ガーデン・シティ・ライフ・ログ

ジュビロ(Jリーグ)とか、野外フェスとかアートとか、庭園巡りや町歩き記録。

Asian Kung-fu Generation / Fountains of Wayne / Special Others @ 横浜アリーナ

アジカン主宰の、Tour酔杯2006-2007「The start of a new season」へ行って来ました。金券ショップで定価割れ(定価5,300円)していて、「このメンツで4,000円は安いんじゃないか?」と書いていた通り、金券ショップで安く(B-2ブロックを3,000円!)で購入して見に行きました。僕の中では興味度はスペアザ>FOW>アジカンと言う感じで、行く決断をしたのも先週のスペアザのライヴの後。当初は横アリ行く前に友人に会ったり、元会社の方の家へ行くなんて予定だったんですが、金曜から体調を崩し土曜もまだ良い状態では無かったので、人には会うのはやめてこれにだけ行った(ましてやお子さんの居る家とかには行けないよね)。

福岡と神戸のJ1・J2入替戦を前半だけ見た後、恵比寿から日比谷線、中目黒で乗換えて特急で菊名まで。新横浜到着が開演時間の17時半。雨で滑るのを気をつけながら走って、間に合った。横浜アリーナに来たのは初めて。なんか、ゆずを好きだった頃とかに来てそうなもんだけど(笑)そうでもなく。新横浜はサッカー見に来てるんだけど、こっち側来たのは初めてだったなー。アリーナへの行き方がわかんなくて、いやそもそも駅を出てアリーナ自体がどこかも一瞬迷った。

まずSpecial Others。先週以来今年5度目。セットリストは、"AIMS"、"Uncle John"、"IDOL"。たった3曲。OAじゃなくGUESTなんだから、5曲ぐらいはやるんじゃないかと思っていたが…まさか3曲とは、少なかった(笑)いやでもね、それも仕方無いかってぐらい、客の反応がひどすぎるぐらいひどいんだよ。そりゃそうだよな。アジカン自身が「面白い」って言っていたのは何かで見たし、だから呼んだんだろうけれど、アジカンファンが求めるような音では絶対無いもんなあ。もう、客はピクリともせず棒立ちって感じだったもんな。超アウェー。

いやー…こんな客のノリの無いライヴはいつ以来だ?(笑)最近はジャンル的に、「曲知らないけれど、メインのバンド好きなら楽しめる」という客の多いライヴにしか行ってなかったんだろうな。バグダッドにとってのダブセンとかは勿論そうなんだけれど、先週のユアソンのHALCALIも反応は薄かったにせよこれとはさすがに比べ物にならないぐらいはあった。拍手も…コンクールのような、静かな中に響く拍手と言う感じ。先週聴けずに悔しかった"AIMS"も聴けたけれど、沢山の人が踊っていた朝霧のMoon Shineがなんだったのかと思う(笑)

先週あれだけピースフルだなあ、って感じだった"Uncle John"も誰も揺れちゃいない。「次で最後の曲になりますが」に僕は「はあー?」と思ってたんだけれど、アジカンファンのニーズを考えれば全く以って仕方の無い扱いなんだろう。そもそも要らないぐらいなんだろうし…。あと幾つ出演するんだっけ?切ないなー。でも、これだけ広い会場なので…先週のクアトロに居た客が全員居たところで、ブロックがバラバラでは全然盛り上がらないんだろうね。同じ1万人でもWhite StageやRainbow Stageだったら全然違っただろうが…。

でも最後の"IDOL"は、静かで反応の無い会場の中に響かせるには最高にかっこいい楽曲だったんじゃないかと思った。これは広くて暗いハコに合う楽曲なんだろうな。先週よりも全然かっこよかった気がするし、曲単位の…「巧みなゴール賞」みたいなやつ(笑)を挙げるのならば、今年の自分の中の候補の一つになる熱演だったんじゃないかと思った。横浜出身なので「すぐそこのスタジオに原チャリで来ていつも練習していたから、ここに出れるなんて本当に嬉しい。まぁ今日も原チャリで来たんですが」「いつかは自分達でもここで出来るように」とか、地元らしいMCでした。んー。でもやっぱもっと長く見たかったな。

