ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

18きっぷで山陰~山口~福岡を巡る(3) 下関~門司港~博多や北九州の町並みと遊郭跡、と「かつ柳川」についてムダに語る

4/13の北九州アウェーに辿り着くことを目的に、18きっぷなどで山陰~山口~福岡を巡りました・その3。前日はこれ。その3では11~14日にまわった下関、門司港、博多、北九州の町並みを一気に。上の写真は、本州から九州の上陸を関門海峡を徒歩で渡ったもの。(まあ自転車があったので、その後下関に戻って電車でもう一度渡り直してるんだけど。)考えてみたら飛行機以外で(本州側から)九州へ上陸するのは初めてだったから、ちょっとテンション上がった。

下関の町を自転車で巡る





下関に着いた翌日。駅前でレンタサイクルをしてまず下関を走る。下関から約8kmの地点で長府庭園というのがあってそこへ行きたかったんですが――この日かなり風が強くて、けっこう寒くて。ほぼ中間地点である関門大橋のあたりで心が折れて、そこで関門トンネルを足で渡ることにしたんでした(門司港は元々は電車で行くつもりだった)。下関はレトロな建物も多いけど――まあ山口県でもモロに「北九州都市圏」って感じで、北九州市(小倉)あたりとセットでの文化・盛り上がりがあるんだなって感じだ。それは建築然り、商業施設然り。水族館(海響館)も市民会館もかっこいい建物だった。

話がずれるんですが、下関ではギラヴァンツのポスターを見かけたのに対し、レノファ山口のポスターは見かけなかった(宇部でもヤーマンは見かけたのに対しレノファは見かけなかったけど(笑))。山口県という――あまりよく知らないと「スポーツ文化が無さそうな町」、だから「レノファも県民に求められるようになるんじゃないか?」って思ってたんですが、こうして東西南北回ってみると全然文化圏が違うんだなあと。下関と門司港・小倉と行ってみると下関にギラヴァンツのポスターがあることは非常に納得がいく(商圏的に)。ちょうどこの週末レノファのホームゲームが下関の陸上競技場で開催されたんだけど、どうだったんだろうな。ジュビロに当てはめると下関は豊橋みたいな感じなんでしょう(SALAも豊橋の企業)。

下関新地遊郭



門司港のレトロな町並み





関門海峡を自転車を引きながら徒歩で渡って門司港へ。駅周辺は「門司港レトロ」で売り出されている通り、なんか神戸を思い出すレトロな建物が多く広がっていた。なんだかんだこういうの楽しい。駅が改築中で見られなかったのが残念だけど…。焼きカレー美味しかった。あと出光美術館は別エントリにて。

清滝の古い町並みと錦町遊郭




この辺の町並みは門司港レトロのオフィシャルとしても紹介されている。

小倉~小倉城



下関から電車で小倉へ。小倉は駅前は昨年大分遠征から帰る時にちょっと歩いたりしたけど、小倉城まで歩いたのは初めて。徒歩15分とあるけど、そう感じないぐらい意外と近かった。もうここまで来ると都会。この日はもう18きっぷではなかったので、博多への移動は高速バス(金券ショップで980円)。

博多



博多は半年ぶりなので特に目新しいものはないのですが、博多、小倉、下関が他の地域と比べても宿代が安かったので、結局移動起点にしやすい博多に3泊しました。都会すぎてもうほとんど東京に居る感覚と変わらないんだけど、博多と天神を徒歩で毎日のように往復する中で…途中に中洲川端の町があって、こういう風景が町に溶け込んでいるのは、東京では感じられないところだなあと思った。東京の歓楽街って基本的に街の隅に隔離されている感じがあるじゃん。

北九州を乗り放題きっぷで巡る

2月に来た時に買った乗り放題きっぷが一回余っていたので、そのラストを月曜日に消化。日曜日に見た折尾~本城の風景だと――せっかく北九州へ来たのに製鉄感?が無いなあと思ったので、この日は北九州市付近の色々な路線に乗った。2月にも乗った「福北ゆたか線」で折尾まで向かう中で(新飯塚より北は初)、福岡県中間市に「ちくぜんはぶ」という駅があって、「まさか“中間”と書いて“はぶ(HUB)”と読むのか!?今風!かっけー!」と思ったけど、違いました。「筑前垣生」だし“なかまし”でした。

若松線若松区若戸大橋






折尾駅から枝分かれする筑豊本線若松線)の終着駅、若松駅。遊郭があったとされる場所をめぐりつつ、若戸渡船という航路で戸畑駅へ向かう。進行方向別通行区分の田中のMCに出てくる若戸大橋ってこれかあなどと思いながら。向こう岸に見えるのが、八幡製鐵所の戸畑地区。だいぶ製鉄感出てきた!

