ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

GRAPEVINE“IN A LIFETIME”@ 札幌cube garden と北海道の右のほうをぐるっと周る旅(札幌~釧路~網走~旭川~稚内~札幌)

GRAPEVINE“IN A LIFETIME”@ 札幌cube garden


GRAPEVINEと僕的な話

GRAPEVINEと僕的な話。最近となってはライヴも暫く見ていないし(こないだのアラバキでも見てない。GTR祭りで田中君の歌は聴こえていたけど。前回見たワンマンは2005年、イベント込みでも2010年のフジロック)、他の誰かに「バイン好き」と言うことも無いけど、まだ「公式ウェブサイト」みたいなものが一般的でない頃…まさにちょうど15年前にバインのファンサイトを制作しておりまして。今時ファンサイトというものも死語かもしれないけど。“そら”でメジャーデビューした頃から好きでCD買ってたけど、インターネットするようになったのはその後で、“スロウ”に合わせて開設をして、それ以降の――“スロウ”“光について”“Lifetime”“羽根”――というブレイクの流れ合わせてアクセス数も増えて運営が忙しくなり。

学校の勉強そっちのけでホームページ作りをしていて――(テレホタイムにネットやってるから、授業中殆ど寝てた。逆に良く起きて学校まで通ってたよな(笑))、リニューアルも短期間に何度もしていたし、まあ、題材としてちょうどブレイクするバンドのホームページをあの頃に作れたのは良かったなあというか、楽しかったし――。どうしたらアクセス数が増えるとか、今で言うプロモーションとかマーケティングとかターゲティングとかさ、無意識で(無償で)自分でやってたわけじゃん。僕にとってウェブの仕事の原点はやはりあれだし、「音楽のウェブ作って食えたらなあ」というその頃のイメージが回り回って前々職~前職だったので、まあGRAPEVINEは単なる青春時代のバンドじゃなく人生設計に多大な影響を与えている音楽で、特にやっぱ“Lifetime”再現とかさあ。時期的に一番、何を思うだろう…って感じで。

でもまず東京のチケットは取れない上にとても高騰していてこりゃ無理だと思って、名阪もそうで(やっぱファン層的にお金持ってるもんねえ、もう)。無理かな~と思ってたんだけど。それとは別に北海道旅行へ行く理由を探してライヴとかも調べていたら、あれ?札幌でもあるの?知らなかった!みたいな感じで(笑)札幌も売り切れていたけど定価で譲ってもらえて、北海道旅行も兼ねて札幌へ(でもジェットスターで往復1万円ぐらいだから、高騰したチケットに手を出すのとそう変わらない!)。ライヴは水曜だけど、それまでの2日半で乗り放題きっぷで釧路や稚内まで行ってきました。まずライヴの話から。

「優しくなれたら 愛をうたおう」

まずセットリストはこちら(東京公演と同じ)。田中君が『Lifetime』のジャケットにあったあの看板をステージに置き、“いけすかない”からライヴがスタート。あれ?“いけすかない”ってこんな優しい感じがする曲だったかなあ…ってまず思った。『Lifetime』が出た後のツアーを見に行った当時書いた感想はこれで――改めて読むのはちょっと恥ずかしいのと(笑)、もっと長く感想書いてると思ったらそうでもなかったんだけど、あの時はやっぱもっと演奏がイケイケだった印象があって――んー、だからバインも大人になったのかなあ、とか思って。“スロウ”と続いて、ああこれはアルバムの曲順どおりに進むんだなって思って、MCも挟むことなく曲順どおりに“HOPE(軽め)”まで進んでゆく。

『Lifetime』の再現を聴いたら何を思うんだろう?って見る前は思っていたけど――“光について”も“望みの彼方”も名曲だし、“Lifework”なんかやっぱ年を重ねてそれなりに大人になって聴くとまた違うなあって思ったし、この曲がこの作品の中のハイライトだったんかなあ…とかライヴで聴きながら思ってたんだけど――ま、全体的に感動とかそういうのは全然しなくて、そんなことより「ああ、あの頃の自分はほんとガキ臭かったな。クソガキだったな」とか、思い返すのはそんなことで。なーんも知らない癖に、なんであんな知った気になっていたのかなとか(笑)、いや、理解・解釈しようとしていたよなあとか。なんか恥ずかしいというかくすぐったいというか、苦笑いしたくなるような(笑)、そんな気持ちばかり沸き起こってきた。