次いで、Fountains of Wayne。FOWは見るのは初めて。03-04年頃、インディーポップやギターポップをやたら聴き漁っていた頃にちょこちょこ聴いていて、当時はCDも持っていたんだった(売ったけど)。サマソニに出るって見た時も「いいなあ」って思ったんだったはず。そもそもこのバンドをこの値段で見られるなんて、ってところが一番今回は大きかったんじゃないかと思う。

USインディー好きの僕がFountains of Wayneを聴いていないはずがない、とか言いながら、今回見るに当たって全く予習もせず、そもそもこの1年半ぐらいは全く聴いていなかったので曲(昨年出た作品は試聴したぐらい)は分かるんだけど(知らない曲もあったけど)曲名が全く分からなかった(笑)帰ってきて久々に"Utopia Parkway"の音源引っ張り出してきて、"Red Dragon Tattoo" "Denise"を演ったのは思い出した。いやーでも物凄く良かったよ。さすがに。さすがです。演奏もパワフルだし、何よりやっぱ楽曲がキュンキュンしてて良い。3月に見たHoliday With Maggieも良かったけど、FOWの方がポップだ。

しかしまぁ、相変わらず客の反応は…ほぼ棒立ち。さっきより揺れているか?いやそんなことないな…。まぁそりゃそうだよね、知らないもんね。普通に。近くにどうやらFOW好きっぽい方が何人か居たんで僕も気にせず踊っていられたんだけど…。なんだろうなー、アジカン自身は(この言い方は違う気がするんだけれど、他に適切な言葉が思い浮かばなかった→)結構センスの良い音楽を好んで来てるのは分かるんだよね。NANO-MUGEN FES.で呼んでる海外のバンドを見ていても、うんうんそういうバンド好んで来てるんだなっての、すごいわかるし。

でも、ファンはそうじゃないんだと思った。アジカンが、自分達のセンスの良さを見せようとしたところで、ファンはそれを知らないし理解出来ていないんじゃないか(笑)むしろ、(言い過ぎなことを書くと)ハイアンドマイティーカラーとかロードオブメジャーとか出した方が喜ぶんじゃないか。いやまあ普通にストレイテナーとかくるりとかになるんだろうけれど、でもスペアザとかFOWとかは全然かすりもしていないんだろうなあ。そういうの考えてブッキングしないと、演奏者にとってこの反応は…幸せなものなのか、どうなのか。と思う部分もある。つーことを考えながら、FOWは9、10曲はやったかな?期待通り、素晴らしかったです。満足。

最後、Asian Kung-fu Generation。一部曲名を書いてしまいますが、序盤の"未来の破片"ではアリーナが揺れて揺れて。すっげーな。と言うか、さっきまでのマグロっぷりが信じられない(笑)一体何だったんだ…ここまで違うものなんだな…。アジカン見るのは昨年のサマソニ以来かな?今年のフジは見ようかと思ってたけど寝ちゃって見れなかったし、他に一回ぐらい見てそうだけど…CDJとかでも裏のPenpals行ったりしてたから、やっぱりサマソニ以来になるのかな。

ファンに対しては色々書いているものの(でも別にマナーが悪いとかそういう類じゃないので、マナーの悪いファンとかは少ないんだろうな)、別にアジカンは…昔は聴かず嫌いだったけれど今年は普通にシングル曲は結構聴いていたからね。今は斜めに見るようなことは無いと思うし、アジカン自体は普通にかっこよかった。今高校生だったら絶対アジカンのコピーやると思う(笑)バンプトライセラやるより、多分楽しいんじゃないかなあと思うし(ベースはそうでもないかな?ギター、ドラムは絶対楽しい)、普通にかっこいいと思うし。

ただあれだ。やっぱ今日のライヴは、自分の今までのライヴの常識と言うものに当てはまらないライヴであったことは確かだ(笑)MCの前の音が止まってる時間の、鳴り止まない「ごっちーーーー!!!」の歓声。うわーなんだこれ、ゆずとかミスチル見に来ているのか?(笑)しかもMCで「30歳になって初めてのライヴになるのですが」とのこと。20代後半だとは思ってたけどもう30なんだ。でも、その30の眼鏡のオッサンに鳴り止まない黄色い歓声(これだけ黄色い歓声の聴けたライヴは本当にゆず以来ぐらいじゃないか…)。なんでそんな人気なんだ!?

