ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

Mr.Children STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field- @ エコキャンプみちのく 風の草原 / ぼくらが旅に出る理由は大体百個ぐらい【吉祥寺〜いわき〜郡山〜福島〜米沢〜山形〜仙台〜北上編】

この3連休(+夏休み1日で4連休!)は、一度使ってみたかった北海道東日本パスを利用して東北旅行に出掛けています。このきっぷで東北へ行くこと自体が旅の目的の一つであるんだけど、やっぱ道中に音楽やサッカーのイベントを盛り込みたくなるわけで。一つが25日のいしがきミュージックフェスティバル@盛岡、逆算してもう一つが24日のMr.Children@仙台のライヴ、という感じです。残念ながらサッカーは見れずだけど、来週は山形アウェーでまた東北に来る予定でして。

吉祥寺〜いわき・白水阿弥陀堂〜郡山〜福島



23日の話。今回の旅行を決断したのは前日と直前になったので、そこから宿を探すと宮城県はもう全然取れなかった。そこで福島で一泊することに決定して、そこから逆算して「白水阿弥陀堂に行ってみたい」「磐越東線に乗りたい」というのを目的に、まずいわきへ。吉祥寺を出たのが10時過ぎ、新宿、日暮里、勝田で乗り換えて、白水阿弥陀堂の最寄り駅、内郷駅到着が14時40分頃。常磐線の勝田以東も初めて乗ったので景色を眺めたかったけど、眠ってしまった…。

駅から徒歩25分の白水阿弥陀堂。行きは道がわからないのでタクシー。さくっと到着するも、なんと休寺…!国宝の本堂までは行けませんでしたが周囲の庭園は歩けたので(むしろこっちが目的)、ぐるっと一周。期待に違わぬ素敵な庭園だった。昨年行った平泉の毛越寺の庭園と似ているなあと思ったのだけど、ジャンル的には両方「浄土庭園」なんだね。なるほどー。




内郷駅へ戻る途中、仮設住宅の建設地や、震災の影響で一部陥没している橋があったりして、猛スピードで復旧を遂げた仙台中心街とは違い残る爪痕を感じた。経済の周らない田舎、地方の現実。そういうのを忘れちゃいけないと思うのは、東海大地震が起こった時の地元や、静岡県の置かれる立場を重ねるからだと思う。いわき駅へ移動。郡山まで辿り着ける磐越東線まで1時間半程あったのでいわきの街中を歩く。こちらは内郷以上に爪痕を感じた…。駅近くはまだそうでもないんだけど、市立美術館の方へ歩いて、そして広い道を戻ってきて。根っこがメリメリっと剥がされているような建物がかなり多かった。それでも倒壊したりしないのが日本の建築のすごさだと思いもしたけど。

小野新町小野小町の生誕地だそう。でも「おのの」じゃなく「おの」でした)行きの磐越東線でいわきを出て、そこで乗り換えて郡山まで。そこから東北本線で20時30分過ぎに福島着。福島行きの東北本線内のアナウンスで知ったのだけど、この日は大雨の影響で黒磯〜郡山間?で電車が運休していたんだとか。意図せずともいわき周りで来て当たりだったのか…。今日は安くて古めの旅館に泊まったのだけど、そこは昔木戸孝允が泊まったことがあるのだとか。

福島〜米沢〜山形・山寺〜仙台



東北本線の白石〜仙台間が今日も運休ということだったので、早起きして山形周りで仙台に向かうことに。前日の常磐線の勝田以東、磐越東線に続き、今日も未踏路線で進む。奥羽本線で福島〜米沢〜山形。福島〜米沢は「よくこんなところに線路通したな…」という景色が続く。途中駅とか、幾つかは「こんなところ乗降客居るのか?」って思う程。赤湯辺りからだいぶ人も増えてきて、途中までは景色を眺めていたけど、やっぱり眠ってしまった。気付いたら山形。慌てて仙山線へ乗り換え。山形の街中は来週の遠征にでも立ち寄れればと。

せっかく仙山線に乗ったので、山寺で途中下車。当初は来週の山形アウェー遠征の時に立ち寄りたいと思っていたんだけど、今日寄っちゃえば来週仙山線乗る手間省けるかなと。名勝だしJR東日本のポスターでも掲出されていることもあってか結構人が多かった。駅からも岸壁と五大堂が見えるけど、本当にあそこまで登れるのかなあ?と思うぐらい。さくさく登ってたらすっかり暑くなってしまったけど、そこから見える景色は絶景。せり出す五大堂もかっこよかった。







登る前に居た猫は降りた後もうろうろしていた。山寺駅に戻って再び仙山線で仙台へ。向かう道中もやはり眠ってしまった。お昼過ぎに仙台着。一ヶ月ぶり。今年4回目ともなると、さすがに見慣れてきたし来たからって特段行きたいところもなくなってきた(笑)丁度今日楽天の試合があって、東口のライヴのシャトルバス乗り場方面あたりもファンが歩いていたから、野球とかは見に行きたいんだけど。

Mr.Children STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field- @ エコキャンプみちのく 風の草原


そしてARABAKI以来一ヶ月ぶりのこの会場!今回はMr.Children STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field-の最後の会場(大ラスは翌日だけど)。3週間前、日産スタジアム以来ミスチル、その時がワンマンで見るのは12年ぶりという感じだったからこの宮城公演に来る予定なんてのも全く無かった。東北旅行を計画する中でこの3連休で行われるライヴを調べていたら、この公演のチケットが売り切れていなかったので「じゃあ見たいなあ」と。開演時刻が15時半と早かったのは東北地方の節電への配慮等々あると思うんだけど、その後の移動を考えても個人的には非常に好都合だった。