あとこの日バインを見ていて覚えた妙な違和感は、この日のcube gardenが今までバインを見た中で一番狭い空間だったからかもしれない(一番最初に見たK-MIXもキャパは同じぐらいだと思うけど空間はデカかったから。それ以降は一番狭くてダイヤモンドホールだからね)。そんな風に、アルバム再現ライヴをした後にアンコール。“This Town”も3、4年前の作品の曲だし、“JIVE”“空の向こうから”も懐かしい曲。そしてまさか“熱の花”まで。バインってこんなに古い曲やってくれるバンドだったっけ?“豚の皿”“ミスフライハイ”はまだ数年前の段階ではライヴ定番曲って感じだったけど、まだそうなのかな。

“Reverb”や“超える”といった懐かしいシングル曲も聴けたし、“アナザーワールド”もやっぱすんごい良い曲だし――終わってみると、予定調和的に進んでいった『Lifetime』再現よりも、何をやるのかわからない中で懐かしい曲が沢山聴けた終盤の方が面白かったかもしれない(笑)こんな風に懐かしい曲を色々聴くと――もっと色々聴きたい曲とかあるって思うね。初期以降だって“会いにいく”“ぼくらなら”の頃とかさ、“指先”“ジュブナイル”とかあの頃も好きだしなー。やっぱバインって良い曲多いバンドだなあって思った。今時こういうバンドは再評価されにくいかもしれないけど、またライヴ見に行こう。11月の札幌公演も一週遅ければ札幌アウェーの週末とかぶってたんだけどなあ~。

ということで、以下はライヴ前の旅行の話です。

北海道の右のほうをぐるっと周る旅(札幌~釧路~網走~旭川稚内~札幌)

「こういう時間がある時に、北海道をぐるっと回りたい!」ということは春ぐらいから思っていた。春や夏に発売される北海道&東日本パスとかを使って数日間で…みたいなイメージだったんだけど、今春に北海道行くタイミングが無かったから…今回はその期限外でも使える他のフリーパスを探して。今回期間として3日間だったから、「3日間で今回行きたい行動範囲に合うもの」を探していたところあったのが、バニラエア道東フリーパスコロプラ☆北海道乗り放題パス。両方とも特急も乗り放題。割高に見えるけど、列車の本数が少ない北海道では特急乗れるのはマストかな…と。

稚内まで行くのなら後者が良いんだけど、なんだかんだ行くの大変そうだな…と思って前者にしようかな…と考えていた。んだけど、飛行機を予約しようと思ったらちょうどバニラエアで乗りたかった時間の便が高くなっちゃったので、結局ジェットスターで成田~札幌+後者のフリーきっぷにしました。新千歳空港駅みどりの窓口で買えるので今回は札幌~新千歳空港の片道約1,000円も掛かってないし、都心から成田までも期限前で叩き売りされてた株優を利用したので、その辺の地味にかかる料金も抑えられた。特急を(別料金でなく)乗り放題って初めてだったかも?って感じだったし、釧路も稚内も要は「桃鉄で目的地になる駅だから」みたいなノリで行きたかったようなものなので。今回はほんと桃鉄気分で、頭の中では特急カードのあのBGMが流れていました。というわけで、BGMにこの曲を流しながらどうぞ。

airgyan は 特急周遊カードをつかった!
airgyan社長!つかいきるまで特急に乗り放題の特急周遊カードですぞ!サイコロが3つになった!
airgyan社長!ここはカードがもらえる駅ですぞ!
airgyan社長はスターバックスカード北海道版をてにいれた!