上で「今高校生だったら絶対やると思う」って書いている部分ってのは、やっぱ男からの目線って部分で――うーん、「アジカンは男受けするバンドだろう」って言われたら、すっごい頷くし今回僕はそう思った(←まぁ当時はトライセラとかバインとかにも同じこと言ってたけどね。実際そう思ってるけど。)。んだけれど、実際会場に来るとそうでもなくてこんなに女性人気がある。まだ他のアリーナクラスのアーティストだったら分かるんだけれど、アジカンがこの会場でこれだけの鳴り止まない黄色い声を浴びているのは、分からなかった(笑)不思議過ぎる。

もうちょっと男人気もあると思ってたけどそうでもなかったかな。多分、男だったら音楽の趣味も割かし理解出来るものというか近いものがあるんじゃないかと思うんだけれど、女性ファンは一体他にどういう音楽を聴いている人が多いのかな。わからん。ああ、先日書いた通りの…レミオロメンとかかな(今回見ていて、微妙に中に捧げとわからないものがあったし)。「普通に大多数がロッキンオン系を聴いている」ってことは、絶対無いと思うんだよね(別に女性ファンに限ったことじゃなく)。一般リスナーがもっと居ておかしくないはず。そういう意味で、今回は…今までに無い客層の混り合い方をしていたライヴを見に行ったんだろうなーと思う。

自分の中では多分アジカンってのは、ヨーグルト・プゥの後に出てきたメガネバンドだとか、Under Flower出身だとか、まだ「どちらかと言うとサブカルチャー寄り」なイメージで構えていたんだと思う(くるりは今でもそういう香りがするからさ)。でももうその認識が間違っていて、アジカンは今や物凄いメイン・ストリームなバンドなんだなって今回のライヴを見て思った。しっかしそう考えると、改めてなんでこのバンドがこんなに一般受けしたのか、不思議に思う(笑)

「不思議だ」ってのは斜に構えた発言なつもりは全くなくって、音はすごいかっこいいと思うし(WINOとかwilberryとか好きだった自分が(笑)、アジカンの音に対して斜に構えた発言をするのはきっと変だ)、そんな中にキャッチーな要素があるのも分かるし、普通にすごい良いバンドだと思うし、歌詞も(今の僕にとっちゃもうそうでもないけど)良いんだろうなと思うんだけれど。でも、「一般受け」する音では…やっぱ無いと思う!ましてこんな女性人気があって。不思議だ。

ただ、椎名林檎もストレートに一般受けする世界観…ではなかったと僕の中では今も思ってるんだけど、あれだけ一般に認知された。そう考えると、アジカンは男性のアーティストの仲でああいう位置付けなのかな。アジカンのリスナーの女性の中には、13や14前後で"勝訴―"を聴いた世代も…少なくないんだろうなと思うし、そういう子たちがアジカン好きになってるのかなーとか思ったけどそれにしては有り得ないぐらいの黄色い声だったからやっぱそうではないんだろう(笑)

この日のライヴの話を後日会社の人としたら「NANO-MUGENもね、結構そんな感じだったよ。ACIDMANですら、って感じだった。」と言ってた。へえ…。アジカンが(自分達がせっかく売れたんだから、その立場を利用して)色々広げようとしている、聴いてもらいたいとしているのは分かるんだけれど、このままじゃどうかねえと。アジカンのライヴは普通に2時間ぐらいやっていたんじゃないかな?"ブルートレイン"、"リライト"、"サイレン"、"君という花"、"ループ&ループ"等の代表曲も、そして最近出た新曲など。ファンには盛り沢山の内容だったのでは。

混むのが嫌だったのでアンコールは見ずに会場を出る。それでも完全に3,000円の元はとったなー。でも何となく新横浜に戻るのが…JR代を使いたくないなと思って、東横線の駅まで歩くことに。最初は菊名まで歩こうかと思ったけど結果的に大倉山駅まで歩いた。距離的にはそう変わらないらしい。徒歩15分〜20分といったところ。横浜アリーナから歩けただけで、(改めてMapfanで地図を見た感じだと)横国からはちょっと無理だなあ。まだ東横線は横アリの客で混んでいなかったので良かった。そのまま渋谷で井の頭線に乗換えて帰宅。

そういえば、横浜アリーナでのスタンディングのライブと言えば。やはりthee michelle gun elephantの「WORLD PSYCHO BLUES」ですね。あれはやっぱライヴに憧れるようになった中で重要な一つの映像だったと思う。あんな広い会場であれだけ人がギュウギュウしてて、すっげえなあと思った。今思うと、なんでその後広い会場でのミッシェルのライヴへ行かなかったのかなって少し後悔する部分はある。だからもしかしたら今回も、ああいうものを多少なりとも内に期待していた部分があったのかも。そうではなかったのは、仕方無いことだけれど。

