ガーデン・シティ・ライフ・ログ

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瀬戸内国際芸術祭2016 秋会期へ行ってきた。小豆島前編(草壁港〜醤の郷〜坂手港)と重森三玲「栄光寺庭園・龍門庵」

春に続き瀬戸内国際芸術祭2016へ行ってきました。春会期の時のエントリはこちら。今回はまだ行ったことのない小豆島へ行くことが大目的で、小豆島は広いので1日満喫することも出来るんだけど、「でもやっぱ瀬戸芸は複数の島を辿りたいよな…」と思って直島にも(春も乗り継いだだけだったしね)。14時15分の土庄港→直島のフェリーまでに小豆島をある程度満喫するために普段しない早起きをして、朝8時前のフェリーで高松→小豆島の東側、草壁港へと移動。初の小豆島、広くて正直「どこを回ればいいんだろ?」と思っていて。草壁港から入ることにしたのは、後述の重森三玲さんの庭園に一番近かったから――なのですが、ここから醤の郷、坂手と巡ったルートは正解だったかもしれない。小豆島楽しかったー!

あと小豆島を巡っていて思ったのは、春もそうだったけど今回の瀬戸芸はアジア人の外国人客がとっても多い。そんな中、警備員のおじさんが流暢な英語で話しかけてきたり(「日本人です」って返したけど(笑)黒いからなあ!)、醤の郷を自転車で走っていたら地元のおじさんに「どの作品を探してるの?」と案内してくださったり(中国、台湾からのお客さんが多いんだよー今までも沢山案内した。あと日本人は1人で来てる女の子が多いね!と言っていた)、坂手港でも「そっちには何も無いよー!」と地元のおじさんがお庭から声を掛けてくださったりと、瀬戸芸のお客さんに対する地元の方々の案内意識が成熟されているなあとすごく思いました。地元の方とのコミュニケーション含めて楽しい小豆島でした。絶対また来る。

小豆島・草壁港エリア

フェリー乗り場を出ると、091のgraf「Shodoshima Gelato」の建物。今回は草壁港〜醤の郷エリア〜坂手港エリアを自転車で移動(草壁港のターミナルでレンタサイクルをやっている)。片道5km程度なので自転車で走るにも全く問題ない距離。醤の郷〜坂手は多少坂はあるけど立ち漕ぎで登れるレベル。乗り捨てが出来たら土庄港まで行ったけどそれは×だった。

094「石の島の石」中山英之建築設計事務所


093「小豆亭(こまめてい)」村上慧

作品と並んでいる蔵は国登録有形文化財

壁本町の町並み



草壁港の作品を見終わって、さあ醤の郷方面へ向かおう…と思ったところで、海沿いの通りではなく一つ中の通りが気になって入ってみると、「トキゾウ」さんの看板建築が目に入って悶絶。これはたまらん…!古い街道感がある通り。山側の風景も良いです。

重森三玲「栄光寺庭園・龍門庵」





早速寄り道。小豆島に重森三玲さん作庭の庭園がある…とネットで情報は見ていて。今回の瀬戸芸で小豆島に来たかったのはこれも大きな目的だった。場所は草壁港と醤の郷の間あたり(バスなら「安田」バス停から徒歩15分ぐらい)だったので、まずこちらへ寄りました。お庭の拝観出来るかな…?確信が無いまま行ったので不安だったけど。受付があるわけではないのでお庭で作業中の方(地元の庭師の方)に「こちらのお庭が見たいのですが」とお話したら普通に見せていただいた。「庭園が観たい、って言われることは殆ど無いよ〜。いやなんかたまに新聞には載ったりするみたいなんだけど」とおっしゃられていて、他にも色んなこと(お庭の見方、手入れしたい箇所など)を話していただいた。感謝。「龍門庵」は本堂の裏手にあるお茶室。お茶室前のお庭のサツキ?ツツジ?は小豆島と豊島の形を表しているのだとか。
oniwa.garden

小豆島・醤の郷エリア

「小豆島はオリーブの島と言われているけど、醤油の町という印象のほうが強い」――と、小豆島に来る前に見ていた町並み系サイトのコメント。その中心がこの「醤の郷」で、瀬戸内国際芸術祭を巡りつつも町並みの方も楽しみにしていた。のですが、もう上記の通り文化財クラスの建物がゴロゴロしていて瀬戸芸どころではなかった(笑)嘘。さすがに今回は瀬戸芸の作品をメインに回っていたので上記の文化遺産オンラインは帰ってから見た。でないと周り切れない!でもそれ位楽しい!







小豆島に降り立った時からどこかから醤油の匂いが漂ってきていたけど、醤の郷から坂手港へ移動する間の工場の大きさと醤油の匂いはもうね、すごかった。匂いだけで白米余裕で行けるレベル。焼きおにぎりが食べたくて仕方がなくなった(笑)キッコーマン本社のある野田市もなかなかだったけどそれ以上!なんで「小豆島」なのかって話だよね。




071「つぎつぎきんつぎ」岸本真之


昨年の大地の芸術祭の「最後に継ぐ家」など、金継ぎ作品は割と無条件で好き。

095「Revenants」サヘジ・ラハール



096「おおきな曲面のある小屋」島田陽


098「オリーブのリーゼント」清水久和




097「Follow the rules」黑﨑香織さんもこちらの蔵の中に。このお宅にも登録有形文化財がたくさん。

099「小豆島カタチラボ」graf



100「Umaki camp」ドットアーキテクツ


101「竹の茶室」京都造形芸術大学城戸崎和佐ゼミ


竹林を抜けたところにある茶室。建物の中からの風景が良くて、今回印象に残った作品の一つ。

102「What are we?」ソサ・ジョセフ

作品も素晴らしいのだけど、近代建築キターってなってます。

103「Atem」笹岡由梨子


♪オレが〜オレがさばくぞ〜。耳に残る!

小豆島・坂手港エリア

醤の郷エリアから自転車で10分も走れば坂手港エリアです(ここで多少の坂の上り下りあり)。瀬戸内海の眺めがきれいだ…!坂手港には神戸からのフェリーが乗り入れているので、最終のフェリーで辿り着いても泊まれる宿があれば坂手スタートでも良かった。

106「スター・アンガー」ヤノベケンジ

107「アンガー・フロム・ザ・ボトム 美井戸神社」ビートたけし×ヤノベケンジ


見てたら口から水がドボドボ流れ出してビックリ。美井戸神社、ネットの地図でも神社として出てくるのが面白い。

105「Creator in Residence「ei」」うつゆみこ


105「Creator in Residence「ei」」その他


八木良太さんなど。

104「壺井栄生誕地お花畑プロジェクト」

坂手港の町並み



坂手の港町らしい町並み(斜面に狭い路地が入り組んでいる)も歩いてて楽しかった…!草壁本町、醤の郷、坂手。町並みの色は違うのですが何れも普段は巡り合うことのない風景なので楽しくて仕方がない。

坂手港から草壁港へ戻って自転車を返却。12:40〜13:00頃に草壁港へ止まって土庄港方面へ向かうバスが3本ぐらい固まってあるのでその時間を狙って戻った。そのうち次の目的地・土庄本町へ止まるバスは1本のみ、他の2本はエンジェル・ロードの方へ向かうので――観光客としてはそちらも気になったので30代の男が1人で行くのもな…と思い(笑)

小豆島編後編〜直島編に続きます

romitou.hateblo.jp