ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

川崎-磐田

前日眠ったのが朝6時過ぎで、ロディ・フレイム(ex. Aztec Camera)のインストアライブ@新宿タワレコを見に行くには6時間ぐらい眠って12時過ぎに起きられたら…と思っていたのですが、疲れから来るのだと思われる睡眠欲に勝てず15時頃まで眠っていました。インストアは勿論断念し、競馬見てぐだぐだして部屋を出て。部屋を出て駅へ向かうところで多分この日一番の大雨の時間帯。吉祥寺のとあるCD屋さんでBeck "グエロ"、Broken Social Scene "Feel Good Lost" "You Forgot It In People"を3枚1,000円で購入。国内盤。安い。でも最近はCDは殆どタダで聞いているので、CDを買うこと自体がすごい久々なような気がする。

吉祥寺を出たのが17時35分とか40分とかかな。渋谷ではそのまま東横線に乗換えて新丸子は18時30分頃には到着。もっと早く起きていたり雨がもう少し弱ければもっと色んなところを歩いたり寄ったりしてからサッカーへ行くつもりだったんだけれど…この日はほぼサッカーを見る為だけに雨の中外出をしたような感じになってしまった。残念(遅かったからOB戦も見れなかったし)。しかし等々力は今年4回目だけど今日も行きも帰りも若干迷った(笑)

というわけでJ1第23節、川崎フロンターレ-ジュビロ磐田@等々力競技場です。川崎はつい先日のナビスコ杯ジェフ戦以来、ジュビロ再開初戦のアウェー大宮戦以来。前売りが売り切れてないのは分かっていたので、当日券を購入し入場。でもそのナビスコ杯ジェフ戦の時に書いているように、アウェー側2階席はかなり一杯になる予感がしていたので、ホームAゾーンのチケットを購入しなるべくアウェー寄りまで行くことに。しかし(実際のユニはそうでもないんだけど)グッズだとこの2チームは色が本当に似ているので、どちらサポかわからないことがよくあり…。

で、一番アウェー寄りまで行ったんだけど、もう満員。1人分の席ぐらい空いているんじゃないかって探していたけれど、さすがに今日の雨なんで屋根有りのこの辺は埋まっちゃっていて(無いことも無かっただろうけど)。15分前に着くこと自体僕にとってはかなり早い方なのに(笑)、ここまでとは。とりあえず一番上まで上って下を見ながら「どうしようかな、(屋根無しの)メインスタンド行こうかな、その為にレインコートだって持ってきたわけだし」なんて考える。

そう思い階段を降りて戻ろうかと思ったところで後ろから肩を叩かれる。振り返ると、なんか以前と変わったような気がするけれどでもこの顔の知合いってこの人しか居ないや。前の会社で何度か一緒にジュビロの試合を見に行っていた方でした(元々東京在住の方)。うわーすごい偶然。こっちホーム席なのに(笑)「チケット間違えて買っちゃって…」とのことで。1時間くらい前に来たらしいけどでももう人が多くて座れなかったそうです。

会うのは僕が会社を辞めた日以来かなー。「よくわかりましたね」「いやー見たことある顔だなって思って」なんて話してたんだけど、この日は雨ってこともあって偶然当時よく使ってたビニールのバッグを持っていて、多分それで確信を持てたんではないかと。噂には聞いていた旦那さんも一緒だった。丁度柱が邪魔にならない位置で「ここで見る?」と言われたので、せっかくなので移動しないで一緒に見ることに。邪魔じゃなければ、と思ったけど大丈夫そうだったから(笑)

試合中も懐かしい話をしたり、名波や西や若手のことを話したりしていたんだけれども、なんか人とジュビロの話するのも懐かしい気がする。さて試合の話。今日の川崎のスタメンはベストメンバーと思われるメンバーからマギヌン、中村が外れて、今野、原田拓がスタメン(外れた選手は不調や怪我なのかと思ってたら、水曜のナビスコに向けての温存だったらしいですね)。磐田のスタメンは川口、秀人、田中誠、キム、服部、菊地、上田、福西、太田、カレン、前田。

後ろの4人は開幕2戦目の急造4バックの時から変わっていないのですが、今日はファブリシオが出場停止で菊地が入ったの等を含めても前のメンバーはかなり変わっている。上田はプロの公式戦では初めて見るし(ユースやサテでは見たことあったので)、福西が1列上がってからの試合も初めて。昨年あれだけハマっていたカレン、前田の2トップも今季僕はこの試合が初めて(でも今のシステムだと太田がかなり前に張ったりもしてたので、3トップにも見えた)。