ああ、あと。Special Othersがインタビューで「(スペアザのライブって)綺麗な女性が多いですよね」なんて話を何度かされているのを見たんだけれど、この間のワンマンではそれがピンと来なかったの。むしろApple StoreでもDuoでもクアトロでも男性率高いぐらいだと思ってたから、インタビュー見た時点でも「そうか?」とは思ってたんだけど。でも、(こういうの書くのはどうかと思いながらでも実際そうだと思ったので…)横アリに来て、それがピンと来た(笑)

以下ライヴ以外のお話。日曜はまた体調悪くなってしまったので大人しくするつもりだったのだけれど、親が東京に来ていたので会った。妹の部屋に泊まっていたのでそこへ初めて行ったんだけれど、新宿駅から徒歩圏内とは知っていたけれど、都庁がドンと見えたのはすごいなと思った。んー、元気なら自転車で行ったら面白かった。少し会ってすぐ帰った。帰ってクラブワールドカップをテレビ観戦中に眠って変な時間に起きたそんな日曜。朝日杯の直線は面白かったな。本田2着。蝦名ってそんなに久々のGI勝利、重賞勝利だったんだね…。

そして僕も今のこの部屋、そして二度目の東京に引っ越してきて1年!早いものだ。1年前の3日、4日も寒かったんだった。修了から1年かぁとか、(3、4日の週末に荷物持ってきてから一度そのまま浜松に帰ってるんで、その後の)完全に引っ越して1年かぁとか。早かったような、色々あったような、何も変わっていないような。過ぎてみるとあっと言う間だったし、楽しかったことも、絶対無いと思ってたことも叶ったり、色々あったとは思うんだけれど、でもこの掌に何も無いのは何も変わってないよな、ってそんな感じなのかもしれないな。

この週の火曜日に、その日が最終日だった人と夜に何人か一緒に飯を食べに行って。1年が早かった、何も変わっていないような。と言っても実際は色々変わったわけだし、あと1年経ってしまうと「もう少しで25」という感覚になるのだと思うと、今みたいな感覚では絶対居られないのだろうと思う。どこで何を掴むか、そうしようと過ごすのか…なんて考えたりもしてみるが、でも今はそれよりも好きなことをしたいと思って、だからまた今度(チケットあったけど取材と称して行くことになったライヴが)書けるのが普通に楽しみだったりするのだろう。

1年前はまず今の生活にしがみつこうって、緊張感も必死さもあったと思うんだよな。必要とされるように、と…今はその辺の緊張感が足りないんだろうなあ。仕事って話じゃなく、仕事を含めて生活全体として。攻めでも守りでもない。先日書いた「本気になれることが無きゃ」ってことだとは思うんだけれど。(探し出された→)高校の頃の日記が面白かったと言われたのは、あの頃は(あんなんでもあれはあれで)本気だったからではと。今なんてさ、「何かいいことないかなあ」でYahoo!で検索するとここが一番上に出るっていう…そんなテンションじゃね(笑)

そうそう、YahooかGoogleで…自分の本名で検索したらYahoo!ミュージックのとある作品のライターズレビューのところに(僕の仕事として書いたレビューと)名前が載ってた。あれ、こんなところにも載ってたのか、知らなかった。しっかし、ライターズ・レビューって…良い響きだ…これは後々まで残るよね(笑)しかもYahooで、作品も結構有名なアーティストのなので…思い出になるよ。あぁ、この1年も、もうちょっと先までも…まだきっと思い出作りみたいな感覚なのかもしれない。でもそれならもっと本気で思い出作りしないと駄目なんだと思う(笑)

会社の近くの通り→外苑西通りがイルミネーション掛かっていた。あまり気付かない道な気がするので、夜これを見ながら自転車こいで、ちょっと得した気分。しっかし寒い、寒い。昨年と比べるとまだ厚着していない気もするから暖冬なのかもしれないけど、でもやっぱ自転車で動きたい身としては早くもうちょっと暖かくなってほしいな(笑)汗はかかないからそれはいいけど…。こう考えると、10月末〜11月は自転車で一杯走ってたけど、一番良い季節に走れて良かったのかもしれない。