ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

曽我部恵一 presents HMV渋谷おつかれサマーフェス / 9dw @ HMV渋谷店 / 風とロックと箭内道彦写真展 /「miffy×miffy×miffy」写真展 @ 渋谷PARCO とか


木曜。昼休みにもうじき閉店になるHMV渋谷店で一日行われた“HMV渋谷おつかれサマーフェス”へ。タイムテーブルを見ながら調整して、昼休みって言っても16時ぐらいにHMV渋谷店へ。たぶんちょうど松本素生の時間…と思ってたけど、聴こえてくるのは違う声で曲はHARCOの“世界でいちばん頑張ってる君に”。もうステージのある2階はかなり人が多くて見えなかったんだけどHARCOがゲストで出ていたということかなあ。そして松本素生の終わりの時「GOING UNDER GROUNDでした」って言ってたけど、これも見えなかったけど、バンドとして出ていたとのこと。しかも一曲目が“トワイライト”だったとのこと。もうちょっと早く来ればよかったな…。しっかし思った以上に人が多い。今日のメンツど真ん中の人たちって絶対仕事で今日休めているはずなんかないのに、でも(夏休みの)学生層ばかり…って感じもあんまり受けなくて。周りから聞こえる会話の中でも「この後また会社戻る」みたいなことあちこちから聞こえるし、そういう層が集まっていたんだと思う。

その後、藤原ヒロシ曽我部恵一を少しだけ見て、僕も会社へ戻る。夜のサニーデイではまた来よう!と思いながら。この日は神宮外苑の花火。東京来て最初のオフィスが外苑前だったからすっごくよく見えて…それ以降は昨年まで見る機会無かったんだけど、今年も渋谷圏で行き易いし見に行こう!と決めていた。けど、仕事がちゃんと終われなくて、246に出たタイミングぐらいで終わってしまった。残念…。せっかくこっちまで来てしまったし、と思って表参道ヒルズ梅佳代の展示に行ったのだけれど、閉展までもう時間が無かったからやっぱりやめる。その後22時過ぎにHMV渋谷店に行くも、入場規制中。店舗に入れない。店舗に入場規制が掛かるCD店なんて、初めて見た(笑)皆仕事が終わって駆けつけたのか。人が多いのは想定してたけど、入場規制という考えは及ばなかった…。しょうがないから諦めて帰ったんだけれど、サニーデイは最終的に人を入替えて2ステージやったとのこと。しかもその2セット目のセットの方が僕は好き…。うーん、待っていればよかったな。



HMV渋谷店の話は後にも。金曜の昼休みはPARCOへ行って「風とロック箭内道彦写真展」。YUKIかわええ。前は「風とロック」もらってたから色んな写真見た覚えあるんだけど、長澤まさみのは見たことないんだよなー。最近なのかな?あとTOSHI-LOWと中納さんのデート写真?(笑)も良かった。これは今回のスプリットの時かな…。そしてLOGOSギャラリーの「miffy×miffy×miffy」写真展。これは知らずに行って見たんだけど、すーっごくよかった…。やられて写真集とTシャツを買ってしまいました。夜はまたHMV渋谷店へ行って9dwのインストアライブ。これ目的で行ったわけじゃなく、名前は知っている…って感じだったけど、cro-magnonみたいで良かった。これまた最近のHMV渋谷のインストアじゃこんなに人居ないよなってぐらい人が多かった気がします。70%OFFのCDを見漁って…あの中から、持っていなかったTokyo Police ClubとBrendan Canning(Broken Social Scene)のアルバムを救出。閉店まで見漁った。また日曜日にも行こう。

しかしそのワゴンの中には2、3年前にすごい勢いのあったと思うバンドがごそごそあって、音楽の使い古されるのは早いなぁ…と実感。当時自分が推していたものも少なからずあっただけに切ない気持ちも…。今聴いても良いものは良いのに、もう古い音楽であることがもう注目されない理由となってしまうのが難しいなあって思う。それは昔からずっと思っていること。さて、僕は90年代を東京で過ごしていないので(家族や修学旅行を除いて自分の意志で東京来たのが最初が99年、2度目が00年)、たぶんモロ世代の人と比べれば全然聖地みたいな体験は無い(もうTOWERの方が存在として大きかった)。でも自分は後追いで渋谷系にハマりその歴史を漁った人間だから、そういう視点での「HMV渋谷店」って存在は確かにあるし、ギタポ、インディーにハマっていく中で少なからずHMV渋谷店にもお世話になった。