まずライヴの話。演出やセットリストは横浜と同じ。曲前のMCも似たようなものが多かったので新しく何かレポートすることはそんなに無いのだけど、最も大きな違いは、「会いたかったぁ!大丈夫?ようやくこの日が来た!」という桜井さんの第一声。横浜で見たミスチルとはまた違う桜井さんの本心を感じたし、「ようやく届けに来れた」というモードを感じられる場面はいくつもあった、ように思う。そして、分かっちゃいるのに、ラストの“終わりなき旅”が素晴らし過ぎた。ずっと大好きな曲だったし、ap bank fesでも何度か演っているのを見ているはずだけど、それでも今回のツアーの“終わりなき旅”が今までで一番凄みを感じた。

さて。演出で唯一違うところは、横浜でも「宮城に届ける」と言って撮影された、全観客のウェーヴ。要は僕はその種を別会場でやった当事者として知ってしまっていたから驚けなかったりはしたんだけど、それでもなんか周囲の反応もピンと来ていなかったような気がする。盛り上がり切れなかった理由をもし挙げるとすると、「どこから現在のカメラじゃなく再生された映像かがわからなかった(特に桜井さんの声)」「映像が編集され過ぎていたところ」じゃないかなあ。38万人のリレーと言ったって、実際に全員のリレーが映し出されたわけじゃなく、各会場の一部一部を切り取って、途中テロップが入ったりイラストの花がスタンドから咲いたりして。完全にDVD用の映像になっていた。それは何か生々しさを失わせていた気がした。でも“Everything is made from a dream”での花のイラストがこことリンクしているんだなあ。とは思った。良くも悪くもシナリオを描き過ぎているように感じた。いや、横浜ではそれで良かったんだ。スタジアムライヴとしては。ただそれを、「震災後、東北での初のライヴ」というフィルタを通して見た時、もっと生々しさを期待していたところがあったのかもしれない。上手く言えないけど。

とはいっても、やっぱりこのツアーはこの日(宮城公演)の為にあったんだと思う。それはセットリストだってそうだし、そして被災地のファンもやっぱミスチルみたいなビッグ・アーティストをずっと待っていたんじゃないか、って思う。アジカン、ブラフ、Ken Yokoyama、色んなアーティストが積極的に被災地でのライヴを行っているけど、それでもやっぱり多くの人が喜ぶのはミスチルだというのはごく自然な話。(ただ、すっかり平和な大都会仙台から、シャトルバスで50分という切り離された土地に移動する過程というのは、多少そういう気持ちを切り離されるところはあるし、前三者やゆずのアプローチとはやはり違う次元だと思わざるを得ないところではあるけど)

なんにせよこれで“SENSE”ってアルバムがひと段落。この作品をノンプロモーション、メディア露出無しでリリースして、すごく実験的な――それはMr.Childrenにとってだけではなく、日本の音楽シーンにおいても。そんな試みだったと思うのだけど、結果アルバムはミリオン売った。けど、スタジアムツアーは各会場売り切れなかった。これはすごく面白い結果だと思った。これをもって今後の戦略がどうなるかも楽しみだったりする。それでもまず、振り返りのインタビューが読みたいな。山崎洋一郎さんもこんなこと書いていたし。

ap bank fes@東北はあるか?

このツアー、この宮城公演だけスタジアムではなかったり、ap bank主催だったり、フードエリアが併設されていたりと、変化があった(フードエリアがあったのは花笠のあたり。こうなるんだなあ、と面白かった)。スタジアムが使えないのは宮城スタジアムがまだ被災者を受け入れているからかもしれないし、フードエリアが併設されていたのは単純に風の高原には飲食施設が無いからかもしれない。ap bank主催なのも「フードエリアもただ屋台出すんじゃなくてap bank fesのノウハウを」ってだけかもしれない。それでも今年のap bank fesで感じた、「復興支援の為のap bank fesを考えると来年の東北開催の可能性は?」というところが本当に実現に向かうとしたら、十分にテストに成り得ていたんじゃないだろうか。

んで、最大のネックは「バスの輸送」だという風に考えていて…ってことを多分アラバキの時にも書いていて、その時は「新幹線の駅からバスで10分のつま恋に大きな分がある」と書いていたんだけど(アラバキのバスはすごく並んだらしいので)。それでも今回のライヴ、バスチケットを時間毎に設定したのが良かったのか、かなりスムーズに乗れた印象。帰りはかなり早くバスに乗っちゃったのでわからないけど。そういう意味では――本当に来年のap bank fesの東北開催の探りの意味が今回のコンサートにあったとしたら、色々とクリア出来たところがあったんじゃないかなあって思う。全て僕の憶測でしか無いけど――静岡人としては複雑だけど、でもこの会場なら、来たいな。とも思う。

仙台〜一ノ関〜北上

20時に仙台を出て一ノ関へ。一ノ関には運休した?北斗星が停車していた。北上行きへの乗り換えが45分ぐらいあったので駅前のラーメン屋で三陸わかめラーメンを食す。一ノ関は昨年平泉から自転車で厳美渓まで行ったけど、それ以外にも面白そうな景観が色々ありそう。また立ち寄りたい。今日は北上で一泊。明日は盛岡へ。明日どこへ泊まるかは未決定。どうしようかな…。