遠州庭園巡り。龍潭寺庭園、長楽寺庭園、実相寺庭園、満光寺庭園 / 浜松・静岡の街中散歩。しりあがり寿『もういいら。』展 など
遠州の庭園巡り。龍潭寺庭園、長楽寺庭園、実相寺庭園、満光寺庭園と金指街道の町並み
【2017年10月追記】大河ドラマ効果で、龍潭寺庭園というワードで当ブログに来られる方が増えているようです。龍潭寺庭園以外にも周辺には素晴らしい庭園や、龍潭寺庭園を造った小堀遠州のものと伝わる庭園があります!筆者がやっている庭園情報サイト『おにわさん―お庭をゆるく愛でる庭園情報サイト』の「地図から庭園を探す」マップを、龍潭寺を中心点としたものを貼ります。お近くへ行かれる方は是非!
【ここから元の文章】
週末のジュビロの今シーズン最終戦とジュビロ磐田メモリアルマラソンに合わせて帰省したついでに見たものいろいろ。試合前日はマラソンへ向けたトレーニングも兼ねて?自転車で走り回りました。この日自転車で走った距離を測ったら約80km。60kmぐらいは何度か走ったことあるけど(7月に試合前豊岡へ行った時もそうだったし、あとは9月には福岡を、昔は越後妻有を)、80kmは最長な気がする…マラソン前に体重減ってますように。「自転車なら走るより足への負担は少ない」と思ったがための行動なんだけど、今回はアップダウンもかなり多かったからまあまあ足が痛い!まずは、この時期なら紅葉が見られるんじゃないか?と期待して巡った庭園から。長楽寺や龍潭寺へ行くのはこの時以来でした。
気賀・長楽寺庭園
気賀・長楽寺庭園「満天星の庭」。小堀遠州作庭と伝わる、静岡県指定名勝。ドウダンツツジの紅葉が始まっていて、以前初夏に来た時より彩りがいい感じ。全体がもっと紅くなるのはもう少し後とのこと。きれいだろうなあ…。で、改めて来てみると、咲き誇るドウダンツツジのお庭もお見事だけど、前庭や池の横の方の何気に豪勢な石組みとかも気になりますねえ。
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引佐・龍潭寺庭園
引佐・龍潭寺庭園。国指定名勝。小堀遠州作庭。こちらはさすがに平日でも人多い。ドウダンが多少赤みを帯びている…けど思ったより紅葉は始まってなかった…。相変わらずもこもこ感も素晴らしい庭園!
余談。「おんな城主」って見慣れない真新しいノボリがあるなあとは思ったんだけど、再来年の大河ドラマが井伊家なんだね!しかも彦根での大名時代じゃなく引佐の井伊谷時代。主役は柴咲コウとのこと(詳しくはこちら)。きっとそれ以外のキャストも豪華なんだろうし、良い庭園もお寺も多いし、この辺の観光が盛り上がればいいなあ…と思うけど、観光に繋がっているかよくわからない家康くんプロモーションのポスターをムダに刷りすぎな浜松市のことだからこちらまで目が向くかどうか…。一昨年九州を何箇所か観光した時の印象では、黒田官兵衛の舞台に決まったノボリは結構早くから見掛けた気がするんだよな〜。
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金指・実相寺庭園
金指・実相寺庭園。静岡県指定名勝。こちらは初めて拝観。江戸時代初期の作庭と推定されていて、発掘されたのは比較的近年とのこと。この辺で枯山水庭園は珍しい気がするし、築山や借景含めて素晴らしい。「遠州三名園」や「湖北五山」に含まれてないから以前近くまで来た時に見逃したんだけど、それで見逃すには勿体無い庭園!あとこのお寺へ向かって伸びている参道は古い町並みの面影があって良い感じ。
新城・青龍山満光寺庭園
新城・青龍山満光寺庭園。愛知県指定名勝。サツキが多く埋め込まれた小堀遠州流の庭園で、作庭は江戸時代中期。静岡ではなく愛知ですが。一昨年ぐらいから「行きたいなー」と思っていた庭園です。期待していた通り迫力のあるお庭で、ああ、ここまで来た甲斐あった!と思った。家康が武田信玄に追われた時に宿泊したニワトリの話が有名。大事な箇所なのでもう一度言いますね。まんこうじていえん、です。お多賀さんみたくお満光さんと言われているかもしれませんぞ!(中二の発想)
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姫街道の宿場町や金指街道〜鳳来寺道の町並み。