インストアでもいくつか思い出があって…たとえばTahiti 80のインストアでレコード会社の担当者と思われる人とお客さんが口論になって担当と思われる人が言い負けてファイルを床に叩きつけてたシーンや、そういえばその前に辞めた会社の人が山手線の中に居てびびったりとか(当時僕は無職)、あとはThe Starletsを2度見たことも思い出深いです。最初の時は↑よりも前で、ちょうど同じ週末にジュビロの試合があった奇跡的偶然とか、2度目はこの時。でも一番の渋谷店の思い出は、前の会社でHMVに関連する仕事をさせてもらって、そのからみで渋谷店でも展開をさせて頂いたことかなあ。そういえば↑のThe Starletsのインストアも見れたけど単独は行けなかったのは、その仕事がその日終われなかったからというのも今思い出した…。FesWikiのボードにもその展開の日のことを書かさせてもらった。誰もが忘れても僕は忘れたりなんかしないぜ、っていう記憶です。楽しかった。

すっごく話飛ぶのだけれど、花火の日だったかごはんを食べていたら後ろの席の女性が恋愛・結婚トークをしていて「自分だけの(生活)スタイルを確立しちゃってる人はダメだよねー」みたいなこと言っていて、ああなんか耳が痛い、とか思っていた(笑)んで話が戻って、その渋谷店の展開の日、朝まで飲んだなあ…って思い出のある先輩女子が居て、その人はもうすぐ結婚することが決まっている。アイドル的な先輩だったので当時は何も考えていなかったけど、いざそれが決まって今となってみると、すごく嬉しい反面少し寂しかったりする(笑)それは良いとして、驚いたのが、その先輩が「この間ベガルタ対ガンバを見に行った」と。ええー!?お相手の方とフジロックで会って、仙台だというのでベガルタの話を少ししたんだけど、先輩は全然サッカー興味無い人だったのに…うわあ、人って変えられるもんなんだなあ…ってことがすごく衝撃的でした。前段の耳の痛さも踏まえて、「○○の話が出来ない人と合う気がしない…。」とか思ってちゃダメだな、って思った(笑)

話を音楽に戻す。HMVは新宿タカシマヤの店舗も閉店したし(たぶん通った回数は渋谷店よりもこちらの方が多い。初めて行ったHMVもここ。国立で試合を見た後毎回歩いて行って立寄っていた。12Fのトイレもセットで。色々試聴したし色々買った。思い出深い。)、吉祥寺店も閉店した(吉祥寺民としてそれなりに通った)。そう思うと思い出のある店舗は殆ど無くなっちゃったな。浜松店はうちから志都呂は遠いので片手で数えるぐらいしか行ったことがない。名古屋の栄店はまだ大丈夫だろうか?…でもHMVでどんなCD買ったかなあ、とか思い返しても、結構今回みたいな○%OFFみたいなのばっかり狙っていたなあって気もする(笑)そういう意味では良いリスナーかと言うと多分そうではない…。渋谷系のくだりから言うと、僕がCDを多く買い始めた98〜99年以降、いわゆる90年代前半の良質な音楽…渋谷系も洋楽のロック/オルタナ/グランジももう古いものになっていて、BOOK OFFで300円500円、新品も50%OFFや990円…という扱いが普通になっていた。

でも当然、以前評価されていた作品ばかりだし、どれも素晴らしく良いのだ。そんなCDでも時間さえ経てば安く買える。時代には乗れないかもしれないけど、良い音楽を聴くという行為においては何も差がないわけである…というのは今思って書いたことだけど、大体そういう感覚で、若くてお金の無い自分は「安くていい音楽をたくさん買う」という買い方が自分のスタイルになって…リリースから間もなくそのCDを買うことは殆どなくなった。これは今もだ。HMVの輸入盤300円セールで15枚20枚買ったりとかそういう買い方。でもさすがにCD増えすぎちゃったから近年そういうことすらしなくなったのもまた事実…。70%OFFのワゴンに、最近流行っていると思っていたJ-POPの人の、多分少し前のシングルも結構残っていたのも、また考えさせられる。スポンテニアとかLil'Bとか。CMで言われる「着うた○万ダウンロード!」って、一体どれだけがリアルなんだろう?いや、数字は見えても、教室で「○○のCD買った?」って言って貸し合ったようなリアルは今はあるのかな?

音楽を買わなくなった人たちは「時代に乗るためにCDを買っていた人」で、「時代に乗るためにCDを仕入れなくても良くなってしまった」から、CDは売れなくなったんじゃないかなあって思う。…元々僕は音楽で時代に乗る意志が無いから時代遅れになったものを買うということを選んでいるので今更どうとも思わないけど…うーん、なんか音楽産業のことを考えていると止まらないけど答えも出ない。音楽配信が答えじゃなかったからTOWERもHMV音楽配信のサイトをクローズした。動画でもないし(これだけUstreamYouTubeで、オフィシャルなものとして無料での配信が増えている以上、きっとこれが当たり前になる)、フェスでもない。10年前にNapsterが問題になった頃、それがいつか有料化されることまでは想像がついたけど、これだけMySpaceYouTubeUstreamで「無料で聴ける/見られる」ことが当たり前になる、ところまでは考えが及ばなかった。HMVの閉店は寂しい。けど、これはまだ音楽産業の変化にとってはただの真っ只中なんだろうなあって思う。