戸畑~黒崎~筑豊電気鉄道


筑豊電気鉄道」という私鉄に乗るべく黒崎駅へ向かいます。「八幡」駅が八幡製鐵所の最寄かと思っていたらそんなことなくって、黒崎駅が栄えていた。駅の北側はもう製鐵所。南側が商店街。実際のところ八幡製鐵所は(地図で見ていても)バカ広くって、中央線で言ったら中野から三鷹あたりまでずっと北口は製鐵所、ぐらいの広さがあるんだろうと思う(もっと広いかな)。ピープル波多野くんがライヴのMCで「やっぱ僕の原風景はあれ」みたいなことを言ってたんだけど、なんかそういうのを見られたなと思ったし、アウェー旅行もそうでありたいすな。色んなクラブの原風景を見たい。

直方の町並みと遊郭跡~平成筑豊鉄道







直方で平成筑豊鉄道へ乗換え――なんだけど乗換時間がだいぶあったので町を歩く(その中で遊郭跡にも)。平成筑豊鉄道の車窓はさすがに製鐵感は薄いんだけど、途中の田川伊田あたりはかつて炭鉱で栄えたそうです。そういう町並みも歩いてみたかったな。そして削られた山が見える。他の乗客の会話からすると「採銅所」とされる場所のようだけど――(日田彦山線にそういう駅があってすっごい気になって、本当はそっちも乗りたかった!)。そして終点・行橋駅の駅舎はすっごい鉄鉄しててかっこいい。

そんなこんなで旅の風景はこれで終了。次エントリは庭園編です。

「かつ柳川」についてムダに語る

土曜日、雪舟の名勝庭園・清水寺本坊庭園へ足を運んだ。清水寺本坊庭園は「瀬高駅から約3km、徒歩40分」というアクセス情報。公共交通機関は無いっぽかった。地図を見ながら色々調べた結果、隣の筑後市のレンタサイクルが羽犬塚という駅からあったのでそれで向かうことにした。距離は約8km。自転車でもまあ40分ぐらいはかかる距離だけどチャリの方がラクなので。なおその羽犬塚の隣の駅が九州新幹線も開通した「筑後船小屋」という駅なのだけどそっちにはレンタサイクルはないようだった。

で、その帰りにお腹が減って、何か食べたいなーと自転車を走らせていると、静岡で喩えるとてんじんや的な外観のうどん・そば屋が目に入る。うどん・そば屋の定番として、暖かいうどん・そば、冷たいうどん・そば、そして天丼やかつ丼という並びでメニューが続く。そして最後、かつ丼の隣にあったメニューが「かつ柳川」。なんだこれ?「かつ柳川ってなんですか?」と店員さんに聞くと、「ごぼうを敷いた上にかつを乗せて卵で閉じたもの」みたいな説明。ざっくり言うとかつとじ定食のようなのだけど、多分ごぼうがポイントなんだろう。気になるので定食で頼んでみた。

出てきたのが上の写真のものです。見た目は普通、玉ねぎの代わりにごぼうという感じ。気になるお味はというと、まあ美味しいというか、美味しいんだけど――まあごぼうだ。「はあー、こういうかつとじがあるんだな」という新しい発見をさせてもらったような感覚。「かつ柳川」で検索しても柳川市のとんかつ屋さんとかが引っ掛かっちゃって、実際にこういう名前の食べ物があるわけではないようだけど――でも検索してると「柳川風かつ丼」だったり、ごぼうを敷いてとじることを「柳川風」というようなので、この地域では当然のものとしてある郷土の味なんだろう。一番好きな食べ物がかつ丼の僕としては、まだそういった体験したことのないかつ丼の形があるのだと思うと、ワクワクしてくる。長岡や岡山の「洋風かつ丼」よりもこっちの方が土臭い感じがして好きだ。(ごぼうだけにな!)

最後に店員さんにきいてみた。「もしかつ丼頼んでたらやっぱ玉ねぎじゃなくてごぼうととじられてたんですか?」。「いえ、玉ねぎととじます」。そうなんだ(笑)