スーパーおおぞら石勝線をゆく。札幌~釧路と釧路の町並み



月曜日。5時前に吉祥寺を出て、7時に成田空港着。ジェットスター新千歳空港まで。新千歳に9時半頃に着いて↑のきっぷを買って、とりあえず札幌まで。この日の札幌は肌寒い。札幌へ来るのは2年ぶり(2年前の開幕戦以来)。今まで3回の札幌で大体札幌近辺は回っているので、今更目新しく行くところもなくって…なんだかんだ16時ぐらいまでは居たけど、うち3時間ぐらいはスタバとかドトールに居た。こんなだらだらしちゃうんであれば、もう少し乗り放題きっぷで道央の路線に乗ればよかったかな…。

特急スーパーおおぞらで釧路へ。釧路まで4時間半程。途中はほんと何にもないエリアとかも長く続くのに、途中の帯広で急にちゃんと街が現れたり。あとJR北海道の特急は、しばらく街のないエリアを走行する時「エゾシカが多数出没する区間を走行致します。急停車することがございますのでご了承ください」みたいなアナウンスをするみたいで。幸いにも?今回の旅中は一度もぶつからなかったようだけど、予め「ぶつかったらごめんね」って言われると、ああそっかあ、と思う。

やがて釧路へ到着。寒い。この日の釧路の気温は5度。そりゃ寒いわ。マフラー欲しい…。翌朝の予報が風速13mとかなってて、これ列車とか走れんのかな?と心配していたけど、起きたらたいしたことなくてよかった。釧路もなかなか大きな町みたいで、メインストリート(北大通り?)の夜の街灯も明るいしなんかきれいだった。あと北海道はどの町も町の規模の割に歓楽街が大きいなと思ったんだけど、釧路もそうだったな。時間あればもう少し町を行動してみたかったし、更に東の根室とかにも行ってみたかったなーとは思うのです。釧路のフィッシャーマンズワーフの背中は、なんか京都駅の背中みたいな感覚だった。







釧網線をゆく。釧路湿原と網走の町並みと網走刑務所



火曜日。朝9時の快速で釧路を出ると、まず列車は釧路湿原を走行。ただでさえ湿度が高そうな名前の地域なのに、前日の夜から雨の予報ではあったりして、向こうの方は真っ白で見えません。知床斜里駅まで来ると、北海道の太平洋側を縦断してオホーツク海側へ抜けたことになる。12時頃に終点網走駅に到着。旭川・札幌へ向かう特急まで1時間ほど時間があったのでレンタサイクルで街を走ってみる。





かの有名な網走刑務所は駅から2km。意外と近いな、と思って正門前まで行ったら↑みたいな看板が。そんなゆるいノリで良い場所なの?(笑)橋の向こうが正門前というところまで行ってみたら、同じく観光で来たのかなあ…と思う人が乗った車が来て止まったんだけど(一般の車はそれ以上乗入れ禁止)、見たら筑豊ナンバーでびっくり。よう来たなあ。観光マップで「旧網走刑務所」とされるお寺の敷地内には、現在は幼稚園が…というのも面白いコントラスト。門の前に貼られている紙に書いてある言葉は「合掌したままで殴り合いの喧嘩は出来ない」。うーん、どっちの意味だ…。

石北本線をゆく。旭川の町並みと旭川駅







特急オホーツクで3時間半程で旭川。途中の北見もなかなかの都市だった。旭川2年前にも来るだけ来たけど、今回は乗換えまで2時間あったので街をちゃんと歩いてみた(旭山動物園とかに行く時間はなかったけど)。これだけの都市部で道路でロータリーがあるのがすごいというか、事故が起こりそうでひやひやする。あとはやっぱ旭川駅はかっこいい。こういう木目の内部だと、駅が悪い雰囲気にならないというか(笑)、駅舎の中のロングベンチ(正式にはそうじゃない?のかな)に腰掛けている人の多さとそこに居る人の雰囲気を見て、内藤廣さんの「都市再生は駅再生から」という記事(これ。PDF)の意味がわかるような気がしたというか、「駅自体が疲れて見える。」ってほんとそうだなあというか(笑)、旭川駅って良い駅だなって思うんです。19時に旭川駅を出て、特急スーパー宗谷稚内へ。