前節ホームで新潟相手に7-0と大勝し、調子が上がって来ているのか?と思わせられたジュビロ。でもそういう次の試合に限って全然点取れずあっさり負けちゃうものだから(第3節の川崎みたく)、そこまで大きな期待はせずに試合を見始めた(今季川崎を数回見て、良いチームだとも分かっていたし、逆にジュビロは…あれだし)。だけれど、なんか最初から今までと感覚が違う。

現在リーグでもナビスコでも上の方に居る川崎相手に結構それなりに試合を組み立てられているし、前線にボールが収まった時にフォローもあれば数人が連動して動いている(当たり前のことのようで今までこれが出来てなかったから)。チームとして駄目なだけで個々のポテンシャルはまだJで上位のものがある…と贔屓目ながら僕はそう思っていたのでこれぐらい出来るのは不思議ではないのだけど、いざ出来るように戻すのは難しいことだと思うからさ。

前半5分までで既にシュート3、4本打っていた(うち一本が太田の良いアウトサイドのミドル!)。宇宙開発もあったので「せめて枠飛ばせよー」と思ってはいたものの、ついちょっと前、そして昨年までは前半20分までシュート0だとか90分でも合計シュート数が1桁とか結構あった気がするんだよね。雨でスリッピーだったから積極的になっていた部分があるにせよ、これは今までと違う手応え。

でもうちの流れの時こそ、ジュニーニョ怖い。って話してたんだけれど、最初のチャンスでやられてしまった。我那覇の先制点、川口はジュニーニョの動きが目に入っててシュートへの反応が遅れちゃったと思うんだよね。決めた我那覇のシュートの正確性、モーションのスピード、打つ判断をした積極性も誉めるしかないところだが、我那覇に当てた後すぐ中のスペースを狙ったジュニーニョもさすが(この2つのプレーで1アシストを生んだ感じ)。巧です。欲を言えば川口に止めて欲しかったが。

でもなんかね、昨年や春の頃はもう最初に1点取られたらもう駄目だーって思ってたんだけど(笑)、ここまでのプレー見てると全くそんなこと思わなかった。すぐ取り返せる。その後も互角かうちの方が積極的に攻めている感じだったはず。福西のゴールまでも幾つかチャンスがあって…福西のゴールもちょっとラッキーではあった(しかも危なかった)けど、今日の試合は追いつけるって思ってた。その後も逆転か!?ってチャンスもあって(無人のゴールに流し込んだはずのボールがポストに跳ね返されたり…)前半は1-1で終了。

ハーフタイムなのに話が一気に試合終了まで少し飛んで、えっとこの試合最終的には3点取られたものの、でもこれは守備が悪いってよりは相手の今の底力によるものだと思うんだよね。2点目はまぁこぼれ球だから崩されたわけではないし、3点目は守備陣の集中力の無さが原因ではあるが…それでもこれだけ守備への意識が高い試合は久々に見たような。やっぱり最初から後ろ向きの…守備の為の守備と、前向きな攻撃の為の守備は全然違うと思った。

今回の試合はジュニーニョに秀人を付かせて3バック?と言うような記事は見ていたんだけれど、攻撃時には秀人が右サイドバックの位置に居て、守備では太田、菊地、秀人と結構時と場合によって右サイドに居る選手が度々入れ替わっていた。そして何と言っても前線の3人の運動量。前線からの惜しみない守備、DF近くまで戻っての守備…でも守備だけに捉われることなく攻撃になればどんどんスペースや裏を狙って仕掛ける。この3人の運動量と積極性が本当に素晴らしかった。

4バックでボランチが大体2枚でーってのは今季他の見た試合と変わらないのだけれど、前の運動量と距離感がいいのと、でも勿論その間福西や上田や菊地も積極的に動いてポジションを替えながらボールを繋いでいた。やはりこういう選手のポジションの入れ替わりが(現代サッカーでありながら山本時代のジュビロには)無かったから(笑)それが出来るようになったのが大きい。

前田は相変わらず上手くてボールが収まるし、カレンもポストなんて慣れないことさせず前田と組ませればこれぐらいのことは当然出来る選手。福西も力を発揮させてあげられる仕事場があればまだ日本トップクラスの能力のある選手なのだからこれぐらいやれるだろうし、でも何と言っても太田がすごかった…。大宮戦でも割と左右に動いていた気はするけれど、右、左、真ん中、前、後ろ、色んなところに居た(笑)

