ジュビロ磐田J2降格決定。サガン鳥栖-ジュビロ磐田 @ ベストアメニティスタジアム / 水郷・柳川を自転車で巡る。御花・立花氏庭園〜旧戸島氏庭園 など
どういう流れで書こうか迷って、まとめてアップしてるけど書き始めはこれでした。降格について思うことのエントリは別でこちらに書きました。
サガン鳥栖-ジュビロ磐田 @ ベストアメニティスタジアム
鳥栖のアウトレットからバスで鳥栖駅に着いて(緊張感無し)、スタジアムへ。ずっと来たかった初ベアスタ(1月にも外だけ見にきたけど)。Jリーグ苗場支部ではお馴染み鳥栖のアニキと乾杯した後にスタンドへ。5月の九州アウェー・大分戦のスタンドは正直まばらだったけど、今日は状況が状況、人が多い。一度2階席へ行きましたが(大好きな視点)、最終的には1階ゴール裏で観戦しました。しかしバクスタ2階席も見易そうだなあ。ジュビロを見るのは10月の川崎戦以来、鳥栖を生で見るのはいつ以来だったんだろ?調べたら2010年5月(J2だった頃)以来だったようです。
まずこの試合に臨むにあたって。今までの試合の内容を考えればすでに残留の期待もしていないし、よく走る鳥栖に対して勝つ期待もしていなかったのが正直なところ。こういう試合になるとわかる前から飛行機は抑えていたけど――30試合で3勝しかしていないクラブがここへ来て勝てる期待なんてなかなか抱けないよね。ハナから、降格を見届けに行ったようなものというか、旅行メインだからね基本。――でも2週間のオフから明けて何か変わっていたりして――とか思う気持ちがゼロじゃなかったのだから不思議。
ベアスタ、入場時の音楽がSmells Like Teen Spiritののストリングスアレンジみたいなやつで無茶苦茶かっこよくて。屋根のせいか、バクスタの拍手、手拍子がすーっごく大きく聞こえる。いいスタだなあ。始球式はLinQの子だった。(ハーフタイムにもLinQのショーやってたけど、ハコじゃなくスタジアムの音響だと口パクごまかせなさすぎてせつなかった…)
直らない受身の守備からの先制点
この日のスタメンは八田、駒野、駿哉、伊野波、安田、松岡、ウヨン、カルリーニョス、山田、金園、前田。今日も今日とて前節から数人メンバーが替わった。数試合前まで「この内容なのに引っ張るなあー」と思っていた7小林はベンチ外。なんだか、関塚さんに替わってからのキーマンが定まらない。もしそれがカルリーニョスなら、ボランチか2列目かの起用も固定するだろうし。この日は2列目で先発も、どうやら途中からボランチに移動し、松岡が不慣れな2列目でやはり消えるという状況になってしまった。(松岡は松岡で、ボランチからの良い攻撃参加があったんだけどなあ)
最近ずっと「なんでジュビロDF陣は全然ラインを上げられないんだろ?」と思ってた。先制点のシーン、一旦クリアした後に駿哉が伊野波に向けてラインを上げる素振りをしたんだけど、伊野波がそれに応じてなかった。伊野波はそれ以外も基本的に深く位置取り続けてるし(パスを受ける為にと言うのもあるけど、逆に言うとそれだから前にボールを運べず後ろでまわし続けちゃうわけで)、原因はコイツか……?