宗谷本線をゆく。日本最北の地・稚内の町並み



旭川から3時間半程で稚内駅。日本代表戦はちょうどこの間にやっていたから見れなかったけど、まあ仕方ない。とりあえずJ1の選手や海外組の選手を差し置いてJ2から唯一ジュビロ磐田の選手が出場したらしいので、誇らしい。朝9時に釧路を出て、(途中3時間ぐらいは途中下車して行動してるんだけど、)約13~4時間。まあ、途中下車して行動できるだけ気分転換にもなるし身体を動かせるから良くって、ニューヨークまではこの時間座りっぱなしなのか…と思うと少し気が遠くなる(笑)

桃鉄では何度も訪れた場所であり、いつかは行きたいと憧れた日本最北端の街、稚内。枕崎は行ったことないけど、指宿までは昨年行ったので、路線的には最北と最南へ行ったことに。てことで水曜日。朝テレビでは今日は30度だって言ってるけど、稚内は15度。涼しい(その後旭川まで戻ったら25度近くあって、あっちい~…と思って薄着になったけど。ていうか2日前の釧路から20度の温度差って言うね)。ホテルからは晴れたらサハリンをのぞめたらしいけど、晴れてたけど今回常に曇り空があったからかのぞめず。あとは…稚内の桜の見ごろが5/16~18だというので、もしかしたらギリ残ってるんじゃないか?と思って桜の木のある場所を聞いて近くの神社まで行ったけど、もうほんと今日で散り終わるぐらいの状態だった。





駅前のレンタサイクルがちょうど「5月30日~」だったので使えず、稚内駅周辺だけ散歩。北防波堤ドームかっこいい。レンタサイクル使えたらノシャップ岬や、稚内のほんとの中心らしい南稚内駅まで行こうかなと思っていたんだけど(宗谷岬稚内からも割と遠かったので最初から行くつもりなかった)。稚内駅の商店街にはロシア語の表記があったり、稚内港からサハリンにはフェリーが出ていて、日帰りのツアーのパンフとかもあった。面白そうだなー。






11時前の普通列車稚内を出る。稚内駅も割とスタイリッシュでかっこよくて、中にはミニシアターも。昼間に稚内と(乗換含めて)旭川を結ぶ列車は3時間に1本程度。この電車を逃すともうライヴには間に合わないという(笑)昨晩は夜で風景を見れていないので、復路は景色を見ながら。今回の旅ではほんとに北海道の自然というか大地というか――そういう景色をたっくさん見られたんだけれど、中でも宗谷本線稚内を出てから音威子府あたりまでの風景は面白かった。林や森や山じゃないんだけど、開拓されていない自然。ってやっぱあんまり無いんだけど、この辺りにはそれがある。

駅名がかっこいい音威子府を経て、この普通列車の終点、名寄駅へ。名寄から旭川行きの快速で旭川へ(往路は特急で3時間半でしたが、この復路は5時間かかりました)、旭川で特急に乗り換えて札幌へ。18時前に札幌到着。この日の日中は結局殆どの時間列車に乗っていたことになりますが…。そして冒頭のライヴを見て、ライヴ後は前職時代にお世話になった人と久々に会って飲む。毎度ながら変な旅だけど、こうやって遠い土地でお世話になった人と会えたのも締めくくりとしては良かった。この日は(翌朝のことを考えて)千歳泊。千歳駅の温度計は8度。昼間の旭川あんな暑かったのに…どうりで寒いわけだ…。

翌朝、8時45分の便で新千歳から成田へ戻ってきて終了。成田空港からもちょうど特急に乗れたのであっという間に都心。今回フリーきっぷで色々移動したけど、たとえば2日目の釧路から稚内の移動は普通に乗ったら1万5千円。…まあ普通に乗ったらっていうか普通乗らないと思うけど(笑)札幌→釧路も、稚内→札幌も大体1万円ぐらいする?ので、元はだいぶとったんじゃないでしょうか!今回札幌では殆ど行動していないけど、11月のアウェーはおそらく1泊2日でそんな遠出は出来ないので、その時に札幌芸術の森とか行きたいなーと思っています。あとは今回釧路とか稚内とか遠いところには行けたんだけど、鉄道乗りつぶし的には道央エリアっていうのか…その辺の路線は乗れていないので、またいつか乗れたらいいなあと思うし、函館方面もですね。おつかれさまでした。