でも段々ポジショニングもよくなってきてるのか、居てほしいところに居る。それでこの運動量と攻撃時の切れ味なのだから、完全にもうジュビロのアキレス腱と言えるぐらいの選手。西、村井、成岡が戻ってきたところで太田を押し退けるのは相当難しいだろう。絶対近い将来代表と言う話も出てくるだろうし、右サイドとポジションを固定する必要が無くなってきたことで可能性は更に広がる。

「居てほしいところに居るポジショニング」と言うと、やっぱりどうしても藤田俊哉を思い出してしまうところなんだけど、この日の太田を見て完全に吹っ飛んだな。タイプ的には全然違うんだけど、でもこの持ち前の運動量、スピード、切れ味があれば経験積めばなれると思うよ。そして生え抜きで、マイペースそうには見えない選手だから、数年後にはキャプテンになるかもね。んー、今野(FC東京の方)と太田が代表の同じチームでやるところを一回見てみたいな。

守備陣も守備ありきの消極的な攻撃の組み立て方ではなく(大宮戦の時は散々なこと書いてたが…)、以前よりかなり前々、ワイドに繋ぐようになっていたと思う。そこを突かれまくってはいたけれど、まぁ良いと思うんだよね。マコもキムも高い集中力でかなり跳ね返していたし、服部も相変わらずの読みでボールを奪うシーンが幾つもあった。秀人もジュニーニョをよく抑えていたし、「やばい!」ってシーンにも度々後ろから追いついていて本当にやっぱ頼りになる選手。

んでもって前線の選手がかなり走ってくれていたとは言え、まぁ福西は結構相変わらずもさっとしてるんで(笑)、なんだかんだでまだ経験の少ない上田と…右から左から上田から後ろから色々カバーしなきゃいけなかった菊地は大変だったと思うけど、これぐらいのことをこなしながらどんどん成長していってもらわないとね。でも上田はまさかこんなもうチームに馴染んでるとは思わなかった。まだあんまり印象無いけど、やっぱある程度若手は積極的に試合に使わないとね。

つーわけで後半。前半にも雨が更に強く降ったり弱くなったりしていたんだけれども、後半もこれはまだ雨だったので同じ位置で。川崎は今野に替えて中村を投入。後半も一進一退。立ち上がりが怖い!と思ってて、最初は川崎がペースを握る。どうにか凌いでいたがCKのこぼれ球をジュニーニョに押し込まれて再び2-1。一番アウェー寄りであっても一応ホーム側席なので、周囲は盛り上がる。

話が飛ぶんだが、このホーム席の通路で前半ずっと「じゅびーろいわた」コールに合わせて手を叩いてた、23番の水色のシャツ(レプリカではない)を着た少年が居たのさ。最初福西かと思いきや、よく見たら「SOMA」って書いてあって、前面はFUJITSUとあった(笑)そうか、相馬って23番だったね。OB戦だったからなのか、この日は結構相馬さんのユニを着た人が多かったような…。ストロークスの"SOMA"が聞きたくなるね。いやそうでもないけど。

話を戻して。2点目はちょっとがっくり来たんだけど、でもその後再びジュビロが息を吹き返す。カレンのゴールは左サイドをオーバーラップした服部の…GKとDFへの間の絶妙のクロスをカレンがぎりぎり右足を伸ばして届いて、それがゴールに吸い込まれ同点。今季苦しんでたカレンの良い時間帯の精一杯のゴールだったからこそ…すごい気持ちが入ったし、チームもサポもムードを盛り上げたと思う。個人的に今日のハイライトはこのゴール。

カレンはこのちょっと後にお役御免となったが、本当に良い時間帯に点を決めてくれたと思うし、よく走ってチームに貢献していたと思う。何より前田との距離感が良いのがやはりカレンを推したくなる理由なんだろうな。西が戻ってきたらまた競争にはなるだろうが。カレンに代わって入ったのは中山。今年ジュビロの試合を何度か見た中では結構出ているから、今日がまだ9試合目だとは思ってなくて、ここは中山しか居ないだろうと思う交代だったとは思います。カレンが前田に合わせやすいように、前田には中山が合う。結果的にこの采配はドンピシャ。

中山もこの日は最初から結構キレが…中山なりに(笑)あったと思うし、前線での動き出しの速さや守備への積極性はさすが。この日ジュビロのFWはどんどんGKにチェイスしていたので、相澤は全然落ち着けなかったと思うよ。そこから誘ったミスも幾つもあったし、それによって相手の意識の中にこちらの選択肢を幾つも刻み込んでた部分とかもあっただろうしね。