…しかし新城という、まさか隣県までチャリで行くことになるとは思わなんだ!実家から長距離走ったり、あちこちでレンタサイクルはしているけど、県境を越えるのは(関門トンネルを徒歩で越えたのを除くと)初めてかと。満光寺は前述の通り前から行きたいと思っていたんだけど、公共交通機関での行きづらさにずっと悩んでた。飯田線の本長篠駅から本数の少ない町営バスか(勿論飯田線も本数が少ない)、浜松駅から田沢というバス停までバスで行って(勿論本数少ない)そこから3km強歩くか…。で、今回調べたら自宅から20km強。だったら頑張れば自転車で行けるんじゃね?と思ったのがことの始まり。多少のアップダウンならトレーニングにもなるしな…と思ったけど、引佐からのアップダウンは予想以上にきつくて死んだ。山中を走ってる印象のある新東名を見下ろすぐらいまで登るんだもの…。
浜松から新城へ向かう国道257号線はかつての姫街道〜金指街道。気賀は関所がある宿場町だし(関所は以前行ったので今回は寄らず)、新城へ向かう途中にある伊平という集落もいかにも「街道沿い」といった雰囲気。脇道に逸れると国指定重要文化財の「鈴木家住宅」があったり(その前にある小さな道も旧街道なのかなーと思うような雰囲気)、浜松では今まで見たことなかった山村の古い集落を沢山見られて、まー大変疲れたけど終わってみると楽しかった!今回巡った庭園は4つ、本当はまだ行ったことがない三ヶ日の大福寺庭園や、以前行った摩訶耶寺も行きたいと思っていたんだけれど今回は時間切れ。長楽寺のお庭を管理されている方が書いたこの記事を読むと、それ以外にも浜名湖の北には庭園が存在するみたいなので、また自転車が気持ち良い季節に帰省した時に巡りたい。
浜松散歩。浜松城公園、谷口吉生設計の茶室・浜松市茶室『松韻亭』、志村信裕のインスタレーション など
浜松城公園
マラソンの翌日。途中する下車しながら帰京する程元気じゃなかったので、帰る前に浜松で久々にお城の方まで(改めて、駅からは遠い…)。ちらほらと人が居た。前に来た時はほんと人が居なかったので、一応家康くん効果とかで観光されているのか?元々浜松城も浜松城公園の日本庭園もあまりグッと来ないんですが…磐座とかも知った後に石舞台を見ると、悪くないかも。
谷口吉生設計の茶室。浜松市茶室『松韻亭』
駅からだと浜松城公園から更に向こうにある、浜松市茶室『松韻亭』。谷口吉生さん設計の茶室です。これも2年ぶりぐらいに訪問。お城の日本庭園よりこちらの庭園・茶室の方が雰囲気良くて落ち着く。
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『浜松まちなかアート』志村信裕さんのインスタレーション
10月から12月まで『浜松まちなかアート』と称して、志村信裕さんのインスタレーションが浜松駅バスターミナル地下に設置されていると!マジか!と思って見に行った。…バスターミナル地下の中でも、奥の地味な場所にこじんまりと設置されていた。志村信裕さん。今年は東京都現代美術館や慶応大学のアートセンターでも展示をしていた(見に行きました)、若手の中でも結構きていると思うアーティストだと思うんです。せっかく招聘しておいて、こんな場所でこじんまり…。もっと良い場所で展示したらいいのに…!
以下はそれ以外の、今まであまり気にしたことなかった路地や町並み。気賀や引佐を自転車で走って、浜松も意識して回ればまだまだ古い何かを見つけられるのかもと思った。お城起点に考えて自転車で走ればもっと色々見つけられるかもしれないし、以前見に行った鴨江旅館街(二葉遊郭跡)へ向かう道も、もしかしたらぐっと来るものが残っているのかも…。
静岡散歩。しりあがり寿『もういいら。』展 @ 静岡クリエイター支援センター など
しりあがり寿『もういいら。』展 @ 静岡クリエイター支援センター
しりあがり寿『もういいら。』展@静岡クリエイター支援センター(CCC)。立ち寄りたいなーと思ってた展示です(日曜休館なのでなかなかタイミング合わず…)。メインの「戦意喪失!スーパーヨロイ展」は終わっていて、展示としては大きくないけど、楽しめた(しりあがり寿図書館では手掛けた雑誌や本が勢揃い!面白かった〜)。来年3月まで開館。この「静岡クリエイター支援センター」へ来たのは初めてで、そんな場所あるんだ?と思ってたら、駿府城沿いの廃校跡だった。静岡市のこんな一等地でも廃校か…(まあ単純にこの辺に家が無いだけ、だと思うけど)。