とはいえ別に伊野波のせいでも駿哉のせいでも八田のせいでもマークを外してた選手のせいでもない。折込済みなのだ。せめて得点が見たい、追いついてくれ。でも殆どの選手が鳥栖の選手に当たり負けをしていたし、そして今年のジュビロは走らないから当然走力でも負ける。鳥栖は「選手を走らせるパス」を出せるしそして走れるけど、ジュビロにはそれが出来ない。これは別に今日始まったことではない。今年はずっとそうなのだ…。
今季の磐田を象徴する、前田遼一の途中交代
「前田のゴールで残留に望みを」。その気持ちは全ジュビロサポの想いだったと思う。それでも後半、松浦が入る時に替わったのが前田だった。直前の一人で突っかけて、奪われたシーン。いや、前を向いて運んでいく時には「前田」の雰囲気があったんだ。でも、あそこでどこにも出せず奪われてしまう。今年の前田の不調を表していたシーンだった。
前田の交代はある種一つの時代の終わりをも感じさせた。皮肉にも、前田が外れて松浦が入った後に駒野によるサイド攻撃が活き始めた。しかし、中には金園しか居ない。競り勝てない。駒野と前田のホットラインこそ、ここ数年のジュビロの攻撃を支えてきたのに。今年、駒野から前田へのボールによる得点はいくつあっただろう――別にデスゴール騒動が影響したわけではないと思う。スロースターターなのはいつものこと。ただ今年は得点をとり始める時期以上に、ボールが収まらなかった…。
ジュビロ磐田J2降格決定。気持ちは感じられた。ただただ、力が足りない
後半から入った康裕のシュートは一度は林のビッグセーブに阻まれ、そして二度目の決定機はポストに嫌われる。飛び出していた林の上を狙った山田のループも、林に阻まれる。チョ・ビョングクがパワープレー要員として投入された頃から、GKの八田がとにかく高い位置まで出てくるシーンが続いた。攻め続けたロスタイム、最後のCKのヘディングをしたのは八田だったのかな。ホイッスルが鳴り、立ち尽くす八田、康裕のユース組。完全移籍してくれた駿哉も悔しがってくれた。それでもチョン・ウヨンがうずくまって本当に悔しがっていたのが印象的だった。シーズンはスタメンでスタートしながら、試合に出られない時期も長く、でも今日は決して悪いパフォーマンスでは無かった。そんな彼らに気丈な振る舞いを見せる山田。――泣くということはなかったけど、それを見てたらさすがにグッと来たなあ。
ここ数試合ずっとそうだったけど、気持ちは感じられたけど、力がなかった。気持ちがあっても、やっぱ中身が伴ってなければ結果はついてこない。だからもうしゃーない。相手の――元ホンダの早坂も良いプレーしてたし、まだオレンジの血が流れるらしい林にビッグセーブをされ、36番に守りきられる――それもこれも、しゃーない。鳥栖のゴール裏の「ピカピカの2年生」を見て――J1に20年もいたんだからすごいよねって。10歳から30歳だもんなあ。長いなあ。
それでもベアスタに行ってよかった
試合後、フジロック繋がりのジュビロサポと会ってしばらく話していた。まだ今年も数試合あるしね、来年もアウェーなるべく行きたいね、みたいなことだったり、談笑している姿がスカパーに映ったそうで、友人からメールが送られてきました。超笑顔だった(笑)試合後、鳥栖のアニキに飲みに連れて行っていただいた。短い時間でしたが非常に楽しかったです。また九州旅行に来た時には相手してください。鳥栖を20時過ぎに出て、21時半の飛行機で帰京。これで帰れるんだから鳥栖から空港へのアクセスは無茶苦茶良いっていうか飛行機って素晴らしい。
試合後、けっこう鳥栖の選手も磐田の選手を慰めてくれていて。アニキも「不思議と残留の喜びより、落ちた相手の同情の方が強かった」なんて言っていて、確かになかなか目の前で相手の降格というのを見ることはないと思うのです。傷口に塩を塗るようなコールが無かっただけ、鳥栖サポは優しかった。なんか、今日で良かったのかもね。最終節の大分サポにはまた来年弾幕でも出してもらいたい(笑)
ところで、先週エスパルスサポの静岡ダービーでの行為に対する処分が発表された時、「日本でサッカー文化が根付くのはまだまだ先…」みたいなツイートがRTされてて。なんだよそれと思ったの。まあ、あの旗自体は僕は良いと思うし処分は厳しいと思ったけど(物が禁止されてコールになったら言葉の暴力の方が嫌だよなあって(笑))、でもそれと文化は関係なくね?と。
