変わらなくて、残るのは睡眠不足と疲労感とちょっと自分の感情がネガティヴになるのと(笑)、それだけなんだよ。良くない。徹夜明けの木曜も終電までやってたから、眠気で途中からよく覚えてないもの。

疲れのせいかちょっと落ち込み易い状態になっていたというか。うーん、そうだったりそうじゃない方だったり、僕はそういうところ通ってきているから…なんかいかに自分を安定した状態に持っていけるかが大きなテーマの一つなんだけれど。そういうのも僕は結構「当然通るだろ」ぐらいで来ていたけれど、でもやっぱりそれは普通じゃないのかな、という気はしていて(笑)そりゃこんな僕みたいな人間じゃ信用出来ないなんて当然だよ。だからどうにか今の状態から抜け出さなきゃいけない…。どれだけやってもどれだけやっても片付かなくなってきていて、自分自身自信を失いつつあって、それでも新しく何かがのしかかって、変えられなくて。

根本なところで…僕なんて必要とされていないみたいな感覚で生きているんで、呼ばれたら行きたくなってしまうんだよね。だからライヴとかも呼ばれるから行きたくなっちゃう(笑)利用される?いや、利用されるのがどれだけ嬉しいことかって。ふとした会話で「BRITISH ANTHEMS行きたいですねぇ」なんて一言行っただけで行けることになったり、それでなんでネガティヴな気持ちになるのかって思いそうだけど。自分がどうなりたいかってのはぶれていないにしても、ここ3ヶ月、これだけ慌しくしてもそれに近付けている実感が全く無かったことに対して、そして多分周りに何も返せていないことに対して、後ろめたさっていうのはすごくある。

当然、立場が変わってそれ以上のものが求められるのだし。そりゃそうだよ。でも、元々結構一杯一杯だった中で(希望して)なった中で、でも別に元の負担は減ってないのだから新しいことをやる余裕が無いのも自分の中には感じるし。どうしたら抜け出せるんだろう。食べてはいるんだけれど、睡眠時間が最近少なかったので…辛い(笑)ほんとフジで云々どこじゃない。このままじゃ夏まで持たない…週末挟んだところで、一日一日疲労が蓄積されている感じがする…。…そういう中、元会社の人とか、別の会社のシステムの方とかと話す機会が偶然生まれて、…なんか良いタイミングで人が現れてくれるなぁ、ってのは思った(笑)何か、やっぱりまだ生かされてる!少しずつ元気をもらえるし、またもう少しずつ頑張りたいと思う。