その後もお互い攻め合う。均衡を破ったのは太田の右サイドの飛び出しから中へ切り込み、角度の少ないところからシュート。相澤が弾いたボールがダイレクトで前田の頭に当たり押し込んだ…と思ったらポスト(前田はどうも運が無いなあ。ポジションニングはもうすっかりFWらしくなっていて良いところに居るんだけど)。しかしその跳ね返りを中山が戻りの苦しい体勢で曲げて、頭で押し込む。3-2。

中山の今季初ゴール!これで盛り上がらないはずがない、勢いがつかないはずがない。なんかもうここが一応ホーム席だなんてことを忘れて、一緒に見てた人と手を叩いて喜んでいた(笑)その後も攻め合い気の緩まない展開が続いたものの、相手が前に出てくるとそれは中山、太田にとっては絶好の展開。後半40分過ぎ、太田がカウンターからDF数人の中をキレキレな感じでぶち抜いて、シュートは相澤に防がれるも詰めていた前田が流し込み、駄目押しとなる4点目!

勝った…と思った殆ど次の瞬間に(完全にDFの集中力が切れてて)我那覇にまた決められ4-3となるも、最後は凌ぎ切り試合はこのまま終了。ただ後半ロスタイムに(福西に代わって入った)犬塚がせっかく右サイドどフリーで抜け出して川崎DF来てなくて、時間が使えそうなのにそのまま積極的にライン近くまで行ってクロスを上げたのにはビックリしたけど(笑)時間稼げよー!その後まだ攻撃受けたんだからヒヤッとしたよ。試合後散々言われただろうからこれで成長するだろう(笑)

あーなんかこの感覚は久々。というか今季僕が観戦したジュビロの試合では初勝利?そしてJ1相手には一年前の大宮戦から1年ぶりの勝利…いやー、長かった(笑)そんなに空いてたんだねー。試合終了後、今回一緒に観戦した方が帰った後も(横浜戦行くのならまた見ましょうよなんて話して)、ゴンダンスや「勝利は続くよどこまでも〜♪」をずっと眺めてた。いいなあ、懐かしいよ。って言うか今日はタオルマフラー忘れたので出来ませんでした。

僕の中でジュビロ復活を確かに感じられた試合でした。この試合、川崎はシュート26本、磐田は23本。これだけ打ち合う試合もあんまり無いし(笑)、かと言ってお互いザルだったかと言うと全くそうではない、積極的にぶつかり合った、そういう試合だったと思います。間違いなく今季のベストゲームの1つには入ってくる(それでも何となく春のジェフ戦の方の印象が強いのは、陸上スタと専用スタの差なのかなぁ)。ジュビロがシュート20本も打つ試合なて今まで殆どなかったような。

まだパスミスもあればパスコースを読まれることも多かったし、相手(や他チーム)と比べて大きくサイドを振るようなことも少ない。攻撃が片方のサイドに偏ってしまって、逆サイドでどんな良い感じでスペースに人が居ても使えないか、オシムの言葉を借りれば各駅停車で繋いでしまう。守備も3失点目は全く勿体無い失点だったし。まあ課題も沢山ありますよ。

でもね、二ヶ月でここまで変われるものかと(笑)課題よりもこんな活き活きとしたジュビロ、こんな積極的なジュビロを見たのが久しぶりで嬉しくてもうそれに尽きるよね。攻撃的で運動量多くて。バックラインはベテランばっかりでも、中盤から前はどんどん若手が入ってきている。上田にしても犬塚にしても(犬塚も普通に試合に馴染んでいたので、良かったと思います!)。

しかしなんで昨年良かった前田カレンコンビに戻るのに時間が掛かったのかな?無駄な時間だったよなー。中山も今日の出来はまだ十分駒となり得る出来だったし、福西、カレン、中山、前田と決めるべき人が決めて。やっぱね、ジュビロ大好きだな(笑)この日は帰りは普通に新丸子、渋谷、吉祥寺と何も寄り道せず帰ってきた。帰りこそ雨はやんでいたものの、行く時と試合中はやっぱ雨がすごくてそこそこ涼しかったので(無駄な荷物は使わなかったが)、こんな熱い試合でよかったなって本当に思った。あとは、人の縁ってやっぱあるもんだなあ、と。また会えて話せて嬉しかったです。来週の大分戦では久々のヤマスタ!そんな感じです。