で、この日のベアスタ。サガンも「残留決定!」ってトピックの方が大きかったからかジュビロに対して何か言うことも掲げることも多分なかった。その触られない感じが、気遣いだなって思って。僕は僕で相手サポと飲んで、ほんとか知らないけどTwitter見てたら鳥栖駅で鳥栖サポがジュビロ磐田コールしてくれたなんて話も見掛けた。これはすっごいことだなあって思うのですよ。試合後も駅には両チームのフラッグが傷無く(笑)、掲げられていた。
それこそ、磐田が輝きを放っていた10年前、鳥栖は存続に揺れていた。相手を揶揄してる場合じゃないてのもあるかもだけど、色々心地よかったというか、ほんと来てよかったアウェーだった。あ、その存続の話で思い出した。試合前後、駅周辺を選挙カーが走っていて、それが苗字が「古賀」さんとか「小石」さんとかで、話を聞いていると古賀照子や小石龍臣?と関係あるっぽかったんです。なんか、サッカークラブに関係した人が地元の政治家とかになるのって、結構文化の成熟に重要な気もした。(テルコはあれだけど…)
まあHTの時バクスタ寄りの通路でこちら側に「J2!J2!」とか言ってた輩も居たんだけど、どこのスタにも少なからずそういうの好きな奴は居て、でも古参サポにしてみたら「どうせJ1に上がってから好きになったんやろ!」みたいなことあるのかもなあ、と飲みながら思った(笑)そういった点含め、鳥栖(を中心としたあの辺の地域)も文化が根付き始めた途中だなあって面白くて、総じて鳥栖遠征は良かった。ギスギス無く帰れるってすごい。来年はまた各地で色んなサポとお会いしたい。文化つってさ、欧州南米に倣わなくたっていいじゃん。まあ、サガンも元はといえば浜松のクラブだけどね!
川崎戦の時に“Four Seasons”の歌詞を見出しにして、その時もイエモンではなくフジファブリックカヴァーが思い浮かんでたんだけど、今回もなんとなくフジファブリックの曲を思い出していた。
笑ってサヨナラしてから 間違い探しをしていた
どうしてなんだろう 間違い探しをしていた
ここ何週間か僕は 一人で色々考えてた
どうしてなんだろう どうしてなんだろう
どうにかなってしまうかもしれない
そうなってしまうかもしれないものかもしれない
どうにもならない事が多すぎる
どうでもいい事なら良いのに
(フジファブリック/笑ってサヨナラ)
帰りの飛行機、ANAの機内誌で日本地図を見ながら、うーん本気で来季は全てのアウェー行きたいと思った。どこも行く人少ないだろうし。実際には平日やフェスや仕事で無理だと思うけど(あと九州全部はきついけど)、そうでなければ行こうと。しかし僕はともかく地元のサポ的には、岐阜にはJ2残ってほしいところでしょうなあ。プレーオフも他人事じゃない。色んな街を歩いて、ローカル線に乗って、美術館や建築物を見て、ライヴハウスなんかも行って、庭園や温泉行きたい。
以下は試合前の話です。来年のアウェーもこんな風に旅がしたい。
水郷・柳川を自転車で巡る。御花・立花氏庭園〜旧戸島氏庭園
試合前のことも書きます。前日は博多で宿が取れず、翌日唐津から鳥栖に入るか柳川から鳥栖に入るかを迷っていたんだけれど、表題の庭園が見たいから?鳥栖への近さ?宿の安さ?などで久留米泊。JRと西鉄の間ぐらいにあって、そこまでの道は時間も時間で暗いしあまり人も居ないのに(普通の地方都市)、ホテルのちょうど目の前に歓楽街があって。そこはものすごい人が集まってて盛り上がってるの。へえー、面白いなあと。
久留米ラーメン食べてたら隣の酔っているおじさんにビールをおごられて「これが九州男児やから!」みたいな。面白かった。そしてそのラーメン屋に多分音楽プレイヤーを忘れ、夜しかオープンしてなくて回収出来ず…。その歓楽街は翌日の朝歩いてみて、とりあえずよく猫を見掛けた。そして柳川へ移動。柳川ではレンタサイクルして巡ります。
旧戸島氏庭園〜旧椛島邸庭園
戸島氏庭園も国指定名勝。こじんまりとした庭園だったけれど、良い雰囲気の庭園だった。旧椛島邸庭園は「すずめの時間」という古家を改修した本屋・カフェのお庭。こちらもなかなか。
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